bisous 後記



昨年の聖ヴァレンチヌス節用に書き始め、まさか一年が経過するとは思いませんでした。
逡巡に逡巡を経験し、途中遅々と進まないことに苛立ち何度も「辞めてしまおうか…」と思ったことがありました。書けないのなら小説サイトを謳う訳には行かないし、サイト自体を閉鎖したほうがよいかもしれない、と。
様々な方に拍手等で励まして頂いたおかげだと思っています。
有難うございました。
こんな話で申し訳ないのですが、ささきさまに捧げさせてください。


ええと…そんな話でした。
凡ては鳥口が支配する、みたいな………。
榎関と見せかけて、鳥口→関口の長い長い物語になったなと酷く感慨深いです。
以前、君の為に出来ること〜みたいなものを青関で書こうとしていたことがあったんですが、まさか此の話がそんな物語になるとは。しかも鳥→関で。好きな人の恋の為に頑張っちゃう☆な感じです。


そして関くんは中禅寺を本当は愛しては居なかったのだと思います。
………否、これは語弊がありますね。
要は───
関口はとても怖がりで同時に人の感情に餓えていて、向けられた中禅寺のそれに抗うことが出来ない。恋人として始めてみるも感情は擦れ違ってしまうのだが、寄せられる想いにけして嫌悪感はなくて嬉しい。けれど経験則的に人は何故か関口を厭い離れていってしまうことを関口は知っている。それでも脅えながら少しずつ少しずつ歩み寄って行って「もう鳥渡…」と云う処で中禅寺が「どうやっても関口は愛してくれない」と痺れを切らして家の決めた女性の手をとってしまう。二人の歩調は合わない。鈍間だけど歩み寄ろうと努力していただけに関口は大ショック。泣く関口に、鳥口は何とかしてよりを戻させなくちゃと獅子奮迅の働きを見せ、其処に丁度総一郎の相談が舞い込んで「研究室のスポンサーだよ、此の人。偶然にも行き先が同じ。関口さんの為にも使わない手はない」と。ところが傷付いた関くんに奇天烈な麗人榎木津礼二郎登場。恋に落ちない訳はないのです。因みに榎さんは一目惚れです。榎さんも数年前に或る女性との一件があってから総一郎の言を借りれば「彼はもう恋はしないと思っていた」状態で〜
報われない鳥口の片恋物語。
と、こういう話でした。(長い)
もう一体何処が関口で、何処が中禅寺さんなのか。(さめざめ)
もっと中禅寺さんは気が長いと思う。
(あ、でも実際原作で関くんはきっと千鶴子さんとの結婚に傷付いていたと思います。だって心を預けていたって…。なにそれ!)


他にも文章中には出せなかった、出すととても蛇足的説明的になって話が進まない乃至は何処かに行ってしまう恐れがあった設定を此処に列記します。
・榎木津カンパニーには種苗部がある。
・榎木津さん家はゴータ年鑑に載るような家。
(お潤さんが社交界云々いっていたのは此の為)
・榎さんはK崎さんと婚約しようとしていた時期がある。
・髭榎はアイスダンスのペーゼラさんかな?
・関くんの安心鞄は中禅寺さんからのプレゼント。
とかです。 さ い あ く

色々中途半端で全く申し訳ないのですが、
これにてbisousは終幕とさせていただきます。
なんだかんだで凄く楽しかったです。
可愛い話になっているといいのですが…。聖ヴァレンチヌス節用ですから!
映画フレンチキスも見てください。(しかし此の背景の色合いはマイブルーベリーナイツ…)



04/feb/09