RIN’s 武道大会!
あー、あー! 只今マイクのテスト中!
本日は晴天なり、本日は晴天なり・・・。
よし!完璧。
これより、Bグループ第一試合を行ないます!
皆様、お席の方におつき下さい・・・。
お客さん増えたね〜、お姉ちゃん。
う〜ん。どうやら、Aグループ、第二試合の様子が酷かった所為か、
見物客が多くなったのよね〜。
これって、本当に武道大会なのかしら?
でも、皆戦ってるよ?
・・・・・。まあ、一応はね・・・。
Bグループ 第一試合
リーヴァ VS ラティス
「よろしくお願いしま〜す!」
「あぁ。こちらこそ」
爽やかに挨拶を交わす二人。
杖を持っているリーヴァに対し、ラティスは何も持ってないように見える。
相変わらず全身をローブで隠している所為で、見えないだけかも知れないが。
先に動いたのはラティスだ。
呪文を唱えつつ右手を掲げ、鋭い風を作り出し相手に放つ。
対するリーヴァは、ラティスの魔法が風だと理解すると、自分の前に氷の壁を作り、
その壁にラティスの魔法を当てた。
ラティスの風が氷の壁にぶつかると、氷の壁は粉々に砕かれ鋭い氷の塊になり、
ラティスに向かって勢い良く飛び始めた。
ラティスは、動じる事無く新たな魔法を唱えると、自分の目の前に火柱を作りだし、
飛んできた氷の欠片をことごとく溶かした。
リーヴァは、自分の作り出した氷の行く末を目で追いながら、
荒れ狂う風を作りだし、ラティスに向けて放つ。
火柱を消したラティスが慌てて、自分の前に小さな結界を作りだし、
回りに吹き荒れる風をやり過ごそうとした時。
「あ!」
強い風に押され、まだ子供のラティスはその軽い体重のせいで自らの体を支えきれず、
「・・・あ」
思いもよらない様子に驚いたリーヴァの前で、
『・・・・・。』
場外へ飛ばされた。
はい!そこまで〜!!
勝負あり!
リーヴァお兄ちゃんの勝ち〜!
「・・・大丈夫か?」
「・・・・・・・・。こんな結果になるとは思わなかった・・・。どうせ、まだ子供だよ俺は。」
「ラ、ラティ!大丈夫?怪我はない!?」
「リク。俺負けた。」
「うん。でもがんばったもんね。」
「・・・・・。」
Bグループ 第一試合
リーヴァ VS ラティス
勝者 リーヴァ