Sunday, December 3, 2000 update





冬いちご 2000/12/3

 裏山の藪の中にある冬いちごが赤く熟し始めた。これはバラ科の植物で、蔓状に地面を這うように生えている。食べてみると甘酸っぱいというよりは酸っぱ甘いのだが、こういう野生の果実は市販の果実では味わえない味がする。市販の果実は品種改良しすぎて、のっぺりした甘さというか人工的な感じがするのである。だからといって市販の果実が嫌いというわけではないのだが、たまに冬いちごを食べると忘れていた天然の味に気づくのだ。
 初夏にはきいちごの話を書いたが、これも子供の頃の貴重なおやつだった。小学生の頃は友人と一緒に山へ行きこれを探すのだが、一面赤く鈴なりになったのを見つけると小躍りしたくなる嬉しさだった。舞茸ならぬ舞苺である。そして例のごとく摘み取ってむさぼり食った。今から考えるとまるで野ザルのようだが、ビタミンCは豊富だろうから風邪の予防になっていたのかも知れない。

photo・・・冬いちご 12/2撮影