数年前からドロミテ旅行の構想を練ってきた。
当初はミラノから入り、ヴェネツィアの島巡りやプレンタ運河のヴィラを数日かけて見学。
その後コルティナからドロミテの山をめぐってボルツァーノに抜け、メラーノに滞在後スイスに入り、帰りもミラノからとした。
だが最近アルペ・ディ・シウジもよさそうで、時季も6月後半がベストらしいと判明。
となると、ボルツァーノから入ることになる。
さらに鉄道を調べると、ミラノからよりインスブルックからの方がアクセスがよさそうだ。
大まかな計画として、
6月下旬にアルペ・ディ・シウジから始めカナツェイあたりをまわってコルティナに出、ドッビアーコからメラーノへ。
ここからスイスに入り、7月中旬にインスブルックから帰国。
ただしドロミテ内の移動については、バスの時刻表が6月18日までしか出ていない。（3月半ば時点で）
で、細かいスケジュールは後にするとして、とりあえず航空券とホテルの手配だ。
■ 航空券
名古屋⇔インスブルック（フランクフルト経由）のルフトハンザが10万円弱。
それにサーチャージが34000円くらいかかり、TAXなどで総計が約147000円だ。
■ ホテル
いつものサイトから予約。シングル・バス付・朝食（あるいは夕食も）付。
インスブルックは62〜68ﾕｰﾛ、ドロミテは48〜68ﾕｰﾛ、スイスは75〜95CHFといったところ。
昨夏のバルト三国や今年冬のシチリアに較べると高い。YHや民宿は好まないし、共用バスも避けたいのでこの値段が妥協範囲だ。
最初オルティセイに滞在したかったが適当なホテルが見つからず、アルペ・ディ・シウジにした。
【スケジュール】
名古屋→（フランクフルト）→インスブルック1泊→アルペ・ディ・シウジ3泊→ヴィーゴ・ディ・ファッサ4泊→コルティナ・ダンペッツォ3泊→メラーノ3泊→ポントレジーナ3泊→ルガーノ2泊→ゲッシェネン3泊→サルガンス2泊→インスブルック1泊→（フランクフルト）→名古屋
という25泊27日間の旅だ。
※ 2011・3・11に東日本大震災が発生！ 被災された方々には心からお見舞い申し上げます。
個人としてできることは、わずかな義援金を送るくらい。
1週間たった時点でいちばん気になるのが福島原発の状況だ。
ドロミテ旅行は6月下旬からなのだが、中止も考えている。（2011・3・19）
3週間が過ぎ、4月が始まった。震災鬱から抜け出し自粛ムードから日常を取りもどさなくては・・・・。
と、旅行の検索ももひとつ気乗りしないままぼつぼつやっている状態だ。
まあ航空券もホテルもキャンセルはいつでもできるので、しばらく様子をみたい。（2011・4・1）
40日が過ぎ、原発は長引くことが決定的。余震も続き、不安は尽きないが、祈るしかない。
4月半ばに、予約しているドロミテのホテルのひとつから案内の郵便物が届いた。
歓迎されているようなので、積極的に計画準備をする気になった。（2011・4・20）
【情報収集】 ガイドブックは、ドロミテは10年前、スイスは7年前のアルキカタを参考にし、あえて新調はしない。
現地観光局のHPを利用して、ハイキングコースや観光箇所を調べる。
とりあえずの行動予定♪
1日目 名古屋からフランクフルト経由でインスブルックへ
2日目 インスブルックから電車でボルツァーノ、バスでシウジへ。ロープウェイでアルペ・ディ・シウジへ。
3日目 アルペ・ディ・シウジをハイキング
4日目 〃
5日目 ヴィーゴ・ディ・ファッサへ移動
6日目 カレッツア湖付近へ
7日目 カナツェイ付近
8日目 〃
9日目 コルティナ・ダンペッツォへ移動
10日目 トレチーメ付近
11日目 コルティナ
12日目 メラーノへ移動
13日目 お城巡り
14日目 〃
15日目 ポントレジーナへ移動
16日目 ソーリオ付近
17日目 展望台やらハイキングやら（ムルテル、フルチェラスあるいはMargunsから）
18日目 ルガーノへ移動
19日目 モンタニョーラ付近
20日目 ヴェルザスカ谷訪問後、ゲッシェネンへ
21日目 レヴェンティーナ谷
22日目 ゲムシュトック展望台など
23日目 サルガンスへ移動
24日目 リヒテンシュタインへ
25日目 サルガンスからインスブルックへ移動
26日目 インスブルックからフランクフルト経由
