ホリスティック健康学・栄養学研究所とは

ホリスティック健康学・栄養学研究所の紹介

1970年代に入って、海外のホリスティック医学や新しい栄養学(*最新の科学に基づく栄養学)の情報が少しずつ知られるようになってきました。そうした医学や栄養学を積極的に学び、自分たちの健康づくりに役立てたいと数名の同志が勉強会を立ち上げました。グループのメンバーの多くは、家族に生活習慣病やアレルギーの患者を抱えている主婦たちでした。

ホリスティック医学も現代栄養学も本当に奥が深く、学べば学ぶほど、その底辺の広さに圧倒されるとともに、生活習慣病・慢性疾患を克服するには、現代人の生活スタイルと生活意識を根本的に変革する必要があることを実感するようになりました。

やがてグループの中に、専門的に海外のホリスティック医学や現代栄養学を学ぶ者たちも現れました。時間とともにホリスティック医学と現代栄養学の研究は深まり、それにつれて知識を自分たちのためだけでなく、広く世の中の人々にも紹介・還元する奉仕をしたいと思うようになりました。

一方、こうしたホリスティック医学や健康学の研究と並行して、食生活改善のためのミニ生協のような共同購入のグループをつくり、良質の食材を確保するための活動を始めました。(※これが現在では、ホリスティック健康学・栄養学研究所併設の食材取扱い部門「健康フレンド」として発展しています。)

このような研究と食生活改善の実践的な啓蒙活動を始めて20年近くたちましたが、その間に少しずつ私たちの存在が知られるようになり、生活習慣病やアレルギーに苦しむ方々から栄養指導を依頼されるようになりました。セミナーや講演の依頼を受けたり、皮膚科の医師からの紹介による患者の栄養指導にも取り組んできました。

海外では栄養療法は目覚ましい治療実績を上げていますが、日本では栄養療法による治療は、当時はいまだ出発点にも立っていないような状況でした。海外のさまざまな文献を手がかりに、一人一人のクライアントに栄養療法について説明し、彼らと気持を一つにして栄養療法・食事改善の指導に取り組んできました。その結果、何年にもわたって苦しんできた方々の多くが、病気を克服しています。

ホリスティック健康学・栄養学研究所は、利潤を優先した企業ではありません。自分たちが手にした知識の恩恵を、縁のある方々にお伝えして、ともにその喜びを分かち合いたいと願っている奉仕を中心としたグループです。

ホリスティック健康学・栄養学研究所のポリシー・・・基本的な考え方

健康は切実な願い

どんな金持でも、健康を買うことはできません。そして病気の前には、地位も名誉も無力です。この厳しい現実に直面したとき、人間はその弱さをしみじみと感じるものです。「一度かぎりの人生を健康で過ごしたい」「寝たきりになって痛みと苦しみの中で死を迎えたくない」――誰もがこうした切実な願いを抱いています。

しかし、その希望とは裏腹に、病気とは無縁のまま一生を終える人は、きわめて限られています。今や日本人のほぼ3人に2人までが、ガン・心臓病・脳卒中のいずれかで亡くなっています。

「ホリスティック医学」の登場

病気になれば大半の人々は病院に行きます。現在、日本の病院では“西洋医学”による治療が行われています。医学と言えば西洋医学というのが、日本をはじめ先進諸国における常識となっています。

西洋医学は現代科学の一分野として大きな力をもち、これまで人類に多大な貢献をなしてきました。しかし、その一方で、最近になってさまざまな内部矛盾や欠陥が指摘されるようになり、西洋医学の限界が問題視されるようになってきました。現に多くの人々が、西洋医学以外の治療法に頼るようになっています。伝統医学や民間療法に人気が集まり、現在では国民の半数が、こうした治療法を併用していると言われます。

ここ20年ほどの間に「代替医学」とか「ホリスティック医学」という新しい健康観に基づく医学の存在が知られるようになってきました。それらは、従来の西洋医学の欠点を補う新しい医学として注目されつつあります。

西洋医学は、人体を複雑な機械と見なし、病気とはその部品の欠陥であり、治療とはその部品の異常を治したり取り換えることであると考えます。それに対しホリスティック医学は、西洋医学の唯物的人間観に反対して、心や精神、時には霊といった要素を重要視します。また身体をトータル的に眺め、身体の一部分が異常をきたすことは、全身の異常(健康レベルの低下)の現れと考えます。

西洋医学が“対症療法”を主たる治療法とするのに対し、ホリスティック医学は、「全身の健康レベルをアップさせ、自然治癒力や免疫能力を高めること」を治療の柱とします。

WHOの“健康定義”変更の動き

WHO(世界保健機構)は、これまで“健康”とは―「肉体的・精神的および社会的に健全な状態のことであり、単に疾病または病弱の存在しないことではない」と定義してきました。ところが最近になってWHOの執行理事会は、従来の“健康定義”の変更に着手し、「霊的に健全な状態」という言葉を新たに加えることを提案しました。

