2005・4・19(火)〜26(火)

津軽8DAYS

JALのマイルで特典航空券を手に入れた。
ほんとうは次の週のほうが桜が開花するのでよいのだが、
なんといっても無料なので日にちが限定されるのは仕方ない。
弘前3泊、五所川原1泊、青森3泊の8DAYS・・・・・初めての観光地ばかり。
楽しもう!


浅虫温泉・湯の島のカタクリ(4/26)

スケジュール

観光内容 宿泊ホテル
1日目 名古屋→青森空港→弘前 弘前公園 石場家住宅 武家屋敷 弘前プリンスホテル
2日目 岩木山神社 青森銀行記念館 長勝寺       〃
3日目 盛美園(津軽尾上) 黒石こみせ通り 藤田記念公園       〃
4日目 弘前→十二湖→五所川原 青池 千畳敷 Hサンルート五所川原
5日目 五所川原→青森 旧平山家住宅 斜陽館(金木) 芦野公園 Hニュー青森館
6日目 青森近代文学館 酸ヶ湯温泉 三内丸山遺跡       〃
7日目 竜飛岬       〃
8日目 青森→浅虫温泉→弘前
→青森空港→名古屋
湯の島(浅虫温泉) 弘前公園

旅日記

4/19(火)   名古屋→弘前   弘前公園

 コーヒーだけ飲んで、6:18外出。空は晴れ。
 中部国際空港セントレアへ向かう名鉄特急は満員だった。前もって指定券を買っておいて正解だった。荷物の置き場が見当たらず、大きいスーツケースを持った人はたいへんそうだった。
 7:21セントレア着。出発ロビーはすぐで、わかりやすい。
 JALの自動チェックイン機にJMBカードを入れ、特典航空券のボタンを押して発券完了。
 キャリーカートを預けようかと思ったが、カウンターが団体で混雑していたので機内持ち込みにした。手荷物検査もスンナリとおった。
 あまり時間はないがおなかがすいている。出発ゲート手前のスタンドでコーヒーとサンドイッチを買い、テーブルで朝食。490円。
 JAL3141青森行きは8:00搭乗開始。前の方の窓側席だ。北に向かうにつれ、山々の雪がきれいだ。ビジネスの個人客と観光の団体客が半々くらい。隣は空いていた。

 定刻9:40に青森着。空港のまわりはけっこう雪が残っている。気温は思ったより低くなかった。
 9:55発の弘前行き空港バスに乗った。10人くらいの客。750円。
 バスの車窓からも岩木山がきれいだ。雪化粧している。市街地はほとんど除雪されている。10:50前には弘前駅に着いた。この駅は新しくてきれいだ。
 駅の観光案内所でシティマップをもらう。ついでに岩木山神社の参道は雪があるかどうか聞いてみた。除雪してあると思う、との返答だった。
 エレベーターで2Fへ上がり、JRの窓口へ。4/22のリゾートしらかみなどのチケットを買った。乗車券は五能線パスCがおトクみたいだ。しらかみの指定も含まれていて2日間有効で3200円。弘前→東能代は特急で指定席にした。クレジットカードで購入。

 カートを引きつつ歩いてイトーヨーカ堂へ。無料ロッカーがあるが私のカートは大きすぎて入らなかった。残念!
 5Fのあすなろ書店で、太宰治の「津軽」を買った。今回の旅の友。じっさいなかなか役に立った。
 8Fへ。菊富士の支店があるのでランチにする。角煮と刺身のセット、1050円。まあ美味しかったが、付いてきた茶碗蒸しがも一つの味だった。
 地下の食料品売場へ。明朝用のパンとフルーツゼリー、コーヒーなどを買った。

 12時すぎに予約していた弘前プリンスホテルにチェックインする。4950円と確認。
 部屋は普通のビジネスホテル。冷蔵庫はない。目覚ましが故障している(代わりは置かれていた)。

 12:40出かける。
 バスセンターから100円バス土手町循環に乗り、市役所で下りた。土手町はもっと古い情緒を期待していたが、新しく建てられた店が多かった。

 追手門から弘前公園に入った。
 桜は蕾がふくらんでいるが、まだまだだ。
 下乗橋で撮影しているグループがいた。どこかのTV局関係か? チラホラと咲いている枝がある。可愛い!

 桜祭りは23日からなので、公園中でその準備をしていた。木々の手入れや露天の組み立てなど。
 本丸と植物園の共通券500円を買って天守閣へ。天守閣は高さがないためか、ちょっと地味な建物だ。中も一応見学する。
 岩木山がとてもきれいに聳えている。


 北の郭に桜の開花標準木がある。まだ全然固そうだ。

 来た道をもどり、植物園へ。いがいと広くて見応えがあった。
 梅がきれいに咲いていた。紅梅、白梅。



 湿性植物園あたりはなかなかいい雰囲気だ。水芭蕉が咲いている。ニッコウキスゲは芽を出したところ。


 大石武学流庭園というのが造られていた。なんだんだろう?