27日目 名古屋着
交通チケット
ドロミテ Alpe di SiusiはCombi Card、Vigo di FassaはPanoramaPass、CortinaとMeranoはMobilcardを現地で購入。
スイス スイスパスと半額カードで迷うが、たぶん半額カード。
※ 2日目のインスブルック→ボルツァーノのチケットをネット購入。19ﾕｰﾛ。
旅行のための読書
桑井隆二 「ドロミテ夢紀行」 トミー・デ・パオラ 「ドロミテの王子」
中野孝次 「南チロルの夏」 藤木久三 「チロルの伝説」
ヘルマン・ヘッセ 「わが心の故郷 アルプス南麓の村」
リザ・テツナー 「黒い兄弟」
※ 5月半ばにようやくSADバスの夏スケジュールが検索できるようになり、6月上旬にドロミテバスも可能になった。
だが、トレンティーノバス（Vigo di FassaとCanazei間）はまだだ。（2011・6・8時点で）
現地でないとわからないスケジュールもいくつかある。
イタリアは13回目、スイスは７回目なのでこれまでと準備は変わらない。
移動の多い個人旅行は、キャリーカート、リュック、ショルダーの３点セットだ。
ようやくトレンティーノバスの時刻を出せた。Alpe di Siusi関係のバスも確認できた。資料プリントがいつもより多い。
今回は気分転換も兼ねて、デジカメとジャケットを新調した。キャリーカートもトラーパニで買ったものだ。
通貨 ユーロは日本から持っていき、スイスフランCHFは現地でキャッシングの予定。
スイスフランは高めになっているのがつらいところ。1CHFは100円近い。
天候 ドロミテは最低2℃、最高17〜25℃くらいかな。まあスイスと同じような感じの山気候だろう。
資料の整理やコピーなどいつものように準備をするが、出発前の心境としては微妙な感じ。
だが、蒸し暑い名古屋を脱出して、日本のおばさんはめげずに元気なことを知らせに行こう！
※ 7/19（火）午前中に無事に帰国。台風の影響で名古屋上空は雲も厚く少し揺れた。
今回の長旅では、かつてない失敗をした。痛恨の極みだ。というのも12日目にデジカメを紛失したのだ。
で、天気に恵まれたドロミテの素晴らしい光景の記録がない。寂しいHPになりそうだ。
スイスでは曇天の日が多くて、あまりハイキングをできなかった。
ついでのマルブン（リヒテンシュタイン）とハーフェレカー（インスブルック）も意外とよかった。
航空券など 147040円 （航空券98500円、サーチャージTAXなど48010円、発券手数料560円）
名古屋で 2855円
フランクフルトで 1065円
インスブルックで 23583円 （2泊16105円を含む）
| 宿泊費 | 食費 | 交通費 | 観光 | 土産 | トイレ | 荷物預け | チップ | 計 | |
| イタリア | 85135円（13泊） | 20231円 | 23023円 | 3136円 | 1556円 カメラ 22376円 |
293円 | 234円 | 155984円 | |
| スイス | 83710円（10泊） | 35989円 | 33623円 | 6658円 | 39円 | 1750円 | 194円 | 161963円 | |
| 計 | 168845円（23泊） | 56220円 | 56646円 | 9794円 | 23932円 | 332円 | 1984円 | 194円 | 317947円 |
25泊27日で50万円を切ったのは、まず予定どおりの出費だった。デジカメ22376円が唯一余分だったが。
1ﾕｰﾛ＝117円、1CHF＝97円で計算している。
イタリアでの食費が少ないのは、夕食7回分が宿泊費に含まれるているから
イタリアは比較的に鉄道やバスが安価なのだが、ドロミテでは各種のカードを利用したメリットも大きかった。
スイスではじっさい1CHF=100円の感じ、厳しい！！
■ 航空 4フライトともルフトハンザを利用。
名古屋フランクフルト往復はまあ快適だった。特に往きはすいていた。
サービスに力を入れている印象だ。個人モニターにゲームは欲しい。
フランクフルト、インスブルックの往復はプロペラ機、サービスはよかった。
■ 宿泊
