こ こが知りたい遺言・相続手続き


3-9 遺言と成年後見制度

痴呆になった親に、子 の一人が自分に有利な遺言を作成させたり、老人ホーム施 設の人間が「財産を老人ホームに全額寄付する」とする内容の遺言を書かせたなどという詐欺事件が起きています。

高齢化が進む中で、こうした事件が多くなることが危惧されて、新た に「成年後見制度」のひとつとして「任意後見制度」が法制化されました。

これは、本人が判断能力のあるうちに任意後見人人を指名しておき、 後日「精神 上の障害により、判断能力が不十分な状況に陥ったときに、自己の後見事務(生活、療養看護、財産管理)に関する事務の一部または全部の代理権を与える」と いう委任契約による後見制度です。

本人との契約によって、任意後見人は介護に関する事柄から、預貯金 をはじめ大事な資産の財産管理・保 存・処分、遺産分割等の相続に関する事項まで委任することができます。後見人は一人でなく、複数人でもよく、また法人でもよいとなっています。

この制度を使って、自分の判断能力が衰える前に任意後見契約を結 び、同時に遺言も作成しておくことで、相続にまつわるトラブルの防止を図るのも、高齢化の 進む中でのひとつの方法だと思います。


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行 政書士  くぼあきら