 北側から出て、東内門から入りなおし、日本最古のソメイヨシノをカメラにおさめた。
 亀甲門(北門)はシブい。

 亀甲橋を渡り、石場家住宅へ。
 100円を払い、見学させてもらう。といっても土間のみだが。上がり口の木の厚みはどう!? 実際今も生活されているので雑然としている。凄い空間。蔵もある。

 仲町伝統的建造物保存地区へ。
 左へしばらく歩いて旧伊東家住宅そして奥に旧梅田家とつながっている。外人4人組が伊東家へ入ったので、私は梅田家から見学した。

 梅田家は茅葺屋根がよく保存されている。番人(持ち主?)のおばあさんに聞いたら、下級武士の家だったようだ。でもけっこう広いし、部屋ごとに囲炉裏がきってあった。簡単な床の間もあった。

 次に旧伊東家へ。ここは藩医を勤めた家柄で、床の間もちょっと立派。フスマは立て付けが悪い。


 16:00が迫っているので急いで歩く。地図の右端の旧岩田家へ。門が立派だった。ここも茅葺のシブい家だ。



岩田家

 風が冷たくなってきた。
 弘前公園の堀沿いに歩く。桜が多い。まったくの蕾状態だが、開花したらさぞ美しいだろう。古木が多くて枝ぶりもそれぞれ風情がある。なるほど全国的な桜の名所だと納得した。
 陸奥新報社前で100円バスを待った。

 17:00ころホテルにもどった。部屋の窓から夕暮れの岩木山がきれいだ。

 18:00ホテル向かいのさくら亭へ。座敷の6人掛けテーブルに1人で座りゆっくりできた。
 晩酌セットを注文。生ビール、お酒2合、きのこの水煮、刺身(鮪・イカ・サーモン)、天ぷら、そして玉子雑炊。これで2000円はとってもリーズナブルだし、味もよかった。

 太宰治「津軽」を読み始めた。
 弘前では3年間高校生活を送ったらしい。けっこう好印象を持っている感じだ。



4/20(水)  岩木山神社と弘前市内

 7:00起床。岩木山は白くかすんで見える。今日は午後から雨の予報だ。
 お湯を沸かしてコーヒーを入れる。パン(コーンときのこのミルクシチュー)、オレンジゼリー、野菜ジュースで朝食をすませる。
 TVニュースでは九州北部の地震、ローマ法王などをやっていた。

 8:50ホテルを出発。リュックにタオルとシャワーキャップも入れた。
 バスターミナルへ。窓口で岩木山神社への往復切符990円を買う。片道で620円だからけっこうトクした。待合室には暖房が入っている。やっぱり北国だ。
 9:15発のバスに乗った人は私を入れて4人。お婆さんが多い。
 市街地を走りぬけ、五代という茅葺民家や土蔵が目に付く集落を抜け、10時前に岩木山神社前に着いた。

 すぐに参道がある。両側には除雪された雪の山! やっぱり街中とはちがうのね。ただ気温はそう低くない。


 参拝の人もチラホラ。クルマで来る人がほとんどだ。バスでいっしょだった一人のお婆さんもゆっくり石段を上がってきた。
 
 門の右下に手水があり、なんともでっかいひしゃくで水を汲むのだ。それも、背伸びしなくては流水まで届かない。


手洗い場の大ひしゃく                参道の両側はまだまだ積雪が・・・・

 朱塗りの本殿はなかなか重みがあった。まあ東北の日光東照宮というのはオーバーな表現だが・・・。
                       
 あっという間にお参りをすませた。裏へ続く遊歩道があるようだが、なにしろ雪があるので残念。

 参道入口の左に湯元山陽という温泉旅館を目にし、立ち寄り入浴可とチェック済みだったのでひとっぷろ浴びよう!
 受付で300円払い、奥の女風呂へ。先客が2人いた。
 薄いグリーンで温度もちょうどよいいいお湯だった。15分ほどくつろいだ。


山陽で温泉入浴!


 帰りのバスは10:55なので、あたりをうろついて写真を撮る。岩木山は今日見通しが悪い。空と頂上の雪の区別がつかない。
 バス停あたりは百沢温泉の地味な宿が並んでいる。
 ジャケット無しでもからだがホカホカ。

 バスで市内にもどり、キャッスルホテル前で下りた。
 チェックしていた百石町の大和家へ。
 ちょうどグループ客が入ったところで、店内は混みあっている様子だ。離れた部屋に案内された。
 けの汁定食(竹)を注文する。けっこう早く出てきた。

 ヘルシーでなかなか美味しかった。
 けの汁はごぼうなどの根菜を少な目の汁で煮込んであった。
 素朴な田舎の味!
 季節のものだというアザミのおひたしが珍しい。
 これで1050円はうれしい。

 食べていたら夫婦連れが案内されてきた。
 千葉からで、レンタカーで青森→弘前とまわってきたもよう。
 青荷温泉に泊まるとのこと。いいなー。
 こういうお天気の日はクルマだと安心だね。

 12:30ころ大和家を出て、100円バスためのぶ号に乗るためにバス停を探した。
 だが、青森銀行記念館が目に入ってしまい、思わず見学に入館。200円。


 素晴らしい洋館だ。堀江佐吉の作とのこと。2Fの大会議室などダンスフロアかと思ってしまった。広いしシャンデリアが輝いているし、床や階段の木材もすごく優れた材料を使っている感じ。
 佐吉の評伝1200円も買った。大工としての技量、デザイナーとしての感覚が冴え、人間的にも人を惹きつける魅力があったようだ。

 旧青森図書館あたりの写真を撮り、市役所前のバス停でためのぶ号に乗った。
 長勝寺で降りたのは私一人、ここは重要文化財なのだが観光客がいない。まあ門前にタクシーが駐車していた。
境内には手作業で雪かきをしている人がいた。たいへんだ。
 三門と鐘と庫裏が重文のようだ。庫裏は拝観できるらしかったが、ちょっと声をかけかねた。
 左側に蒼龍窟という魅かれるお堂があった。古めいた仏像が安置されている。周りにはカラフルな仏たちもいる。天蓋も彩色がきれい。好み。どういうわけか安寿と厨子王に関係があるようだ。本尊の前の左右に置かれている2体がそれらしい。
 そしてこのお堂の外の右壁には小さい木彫りの仏様がびっしり。なんともいえない空気が漂っていた。