| 宿泊地 | ホテル名 | 宿泊数 | 形態 | 予約料金 | 実払い料金 | メモ | |
| Innsbruck | Goldene Krone | 1 | Sシャワー | 62ﾕｰﾛ | 7218円 | △ | バス狭 |
| Alpe di Siusi | Seiser Alm Compatsch | 3 | Sシャワー（HB） | 67.5ﾕｰﾛ | 7998円 | ◎ | 夕食！ |
| Vigo di Fassa | Cristallo | 4 | Tシャワー（HB） | 48ﾕｰﾛ | 5727円 | ◎ | 広い部屋 |
| Cortina | Olimpia | 3 | Sシャワー | 60ﾕｰﾛ | 7270円 | 〇 | |
| Merano | Steiner | 3 | Tシャワー | 47ﾕｰﾛ | 5573円 | ◎ | 田園 |
| Pontresina | Rosatsch Stammhaus | 3 | Wバスタブ | 94CHF | 9248円 | ◎ | 私的豪華 |
| Lugano | Dischama | 2 | Sシャワー | 95CHF | 9320円 | 〇 | 印象派 |
| Goschenen | Chalethotel Krone | 3 | Sシャワー | 75CHF | 7504円 | 〇 | 好感 |
| Sargans | Zum Ritterhof | 2 | Sシャワー | 75CHF | 7406円 | 〇 | 駅近 |
| Innsbruck | Ibis | 1 | Wシャワー | 78ﾕｰﾛ | 8887円 | ◎ | 機能的 |
今回のホテルはすべてBooking.comで予約した。実払いの平均が1泊7398円。
Alpe di SiusiとVigo di Fassaは夕食も付くハーフボード（HB）、その他は朝食付のシングルでの予約。
ハーフボードは初めて体験したが、なかなかよかった。コスト的にもとてもメリットありだ。
また、CristalloとSteinerはゆとりのある部屋をくれ、快適な滞在ができた。
おりからのスイスフラン高でスイスの宿泊は経済的にキツかった。
だが、PontresinaのRosatschのように好待遇だと、納得以上に感激という結果になる。
インスブルックのホテルについては、駅近くで選んだこともあり、割高だったかも。
■ 食事
経費を節約する中でも、その土地らしい食事はある程度楽しめたのではないだろうか。
ドロミテでは7泊のハーフボードで郷土食も味わえた。
Vigo di FassaのCristalloでは、カーネデルリCanederli（ニョッキのような団子スープ）、牛デミ添えのポレンタなど。
パッソ・ポルドイのセルフレストランでのスペックSpecも野趣溢れる味で美味だった。
ソノーニョのグロッタでは、ミネストローネやチーズが印象的。
スイスではレストラン利用回数も多かったかも。
ドロミテ・スイスを通して1日平均2444円の食費という結果だ。まあまあかな。
■ 交通 すべて鉄道かバスを利用した。
ドロミテでの、Value Card、PanoramaPass、Mobilcardはすべてとても利用価値があった。
スイスでは半額カード（1ヶ月110CHF）を利用したが、10日間で33623円と、かかりました！
エンガディンではベルクバーネンインクルーシブを活用させてもらい、リフトやバス代が助かった。
■ 観光
初めてのドロミテは、さすがに世界遺産だけあり、特異な景観を楽しめた。
メラーノやブレッサノーネもよかった。
〈ハイキング〉 ドロミテは天候に恵まれ、いろいろなトレイルを楽しめた。
アルペ・ディ・シウジの魔女の椅子コース、カナツェイのベルベデーレからパッソ・ポルドイ。
スイスは天候が悪くて、予定していたハイキングをいくつか中止した。
よかったのは、フルチェラスからのWasserwegが一番だろうか。
その他etc
念願のドロミテを旅行できて満足。写真の件は、まことに残念！
フネス谷やガルデーナ峠、コルヴァラやファッツレーゴなど次回は訪問したい。
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