RIN’s 武道大会!
はいは〜い!
マイクを放送席から司会席へ戻しました〜!
只今より、「第1回、輝け!RIN’s武道大会!!」の試合を行ないたいとおもいま〜っす!
そんな名前あったの?お姉ちゃん。
うん。今付けた。
それでは、ギル選手!レアン選手!
舞台の方にどうぞー!!
第一試合
ギル VS レアン
「や、久しぶり。」
「おう」
年齢が近い所為か(それとも似たような性格の所為か…)
親しげに言葉を交わすと、二人はそれぞれの得物をかまえた。
レアンは少しだけ細身の長剣を、
ギルはおなじみのバスターソードを。
そして、二つの影が同時に動いた。
振り下ろされたバスターソードを、レアンは刃に手を添えるようにして、
その重たい一撃を受けとめた。
そして、そのまま横へ流すと、剣をギルにむかい振り上げた。
ギルは、横に流されたバスターソードを引き戻さず、手に力を入れずに上半身だけを上手く後ろへと逸らした。
空を切る刃を横目に、ギルは地面に付きそうな自分の武器を持つ手に力を加え、そのまま横へと滑らした。
しかし、それは既に読まれていたようで、バスターソードが動くのと同時に、レアンは飛んでその場から離れていた。
「あれ?もしかして、レベル上がった?」
「さあ?そう思うんなら、そうなんじゃねーの?」
「何だぁ。「彼女が出来た」って噂聞いたから、てっきり遊び呆けてレベル落ちたんじゃないかと思ってた。」
「・・・・・・。」
「あれ?違った?」
「・・・僻み?」
「(ムカ)・・・。何か性格変わってない?」
「別に。」
最後のセリフと共に、ギルがレアンに向かって突っ込んで行った。
振り下ろす剣の先には、しかしレアンはいなく、 ガツッ という重たい音と共に切っ先が舞台へと突き刺さる。
そのまま、体を一歩後ろへと後退させると、すぐ側をレアンの剣の切っ先がかすめていった。
レアンは、空を切った切っ先を途中で止めると、そのまま真っ直ぐ前にと突き出した。
向かってくる切っ先を見つめつつ、ギルは素早く屈むと、勢いをつけて
剣を持つレアンの手のひらを蹴り上げた。
「っつ!!」
耐え切れず、手を離してしまったレアンの剣は、一度中に上がり、
舞台の上に落ちると、そのまま滑り下へと落ちてしまった。
「あ〜あ。何かむかつく。指が折れてたら如何してくれるのさ。」
「救護ん所でも行って来い。」
「・・・随分とお優しいお言葉をありがとう。(っけ)」
第一試合
ギル VS レアン
勝者 ギル