近代科学に立脚する現代西洋医学は、19~20世紀の近代科学の発展と共に世界中に広がり、それまで主流の座を占めていた伝統医学・民間医療を駆逐して地球上を席巻するようになりました。現代人にとって医学と言えば、現代西洋医学のことを意味します。
これほど圧倒的な支配力を持った現代西洋医学ですが、20世紀後半になると内外からさまざまな問題点が指摘されるようになりました。“唯物主義”に基づく分析的・還元主義的な手法に批判の目が向けられ、現代西洋医学は、根本からの反省と修正を迫られるようになったのです。
医学の新たな方向性を模索する中で、現代西洋医学に代わって、伝統医学や民間療法が「代替医療」として注目を集めるようになり、未来の医学として「ホリスティック医学」への期待が高まっていきました。現代西洋医学の欠点をカバーする新しい医学として登場したホリスティック医学は、現在、医学関係者の中で大きな関心を集めています。
とは言っても、現時点でのホリスティック医学は歴史が浅く、始まったばかりの新しい医学思想であるため共通の方向性も理念も確立されていません。関係者が、自分の思うところを主張し合うといったバラバラな状態にあります。現代のホリスティック医学界の最大の問題は、皆が受け入れることができる「共通の理論モデル」が確立されていないという点にあります。理論モデルをつくることができない最大の理由は、「医学の対象である人間の身体が、どのような構成になっているのか分かっていない」からです。
ホリスティック医学は人間を丸ごと捉える医学である以上、“目に見える身体”ばかりでなく“目に見えない身体”も扱わなければなりません。そうでないかぎり、人間の健康や病気についての本質を理解することはできません。
19世紀半ばに、地球上に“スピリチュアリズム”が現れました。スピリチュアリズムは、これまで人類が知らなかったさまざまな霊的知識や霊的情報をもたらしました。その膨大な知識の中には、ホリスティック医学が最も必要としている人間に関する知識も含まれています。そこには「人間をはじめとする全生命界は、すべて神によって創造されたものであり、神の設けた摂理(法則)によって支配され、維持されている」といった驚くような霊的事実が明らかにされています。さらに人間は、「霊・精神(心)・肉体」の3要素から成り立つ“三位一体の存在”であり、自然の摂理(神の法則)に一致(全体調和)した生活を送ることが理想的な生き方であることを教えています。スピリチュアリズムの登場によって、ホリスティック医学の理論モデル確立の可能性が現実のものとなりました。
本サイトは、スピリチュアリズムの医学観・健康観を広く提唱していくことを最大の目的としています。スピリチュアリズムによってもたらされた壮大な医学思想・健康哲学を公表すると同時に、「真のホリスティック医学」の理論モデルを人類史上初めて提示していきます。本サイトによって、人間の健康と病気に関する根本法則(神の摂理)に基づく体系的知識が人類に初めて示されることになります。
もちろん現時点では、それらを完全に明らかにすることはできませんが、ホリスティック医学に関心のある方々が、理論モデルを吟味・検討する中でさらにレベルアップさせてくださることを期待しています。本サイトを通して、一人でも多くの方々が総合的な医学思想を知り、人類の真の幸福のために役立ててくださるよう願っています。
新着情報
ホリスティック医学・健康学“コラム” No.57
霊的観点から見た肉食の間違い〈3〉――動物に対する利他性の欠如、を掲載
ホリスティック医学・健康学“コラム” No.56
霊的観点から見た肉食の間違い〈2〉――神が与えた動物の生存権を奪い取る、を掲載
ホリスティック医学・健康学“コラム” No.55
霊的観点から見た肉食の間違い〈1〉――肉食は自然界の法則に反した利己的行為、を掲載