蒼龍窟の渋い佇まい デザインもいい         右側にある木彫りの仏たちは壮観だ


 30分間隔のためのぶ号に乗り、りんご園経由で弘前高校前下車。
 最勝院の五重塔を見学する。立派な塔だ。色がちょっと赤い。


 雨が降ってきた。
 
 歩いて公園近くにもどり、見残していた郷土文学館へ入った。100円。
 1Fはやはり太宰治のケースが大きかった。弘前時代の下宿が17年度中に公開されるという新聞記事の切抜きが貼ってあった。(あとで館員に聞いてみたら、まだ出来てないらしかった)
 葛西善蔵という作家が気になった。太宰より前の時代の人だが、生き方的にすごい破滅タイプ。また私生活を小説の題材にしたようだ。帰ったら調べよう。
 2Fは石坂洋次郎記念室がある。日活青春映画の原作を書いた人。現在ではあまり話題にならないが。
 外は雨がけっこう降っている。2Fの休憩コーナーでくつろぐ。ここも観客は全然いない。よい雨宿り場所なのに。

 16時過ぎ、寒いし、もどることにして、100円バスの土手町コースに乗り、バスターミナルで降りた。
 地下のドトールで休憩する。
 イトーヨーカ堂地下で食料の調達。

 17:00ホテルにもどった。
 洗濯をする。

 夕食はホテル自販機のビールロング缶300円、おにぎり、タコの唐揚げ、きゅうりの中華漬けなど。



4/21(木)   盛美園  黒石  藤田記念庭園

 7:00起床。外は曇り。青森の最高気温予想は12℃とのこと。全国的にはずいぶん暖かくなるらしいが。
 朝食は紅芋パン、チーズパン、グレープフルーツゼリー、コーヒー。

 8:45外出。
 江南鉄道の黒石行に乗り、津軽尾上で下車。370円。乗客はまばらだ。
 津軽尾上の駅舎は寂れた感じだが、COOPとつながっていて地元の買い物客が出入りしていた。
 駅前はなんの表示もない。もちろん地図もない。踏み切りの反対側に盛美園への表示を見つけてほっとした。
 住宅街を10分ほど歩いてたどりついた。

 盛美園へ。割引券を出して350円。10:00から3分間御宝殿の扉が開くらしい。
 それまで庭の木々の写真を撮ったり、洋館の中を見学した。庭はまあそうたいしたことはない。梅がきれい。黄色の花をつけた木もある。
 洋館は1Fのみ公開されていて、中は和洋折衷。立派な客間は障子が印象的だ。中央に楕円形のガラスがはめ込まれ、フチは黒檀のシブいワクだ。
 朱色の漆塗りの床が貼られたトイレ。
 そして階段や廊下の下部分に変わった大理石が目についた。規則的な白いハケあとのある柄が入っている。どうもスタッコ塗りというものらしい。
 また庭に出てリモコンで写真を撮ったりしているうちに10:00になった。御宝殿に案内された。
 ガラスケースの中は金ぴかの世界だ。本尊は鎌倉時代の大日如来。台座の蓮と後背ひ緑が入っていて、ゴールドとの組み合わせが美しい。欄間にも金箔の仏像たちがたくさん並ぶ。そして、両側に壁にはでっかい蒔絵! 左の孔雀が大きいこと。螺鈿が使われていてとっても華やかだ。素晴らしい。
 こんな北の地の片隅に、こんなお宝が存在するとは、津軽地方もあなどれない! 持ち主の美意識が秀でていたのね。
 隣家の庭も見学したかったが、インターホンに応答がなくて残念だった。

盛美園
ユニークな和洋折衷 下の砂をいちいち取り替えるらしい 障子に注目! 梅は可憐だ


 また駅にもどり、次の10:49の黒石行を待った。

 黒石に着いたはよいが、メインじゃない出口から出てしまい、こみせ通りの矢印に従ってしばらく歩いた。(右側に出ると市街図があったのに)

 こみせは要はアーケードなのだが、建物と一体になっている。
 イタリアの小都市にはポルティコがあるが、同じ発想だろう。(パドヴァとかピサとか)

 旧高橋家が重要文化財になっているようだが、予約していないので見学は出来ない。向かいの酒屋や少し手前の酒屋も古い建築物で風情があった。よく保存されている、というか実際使われている店舗・住宅のようだ。写真だけ撮った。


 そして、秋田雨雀の記念館を探した。散々歩き回ったが、わからなかった。だいたい表示の一つもないのだ。持って行った資料をよく見ると、教育館とかの中にあるらしい。しかし、その教育館自体がさっぱりわからん! 市役所近辺をなんどもうろついた。とうとう疲れきってあきらめることにした。それにチェックしていたレストランも見当たらないし。
 まあ黒石とは相性が悪いのでしょう。
 また駅まで歩いて、12:20の電車で引き返した。

 13:00前に弘前にもどった。100円バスに乗り、土手町のまんなかあたりで下車。
 菊富士へ。レディースランチ880円。小エビの天ぷらやシューマイなど、あまり郷土色はない。桜アイスがついた。

 歩いて藤田記念庭園へ。
 庭園はとても広い。下の庭園は紅梅が美しかった。起伏もつけてあり、滝があるし、ベンチもところどころ置かれてあるのでゆっくり散策できる。


 洋館はステンドグラスがきれいだ。和館は入口の屋久杉の踏み台に目を見張った。レンガ造りの倉庫も古そうだった。土器などのコレクションがあった。

 藤田記念庭園の門の右脇に一戸なにがしの石碑があった。太宰「津軽」に出てくる一戸兵衛かとかんちがいした。実際は詩人の一戸謙三だった。庭園と軍人はヘンな取り合わせだと思ったら、やっぱり!!


