こ こが知りたい成年後見制度


3-1 介護保険制度とは車の両輪?
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介護保険は、財産の有無や家族の有無にかかわらず、最小限の身体のケアと生活を社会保険で保証するものです。これに対して、任意後見制 度は自分のお金を自分のために上手に使って、よりよい介護生活を受けようというものです。

つまり、判断能力がなくなった時に備えて、自分の考えや 思いをわかってくれ、自分のために自分のお金を使い、生活を守ってくれるような人をあらかじめ指定しておき、その人と契約をするのが任意成年後見制度とい うものです。

法定後見制度は、家庭裁判所が申し出により、判断能力の低下の程度に応じて 選任した成年後見人、保佐人、補助人が、財産管理や身上監護をするものです。しかし、本人の判断能力(意思能力)が欠けてからでは、如何に後 見人や保佐人、補助人が本人のために考えてくれたとしても、本当に本人の望んだ介護サビスかどうかは分かりません。逆に本人の 意思に基づかない介護サービスが押し付けられたりする可能性が出てくるとも限らないのです。

一方、介護保険制度による介護サービスは、介護を受ける者自らがサービスを選び、契約に基づい てサー ビスを受ける権利となりました。契約を締結するためには、本人 が「契約内容を十分に理解し、自分自身で判断できる能力」を備わっていることが必要であることを民法では規定しています。

すなわち、本人と事業者との間の契約ですから、本人の意思に基づいたものでなければ、サービスは受けられないというわけで す。なぜなら、介護サービス契約であれ、施設への入所契約であれ、契約を締結するのは、家族でも親でも子でもなく、あくまでも本人自身だからです。このよ うに、本人の意思能力が欠けてしまった後では、これらの介護サービス契約はできないことから、任意成年後見制度と介護保険制度とは、車 の両輪として密接な相関関係にあるわけです。


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行 政書士  くぼあきら