これは見方によっては、従来の西洋医学の唯物主義的な理念に真っ向から対立するものです。正面きって西洋医学に反対の立場を表明したものであり、この新しい定義をめぐって大きな議論が巻き起こりました。WHOのこうした動きは、現在の医学界の動向を反映したものであることは言うまでもありません。

医学界は今、ホリスティック医学の登場によって、根本的に変わろうとしています。WHOが新しく掲げようとしている健康の定義は、まさにホリスティック医学の健康観そのものなのです。

伝統医学から西洋医学へ、そして「ホリスティック医学」へ

地上人類は、常に試行錯誤のプロセスを通じて、進化の道をたどってきました。医学もその例にもれません。近代以前には、伝統医学や民間療法が医学の主流の座を占めていました。そして現代科学の隆盛にともない、西洋医学が世界中を席巻するようになりました。今日では西洋医学は、先進諸国における医学の支配的な地位を確立しています。かつての伝統医学は駆逐されたり、社会の片隅に追いやられて細々と命脈を保っています。

しかし20世紀後半に至って、西洋医学に対する批判や問題提起がなされるようになり、代替医学やホリスティック医学が登場するようになりました。「ホリスティック医学」は新しい医学として、従来の伝統医学や民間療法の長所ばかりでなく西洋医学の長所も取り込んだ“総合医学”として発展しようとしています。21世紀の遅くない時期に、ホリスティック医学はこれまでの西洋医学に代わって、医学の中心的立場に立つことになるでしょう。

伝統医学から西洋医学へ、そして「ホリスティック医学」へ

「ホリスティック医学」と、「ホリスティック栄養学」

「ホリスティック栄養学」は、ホリスティック医学の一分野です。ホリスティック医学の栄養学の分野です。

最新の科学である現代栄養学を、ホリスティック医学の中に位置付けし、より広範囲な観点に立った栄養学としたものです。現代栄養学を、ホリスティック医学の一分野の中に組み入れ、より広い人間身体観と健康観のともなったものとし、人間の物質的次元(肉体)でのトータル的・ホリスティック的なケアを進めるものです。

ホリスティック医学とホリスティック栄養学

伝統食文化から欧米型食文化へ、そして「新・伝統食文化」へ

科学技術の発達にともない“西洋医学”が世界中に普及してきたように、近代資本主義の発展にともなって、世界中の先進諸国に「欧米型食事」が行きわたるようになりました。そして欧米型食事の普及につれて、先進諸国では“現代病”が蔓延するようになりました。

20世紀後半には、肉食を中心とする欧米型食文化に対して、米国から根本的な自己批判の動きが引き起こされるようになりました。それを機に世界中で、これまでの欧米型食事に対する反省と、新しい食文化の確立に向けての動きが起こってくるようになりました。その中心的役割を果たしたのが、最新の科学に基づく「生化学栄養学・現代栄養学」でした。

人類の食文化は時代とともに変化し、菜食を中心とする伝統的食文化から、肉と油を中心とする欧米型食文化へと変わってきました。現代栄養学は、かつて世界各地に存在していた「健全な伝統食」の長所を科学的に解明してきました。そして世界各地の伝統食の長所と、現代科学の栄養学的知識を総合し、より高次元の「理想的食生活」のアウトラインを描き出そうとしてきたのです。

現代栄養学が明らかにした理想的食生活とは、かつての健全な伝統食に、最新の科学が明らかにした栄養学的条件を付け加え総合化し、伝統食を高次元にまで高めたものです。それはまさに―「新・伝統食文化」と言うべきものです。現代栄養学とそれをさらに包含したホリスティック栄養学は、科学的な観点から伝統食への回帰の必要性を訴え、「新・伝統食文化」という新たな食文化の方向性を示しました。

「新・伝統食文化」と、「新・菜食主義」

新・伝統食文化の食事内容は、具体的には“菜食”を中心とした伝統食の長所を、最新の栄養学的観点からさらに補強し完璧性を図ったものとなっています。したがって「新・伝統食主義」は―新しい菜食主義“新・ベジタリズム”と言うことができます。

ホリスティック健康学・栄養学研究所が示すホリスティック栄養学による食生活改善の実践とは、「新・菜食主義」を目指す努力に他なりません。

新・伝統食文化

これまで現代栄養学に関する情報を扱った書物は数多く出版されています。その現代栄養学をホリスティック医学の中に位置付けして、栄養学をより広い人間観・健康観の土台のもとで考えるのが、「ホリスティック栄養学」なのです。

したがってホリスティック栄養学の中には、ホリスティック医学の健康観(ホリスティック健康学)がそのまま取り入れられています。ホリスティック栄養学は現代栄養学の領域を越えて、ホリスティック医学という広範囲の医学の一部となっています。ホリスティック栄養学は、どこまでもホリスティック医学の本質的内容を土台としています。

ホリスティック健康学・栄養学研究所では、栄養学に関連する最新の情報を積極的に取り上げていますが、目的はどこまでもその知識を活用して皆さん方に「食生活の改善」を進めていただくことです。ホリスティック健康学・栄養学研究所ではその目的にそって食生活改善の具体的な方法を示して、「新・菜食主義」を始めるための実践の手引をいたします。


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