 市役所前からバスで駅にもどり、ホテルへ。

 あー、疲れた。ちょっと横になって休憩。

 17:40外出。イトーヨーカ堂8Fのファミールへ。ハンバーグ定食880円で夕食。
 地下でビールやパンなど買物。イトーヨーカ堂はとても活用させてもらった。
 


4/22(金)   リゾートしらかみで海景色を堪能    十二湖の青池

 7:30起床。今日はゆっくりのスタートだ。外は晴れているが雲が多く、岩木山は上部分がかすんでいる。予報によると昼過ぎから雨らしい。

 9:50弘前プリンスホテルをチェックアウト。4950円×3泊をクレジットカード払い。
 外に出ると大粒の雨がパラついている。フィールドコートにフードを付けていたので準備万端だ。

 弘前駅の観光案内所で五能線の情報を得、あと湯の島(浅虫温泉)のカタクリについて聞いてみた。五能線はパンフレットをくれた。湯の島についてはわからないようだった。

 10:27発の特急かもしかを待つホームには、とても冷たい風が吹いている。指定席はほとんど満席だった。年配の女性グループ、出張らしいビジネスマンが何組もいた。ほとんどは秋田へ行くようだった。東能代では私の他に1人くらいしか降りなかった。このあたりはほとんど雪が融けている。
 東能代駅周辺も寂しい。キオスクで弁当(大館駅名物の鶏めし)とお茶を買って、リゾートしらかみに乗車。

 私の指定席に行くと座席が逆方向を向けてある。隣は荷物を置いてあった。向かい席にしたかったのだろう。発車までずいぶん時間があるのに勝手に動かさないでよー! もどってきたのは中年のカップルだった。一言もない。感じ悪ー!

 車掌さんに十二湖と深浦について質問。深浦の風待ちナントカはまだオープンしていないらしい(パンフレットでは4月下旬となっていた)。じゃあ、雨が降ってなければ十二湖で下車しよう。このリゾートしらかみ3号は、蜃気楼ダイヤで途中2時間弱自由に過ごせるのだ。とっても優れものの観光電車だ。

 空は曇っていていやな雲も出ている。弁当を食べ終わり、13:16に十二湖に着いた。20人くらい降りただろうか。
 道路を渡り、民宿に荷物を預けた。200円。
 ほどなく奥十二湖(挑戦館)行のバス13:20発がやってきた。310円。なんと両替機は新1000円札を受け付けない。12:35に到着。ガイドはいなかったが表示があるので大丈夫。おのおの青池を目指して歩き始めた。すぐの鶏口の池は普通の湖だ。わりと大きい。道は整備されていた。雨上がりのためか多少ぐちゃついていたが。ところどころ雪が残っている。土手にはフキノトウがいっぱい顔を出していた。世界遺産白神山地の一部だが、あまり山深い雰囲気ではない。                       
  15分くらいで青池に着いた。太陽はいない


が、それでも神秘的な青さだった。不思議。写真を撮り、階段を上がってブナの林をうろつく。また青池に降りて、水面を触ってみた。ぜんぜん冷たくなかった。透明さが際立っている。


 来た道をもどり、挑戦館の中を冷やかし、14:25のバスに乗った。
 雨が降らなくてラッキーだった。

 蜃気楼ダイヤの十二湖14:55発に乗る。海は少し荒れている感じ。

 千畳敷に停車した。10分の自由時間があるのだ。降りて、海の岩の写真を撮った。岩はちょっとくすんだ緑色をしていた。風が強く寒い。だが、クルマを停めて釣りとしている人もたくさんいた。


 タイムアウトの汽笛を聞き、急いでまた電車に乗った。

 この五能線は波打ち際を走る。なかなかの絶景が続くのだ。
 鯵ヶ沢から前の車両で津軽三味線のライブが始まった。あまり興味はないので見には行かなかった。スピーカーから流されているし。

 16:48五所川原に到着。この駅も市街図もタイムテーブルも何もない。
 バスの待合所があったので入ってみた。なんと昭和的な雰囲気! 久々にこういうところに遭遇してうれしくなった。
 金木へのバスのタイムテーブルをもらっておいた。

 パン屋で明朝用を2個購入。
 ホテルサンルート五所川原へ。チェックインのついでに旧平山家への行き方を聞き、シティマップももらった。

 部屋にはやはり冷蔵庫がない。その他はドライヤーもあるし、湯沸かし器もまともそうだ。

 けっこう寒いし外に出るのが面倒。ホテルの8Fにあるレストランで夕食をとることにした。
 客は1組いただけ。内装が立派なレストランだ。津軽御膳とじょっぱり(常温)をオーダーした。貝焼き味噌という郷土料理に刺身や天ぷら、そしてイカ焼きなどボリュームのある内容だった。茶碗蒸しが甘くて閉口した。



4/23(土)  五所川原から青森へ  旧平山家住宅   金木の斜陽館  芦野公園

 7:30起床。今日は雲が多くて寒そうだ。最高気温は8℃とのこと。おとといから着用のセーターに、タイツもプラスした。
 9:00チェックアウト。キャリーカートはしばらく預かってもらう。合札をくれた。よしよし。

