RIN’s 武道大会!
えー、それでは、Bグループの代表戦を行ないたいと思います!
え?饅頭とクッキーが届いた?
あ、どうぞどうぞ入っ・・・。
がたっ!! ごとっ!! ・・・ピー―――・・・・・。
お、お姉ちゃん・・・、おじちゃんが・・・。
はっ!! 怪しさ大爆発だったから思わずマイク投げちゃったわ!!
ちょっと、おじさんしっかり!!
だ、誰か〜!怪我人が〜!!
・・・・・・・。ガサゴソ・・・。
お、お姉ちゃん・・・。
ん?ほら、シロン君も食べる?お饅頭。
お、お姉ちゃん・・・おじちゃん・・・。
ん〜、まあ、考えてみれば、怪しいかっこした人が悪いんだし?
おいしそ〜。 あ〜ん、パクッv
・・・お、お姉ちゃん?
・ ・ ・ ・ ・ 。
ごふっ、げほっ!! な、何?わさび!!??
ちょっと、何なのよコレ!!
中に入れる物間違ってるんじゃないの?ちょと、聞いてんの!!?
ねぇ!!
寝てないで起きなさいよ!おっさん!!
お、お姉ちゃん・・。お、おじさんの首がガクガク言ってるよ・・・?
ねぇ、お、お姉ちゃん・・・。
・ ・ ・ 。
ふ、ふええええ〜〜ん!!
うっく、えっく・・。
し、試合始めててください〜・・・ひっく。
Bグループ 代表戦
アーク VS リーヴァ
両者無言のまま、舞台に上がってきた。
何処となく、リーヴァは司会席を気にしていたが、
アークは何も聞こえていないかのようだ。
心を入れ替えるため小さく息を吐き出すと、リーヴァは真っ直ぐに対戦者を見やった。
アークは一見、気だるげに立っているが、その瞳は何処か楽しげに光っていた。
それに気がついたリーヴァ眉を寄せると、静かに呪文と紡ぎ出した。
唱え終わるのと同時に、リーヴァの回りに現われた幾つもの氷の刃がアークに向かって勢い良く飛んで行く。
一度だけ大きく靡いたリーヴァの長い髪が、背に静まるのと同時に、
氷の刃は、腕を組み、立っているアークの目の前で、見えない何かに粉々に砕かれた。
一瞬、場が静まった。
アークがこちらに何も仕掛けてこない意味を知ると、リーヴァは少し長めの呪文を唱え始めた。
アークの足元で、ピシッ と、何かが弾ける音が響いた。
それはそこだけに収まらず、あちらこちらから、小さく、けれど鋭く弾く音が響く。
それと同時に、二人の足元には薄く光る大きな魔方陣が浮き出し、その光はリーヴァの詠唱とともに強く光だす。
アークが足元の魔方陣に気付き、感心したように小さく息をは吐き出した。
そして呪文が完成する。
魔方陣の中心から、丸く、溢れる光が広がって行く。
青白い光が会場を包み、
そして、その光は霧のように静かに薄れていく。
舞台には、何もなかったかのように二人が静かに立っていた。
しかし、その足元には幾筋もの亀裂が走っていて、「何かがあった」ことを皆に伝えている。
リーヴァは無表情のままのアークをみると、大きくな溜め息を吐き、
「私の負けだ」
と、顔を顰めるアークの前で宣言した。
Bグループ 代表戦
アーク VS リーヴァ
勝者 アーク