こ こが知りたい遺言・相続手続き


3-1 遺言の性質、特徴、方式、種類

遺 言の性質と特徴
遺言とはその人の死後に効力を生じさせる事柄を法律の定めに従って行う単独行為 です。「自分の死後は、母親を大切にし、兄弟仲良くするように」といった道徳的な内容のものは法律上の遺言ではありません。

  • 遺言はその遺言の効力を受ける者の承諾を必要としない。
  • 必ず一定の方式に従わなければならない。
  • 他人が代わって作成することはできない。
  • 遺言者が亡くなって始めてその効力を生ずる。
  • あらかじめ定められた事項以外の事項を記載しても、効力が生じな い。
  • 遺言は、いつでも撤回することができる。

遺言でしか残せない 事項

  • 未成年者の後見人、後見監督人の指定
  • 相続分の指定とその委託
  • 遺産分割方法の指定とその委託
  • 遺産分割の禁止
  • 共同相続人の担保責任の指定
  • 遺言執行者の指定とその委託
  • 遺贈の減殺方法の指定

遺言又は生前に残せる事項

  • 認知
  • 遺贈・寄付行為、信託の設定などの財産の処分
  • 相続人の廃除とその取消し
  • 祖先の祭祀主宰者の指定

■遺言の方式

遺言は 法律で定められた方式に合致して作成されたものでなければ、無効です。また、口頭で言ったもの、テープレコード、ビデオ、パソコンデータ、メールも法的効力を 生じません。点字も認められていません。 また、遺言は個人単位で作成しなければならず、夫婦であっても、連名で作成したものは無効です。

方式に 則ってなくても、生前の被相続人の意思を何らかの形で遺しておくこと が、全く無駄であるとは言うつもりはありません。 

しかし、 すべての相続人がそれを個人の遺志として尊重し、遺産分割協議ができるのであれば問題ありませんが、遺言の方式が無効なため、肉親の間に紛争の種を残して しまう結果になってしまったのでは、そもそも意味がありません。

遺言は本 人が、この世に残す最後の意思表示のチャンスですから、法律で定められた方式にしたがって、細心の注意をもって作成することをお勧めします。

■遺言書の種類

遺言の種 類には、普通方式の遺言と、特別方式の遺言の二つがあります。特別方式の遺言は緊急の場合に直面したとき、普通方式の遺言ができる時間的余裕が ない場合などに適用されるもので、一般的ではありません。ここでは、普通方式の遺言について説明します。

普通方式 の遺言は三種類あります。

@自筆証 書遺言
A公正証書遺言
B秘密証書遺言

どの種類の遺言書を作成しても有効ですが、書き方、費用、発見後の処置、証人の有無など手続きについてそれぞれ違いがありますので注意が必要です。


Web Legal Help Desk
行 政書士  くぼあきら