 昨日もらった地図を頼りに寒風の中歩き始めた。ときおり雨も混じるので、フードをかぶる。
 25分弱歩いて旧平山家住宅へ。塀をちゃんとめぐらせてあり、立派な構えだ。門と母屋が重要文化財なので、まず写真を撮った。入場は無料なのだが、管理人らしいおじさんが丁寧に説明してくれた。
 平山家は大庄屋だったようだ。茅葺の母屋は広いし囲炉裏も複数ある。土間も広いし、馬小屋は10頭くらい入る感じだった。                      
                               旧平山家住宅の門
 そして大正時代につくられた別邸へ内部から移動できる。

 この建物はなんとも趣味的というか凝ったものだった。床の間が二間続きであり、それ以外の3方は窓なのだ。欄干が巡らしてあって、その木彫りの模様もデザインされている。柱を取り外して大きい一部屋にできるらしい。床の間の飾り戸は裏が布張りのプリントだった。いや、なかなかユニーク。これを作らせた人は趣味人だったのね。


 事務所のおじさんにお礼を言って外に出た。寒い!

 隣りの民俗資料館へ。200円。こじんまりした資料館だ。平山家の文書もケースに入れられていた。
昭和19年に消失したというレトロな洋館の写真があった。あとで調べると堀江佐吉の作だったらしい。とても大きくて立派な建物だったらしくて、佐吉の代表作みたい。惜しい!

 10:20五所川原駅方面へ歩いてもどる。厳しい寒さだ。荷物はしばらくホテルに預かってもらうことにした。
 JRの駅の自販機でコーヒーを買い、津軽鉄道へ。待合室はストーブがたかれている。団体ツアーの人たちが10人以上いた。


待合室の切符売場                             

 金木まで540円の切符を買い、2両編成の先頭車両に乗った。
 時おり雨が激しくなる。

 金木駅の回りはいがいと民家が多かった。

 歩いて8分で斜陽館へ。レンガ塀が高い。小作争議対策とのこと。
 さすがに大地主だったのか、風格のある立派な家だ。なんとここも堀江佐吉作とのこと。
 各部屋ごとに説明板が置かれていて、わかりやすく見学できた。太宰治が生まれた部屋はこじんまりしていた。豪華絢爛のきんぴか仏壇もある。京都で作らせたらしい。
 2Fへの階段がまたなんとも歩きやすい階段だ。明るいし木の感触がなんともいえない。2Fは洋風の部屋もあった。写真撮影OKなのはありがたい。(土蔵は撮影禁止)
 土蔵には太宰の手紙類(コピーが多いが)やパネルになった写真など。愛用したマントや机も展示されていた。義太夫のレコードもあった。これは弘前時代習ったらしい(と、「津軽」に書いてあった)。
 庭は立ち入り禁止で残念。
 この斜陽館は入れ代わり立ち代り団体が来る。個人の見学者も多い。さすがに観光スポットだ。思うに、太宰治は今の青森県の観光にとっても貢献しているよ。


 太宰が遊んだという寺の写真を撮り、金木駅までもどる。駅舎2Fのぽっぽやでランチ。しじみラーメンと自家製ぎょうざ。とても美味しかった。しじみは十三湖産とのこと。

 13:38発で一駅乗り、芦野公園で下車。風が強い。
 旧駅舎の「走れメロス」の写真を撮る。


 芦野公園も桜の名所らしく、桜祭りの準備中だ。ボートの整備点検をしたり屋台の設営をしたりで忙しそうだった。しかし、この寒さでは桜は当分咲きそうにない。ここの木はぜんぜん蕾がカチカチだし、小さい。
 太宰の文学碑の写真を撮る。
 つり橋を渡り、夢の浮橋とやらを少しだけ歩いた。浮橋も波しぶきで濡れているのだ。寒いし強風だし身体が冷え切ってきて散歩どころではない。


 公園は広いし桜が咲いたらさぞきれいだろう。
 太宰橋の写真も撮り、駅にもどる。缶コーヒーで身体を温め、帰りの電車を待った。

 15:14ようやく五所川原行の電車が来た。やれやれ。
 15:39五所川原に到着。ホテルサンルート五所川原にカートを取りに行った。

 16:12発の弘前行に乗って川部で乗換え、30分以上待ち時間がある。五能線パスCが使える。しかし、実際のところは本数が少ないのでめちゃくちゃおトクというほどでもない。五所川原発の下りは13:11のあと16:12までないのだ。それに午前中の上りも深浦まで行く電車は1本しかない。それも11:55着なのだ。これじゃあパスが2日間有効でもロクに使えないよ。

 川部から青森行の普通電車は地元の高校生と個人旅行者で混みあっていた。
 17:57青森駅に着く。

 駅前のホテル、ニュー青森館にチェックイン。いちおう禁煙ルームをリクエストしていたが。フロントは空気清浄機を入れたのどうのと説明した。別にどうしてもということはないのでいいんだけど。
 部屋はベッドとデスクが分かれていた。斜めの柱を利用してクローゼット(引き戸は壊れていた)と冷蔵庫を備え付けてある。バスルームもちょっと広めだし、シャワートイレに温便座はうれしい。これで4900円はおトクだろう。クレジットカードで3泊分払った。

 いつものように便座とスリッパとドライヤーなどを除菌クリーナーで拭いた。

 18:30外出。
 近くのじょんがら亭へ。こういう店のカウンターはぜんぜんOKだ。生ビール、ホヤの水物、日本酒、ハタハタの塩焼きで、2835円。付き出しもあった。ガイドブックに載っている店のためか、19:00を過ぎると女の子のグループがいくつか来店して混んできた。ホヤはとても美味しかった。みちのくならではの味だ。

 コンビニで明朝用のサンドイッチなどを買った。

 2日分の洗濯をした。



4/24(日)  青森近辺の観光    近代文学館  酸ヶ湯温泉千人風呂  三内丸山遺跡

 7:30起床。今日はよい天気だ。気温も上がりそう。
 9:00に青森駅のJRバスターミナルへ行った。9:10だと思っていた十和田湖行は29日からとのこと。HPのチェックミスかなあ? あとで帰って調べたらHPの記載ミスだった。
 次のバスは10:10だというので、予定を変更して先に近代文学館へ行くことにした。
 市バスの案内所で聞くと、9:24に古川発があるとのこと。シティマップももらって急いだ。歩いて10分くらいかかる。野木行で社会教育センターで下車。県立図書館の2Fに近代文学館があるのだ。ちょっと郊外的な場所なのに市民は利用しやすいのかしら?

 近代文学館では青森出身の文学者がわかりやすく紹介されていた。
 やはり太宰のスペースは一番大きい。手紙やネタ帖なども展示されていた。
 私としては秋田雨雀や葛西善蔵に興味がある。
 しかし、日曜日だというのにぜんぜん見学者がいない。
 川島雄三特集をやっていた。あまりよく知らない映画監督だ。
 葛西善蔵の没後70年特別展のパンフレット(平成10年)があったので、買った。1000円。こういうのはまったく惜しくないのだ。

 10:41のバスに乗って、古川にもどる。11:40発の十和田湖行まで30分ばかり時間がある。
 シティマップに太宰の下宿跡があったので、行ってみた。表示板があるだけ。たしか呉服店だと思ったが、取り壊されたのか、駐車場になっていた。歩いて駅へ。

 11:40発の十和田湖行バスに乗った。チケットは自販機で1300円だった。6名。日曜日なのにこんなものか。
 山に入るにつれ、道路わきの雪がだんだん高くなっていく。青い空に白い積雪、ベージュの木々が美しい。空気が澄んでいる感じだ。


なんとも空気がおいしい!

                            
 萱の木小屋で15分ほど停車。あたりの写真を撮った。


 ロープウェイあたりはスキーをする人がたくさんいて、駐車も多かった。

 12:48酸ヶ湯温泉に到着。駐車場は満杯だし道路までクルマがあふれている。日曜なので家族連れが多い。
 この酸ヶ湯までは通年バスが運行しているとのこと。雪は今で2メートル以上ある。除雪も大変だろうな。


酸ヶ湯温泉で念願の入浴

 まず腹ごしらえ、と鬼面庵に入った。酸ヶ湯そばのざるそばを注文。600円。麺はよいが、つけ汁がもひとつだった。

 さて、いよいよ千人風呂だ。羞恥心もあるが好奇心の方が勝つのだ!
 自販機で600円の入湯券を買い、目的の千人風呂へ。
 館内は古めいて情緒がある。おじいさんに券を渡し、女性脱衣所へ。
 5.6人着替えている人がいたのでちょっと安心。これから入ろうとしている人も3人ばかりいたので、いっしょに後について浴場へ。
 ドアを開けると左に衝立があり、右の浴槽でかけ湯をして、前方にある大きい湯船《四分六分の湯》に入った。男性はうじゃうじゃいたが女性はおばあさんが3人くらい入っていた。で、7人くらいのものだ。1人浴槽のヘリに仰向けに寝ている勇者がいた(年配女性)。風呂桶を枕にしている、すごいわ。お湯は熱くもなく温くもなく気持ちがよい。それに白濁しているから湯船の中は安心。移動するときだけタオルでカバーすれば、そんなにたいしたことはない。でもいっしょに入ったおばさん3人は大きい湯船に入ったきりだった。
 他の浴槽も、と見ると《熱の湯》におばあさんが1人入っていた。私も入ったが、ぜんぜん熱くない。むしろ《四分六分の湯》の方が温度が高い。
 さすがに打たせ湯あたりは男性があふれていたので遠慮した。飲む湯も残念。しかし、ウワサどおり大きい湯船のヘリにはズラリと男性が腰を掛け、じっとりこちらを見ているのだ。ほんと、イヤな感じ。そして男性客のみどんどん増えてきた。
 3人の女性が出るようだったので私も一緒に出た。まあ、20分くらい入っていたかな。

 休憩場所で自販機のビール280円。13:55のバスに間に合いそうだ。
 この酸ヶ湯温泉はとてもにぎわっていた。日曜日ということもあるだろうが、やっぱり知名度だろう。

 14:55青森駅にもどってきた。三内丸山遺跡へのバス時間を確認して、コンビニに寄り、いったんホテルへもどった。タオルを洗ったり、パンフレットを整理したりで、しばし休憩。
 市バスの停留所には3/31までの運行時刻が貼ってある。いいかげんだね!

 15:40再び外出。
 15:53発の免許センター行に乗って、三内丸山遺跡へ。

 三内丸山遺跡は見てビックリ。入口はとっても立派な建物。体験コーナーなどもあり、子供たちにはうれしいかも。
 じっさいの外にある復元された見張り台?や小屋はけっこう興味深かった。堆積している地層が見れるところもよかった。発掘された土器などの展示室はこじんまりしていてわかりやすい。
 まあでも、こんなものかなって感じ。
 吉野ヶ里遺跡のほうが想像力をかきたてられる。

 夕方になるとさすがに冷えてくる。
 17:43の最終バスで青森駅に向かった。

 夕食は駅ビル4Fのレストランさすが家でうどんと寿司のセット。924円。ローカル色のない食事だった。



4/25(月)  ごらんあれが竜飛岬北のはずれとー・・・・・

 今日は晴れのち曇りで最高気温は15℃との予報。
 7:30起床。
 8時前に1Fへ行った。ロビーにはコーヒーのセルフがあるのみで、パンは見当たらなかった。仕方なくコーヒーを2杯飲み、部屋にもどってヨーグルトとチョコケーキ、お茶で朝食とする。

 9:30ころ外出。
 港近辺をうろつく。八甲田丸の写真を撮り、中の無料部分を見学した。
 ロバート・キャパと沢田教一の写真展をやっていた。沢田は青森市出身で、なんと高校で寺山修司と同級だったらしい。初耳! ベトナム戦争、フエの攻防戦とかカンボジアの写真。写された人々の表情のリアリティに圧倒される。

 10:30ころ駅に向かった。青森→三厩の切符1110円を買う。コンビニでおにぎりとお茶も買った(昼食用)。

 10:59発の蟹田行。ほとんど地元の人だ。蟹田で10数分の乗換え時間があった。ちょっと改札を出してもらって海岸方向へ走り、海の写真を撮った。けっこう暖かい。
 蟹田からしばらくして、森林地帯を走った。林は雪が残り、ところどころの湿地帯には水芭蕉が群生していた。


蟹田駅前

 12:34三厩到着。村営バスに乗ったのは、年配の男性1人と私だけだった。
 運転手に灯台から竜飛漁港への徒歩時間や義経寺について聞いてみた。バスの運行時刻表を見せてもらいメモする。


三厩の駅前


 14:45に発車したバスは途中から地元のおばあさん2人を乗せ、海岸べりをうねうねと進んだ。けっこう集落がある。ほとんど漁業だろう。


 13:17に灯台の停留所に着いた。風が強い。
 少し階段を上がり、灯台の脇へ。旧海軍の見張り壕がある。カメラ三脚を構えているおじさん2人がいた。
 雲も多く風が出てきた感じだ。見張り壕の向こうは北海道の陸地が見える。後ろには風力発電のでっかい風車がいくつも立っている。下は断崖絶壁。想像していた通り竜飛岬は絶景だった。ベンチに座り、おにぎりとお茶でランチ。風が強いので気にしながら食べた。 


 写真も撮ったし、トイレ(売店の横)を借り、バス停近くの《津軽海峡冬景色》の碑をカメラにおさめた。風が強い。このあたりマイカーだかレンタカーだかで来ている観光客がパラパラ。

 階段国道を下りる。地元のおばあさんが山菜取りをしていた。水仙がきれいだ。


 竜飛漁港のバス停を確認し、すぐそばの太宰の碑の写真を撮った。
 雨が降ってきた。

 14:07のバスに乗った。乗客は行きにいっしょだった年配男性と中年のカップルの4人。あと途中から乗る地元の人も多かった。村営だものね。

 14:26義経寺前で下車。雨風がひどい。でも傘を出すのはめんどうなので、フィールドジャケットのフードをかぶりファスナーを上まで締めると大丈夫! 今回この防水加工されているエディバウアーのジャケットを持ってきて大正解だった。スイス旅行のためのヤッケがわりのつもりが、普段も利用できる色デザインだし。
 伝説のある岩は思ったよりとっても大きい。
 石段を上がって義経寺へ。門は修復されたばかりのようだ。

 手水はブロンズの龍がとまっていて、なかなか趣があった。大正時代とか? 本堂も屋根近くの木彫りがいい感じ。

 雨が降ったりやんだりの中を三厩駅まで歩いた。20分以上かかったと思う。

 15:49三厩発で17:15青森着。

 ヴィエ・ド・フランスで明朝用のパンを買う。
 食堂には入りにくい雰囲気だったので駅弁を買うことにした。「青森味づくし」1000円。
 ホテルの自販機でビール270円。



4/26(火)  浅虫温泉の湯の島でカタクリを堪能し、弘前で蕾の桜を満喫?そして帰郷

 昨日JR福知山線でとんでもない事故があり、TVは昨夜からそのニュースが大々的!

 津軽の旅も最終日。よい天気で気温も上がるようだ。
 8:50チェックアウト。このホテルニュー青森館はクローゼットの戸以外は快適だった。キャリーカートをフロントに預かってもらう。合札をくれた。安心。

 青森駅構内でセーターを脱いだ。朝から気温は高い。
 構内にあるレンタカーは繁盛している様子だった。3.4人の旅行だと断然効率的だろう。路線バスの本数も少ないし観光的にはとても不便なところなのだ。まあでもスローな旅のほうが旅情を味わえると思うが。

 9:10発の大湊線は1両編成。ロシア系の観光客も5人ばかりいた。立つ人も多くて混雑だ。

 9:24浅虫温泉に到着。
 構内の観光案内所でマップに湯の島行の船着場を書いてもらう。
 5分くらいで渡船場へ。あたりはカタクリ祭りのノボリも立っている。プレハブのチケット売場で往復1000円の乗船券を買う。入場料も込みのようだ。湯の島は目の前。8人で船に乗った。ライフジャケットを着ける。波も穏やかでとっても爽やか。(海が荒れる日は出航しないらしい)


湯の島

 5分くらい乗って湯の島に到着。
 頂上への遊歩道は自然のままだ。たまにロープが張ってある所もある。
 斜面にはカタクリがいっぱい自生している! これは感動もの!
 要所要所に係員がいて花の名前を教えてもらったりした。カタクリはもちろん一番多い。




白いカタクリは珍しいそうだ

 黄色の可愛い小花はキバナノアマナ、すずらんみたいで可憐な白い花がオトメエンゴサク。一輪草も見かけた。緑の葉っぱもみずみずしく輝いている。



キバナノアマナ                       オトメエンゴサク

 雑木林もいい雰囲気。空は青いし、海は光っているし・・・。湯の島は夢の島って感じだ。3年ほど前から公開しているのでまだあまり有名ではないらしい。地元の人も知らないそうだ。私も4.5日前に弘前のホテルでTVニュース(青森版)を見て知ったばかりだ。 

歩きながらジャケットを脱いだ。ブラウス1枚で十分の気温だ。島の頂上までたどりつき、写真を撮る。


 下りは怖い。すべりはしないと係員はいうが、けっこう急な坂が多いし、なにしろ自然のままなので手すりなどはないのだ。下から来る人とすれ違うのもちょっとスリルがある。中にはトレッキングシューズの人もいた。なんて準備がいいんでしょう。そこまでしなくても大丈夫だが。
 膝をガクガクさせながら、赤いお社にお参りし、長い石段を降りるともう波打ち際だ。
 船着場のある南斜面には椿がいっぱいで、赤さが目立った。係員のおじさんによると、藪椿と八重椿が両方あるとのことだった。
 倒木があるのか、整理をする作業をしていた。自然は手入れをしないと美しくは保てないだろう。
 1時間くらい島にいただろうか。女性のグループが多かった。
 あー来てよかった。これだけのカタクリの群生はそうないとおもう。島自体が自然のままというのもよいよね。

 帰りの船は11人乗りだった。浅虫側の渡船場にはこれから乗る人が40人くらい列を作っていた。早い時間に行って正解だったわ。

 浅虫温泉の駅前に青森行のJRバスが停車していたので乗った。10:50発。なんと670円もするのだ。電車だと320円なのに! シマッタ!と思ったが、もう乗ってしまったので仕方ないね。

 11:30ころ青森駅に着いた。弘前への電車時刻を確認し、駅近くのビルの地下へ。近代的なファッションビルかと思いきや、もぐってビックリ。そこは魚屋が集合した市場だった。けっこう広いし。
 片隅にチェックしていた市場食堂がある。先客はビジネス族が3人。カウンターだけの店だが新鮮そうだ。ウニとイクラの2色丼を注文。2000円のところ1480円となっていて、ラッキー! ワカメの味噌汁ともずく酢、漬物が付いた。とっても美味しかった。こういうウニはここでしか食べられないよ。満足満足。
 このビルの1Fでブラウス2枚を衝動買いした。

 ホテルニュー青森館でカートをピックアップし、駅へ。セーターをしまったりで荷物を整理し、ドトールでコーヒーブレイク。

 13:02の弘前行き普通電車に乗った。弘前に近づくにつれ、岩木山が美しい。
 13:46弘前着。ロッカーは先にお金を入れないと開かないタイプ。300円のは入るかどうかわからないので最初から400円のを使用した。トイレもすませる。
 
 100円バスは満員だ。
 14:30には市役所に着いた。ああ無情、桜は蕾だった。けっこう気温も高いし日当たりもよいのにダメなのね。去年はもう咲いていたらしい。今年は例年通りの連休中が満開との予報だ。


 追手門から弘前公園に入る。西の郭から春陽橋を渡り、誓願寺をめざした。
 住宅街にある誓願寺は門が素晴らしい。ナントカ葺きだ。鶴と亀の彫刻が可愛い。さすがに重文だ。


 また公園の中をぬけ、水芭蕉の写真やわずかに咲いている下乗橋の桜や黄色い木を写真に撮った。

 園内はけっこう観光客がいた。やはり桜が開花しないと観客も気分が出ないのだろう。
 出店の人たちもみんな手持ち無沙汰だった。 

 東門から出て、NHKを通り過ぎ、東照宮を探した。
 なんとここは荒れ果てた様子だ。池に水はないし、手水も見当たらない。これでも国の重文なのにひどいわ。

 まだ時間はあるが見るところもないので、100円バスで駅を通り越し、上土手町で下車。
 松森町141番地を探そう。葛西善蔵の生家を見てみようと歩き回った。どうも番地が昔と変わっているようで、わからなかった。それらしい古めいた民家の写真を撮った。雰囲気だけでも感じられたら、との散歩だったが、なにしろクルマがビュンビュン走る通りなのだ。あとで帰ってから近代文学館(青森県)のパンフレットの写真を見ると、2軒並んだ質屋の1軒が似ていた。だが実際はもう存在していないようだ。

 弘前駅にもどる。空港バスは17:51なので、本屋を冷やかし、またドトールで紅茶を飲んで時間をつぶした。
 青森空港に18:45到着。チェックインしてレストラングランデェールへ。
 ほろ酔いセットで生ビールと下北産イカの唐揚げ1000円。

 19:40発のJAL3146名古屋行きは満席だった。団体ツアーが目立った。

 今日の最終日はお天気もよく、気温も春爛漫。
 湯の島のカタクリを見れて、ほんとうに満足!



旅行費用     7泊8日でトータル 88676円

交通費 22660円
ホテル(7泊) 35050円
食費 23446円
観光費 2250円
本・パンフレット 2620円
温泉 900円
ロッカー 600円
みやげ 1150円



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