こ こが知りたい遺言・相続手続き


1-7 借金は相続したくない?
相続とは被相続人の一切の権利・義務を承継することですから、不動産や預金 といった プラスの財産だけでなく、家のローン、 クレジット、事業資金の借金などのマ イナスの財産も相続します。また、第三者に 対する損害賠償請求権や 第三者への損害賠償責任(保証債務)なども相 続の対象となります。

ただし、 資格など その人に固有に属している権利や保証人としての義務(一身専 属権)や婚姻関係などの身分上の 地位は相続の対象に適さないものとされていますので、相続で きません。

では、マ イナスの財産を相続したくない場合はどうすればよいのか?相続の放棄を家庭裁判所に申し出ればよいのです。しか し、相続の放棄をするには、いくつかの条件があります。

家庭裁判所に相続放棄の申述は、 相続人が相続開始を知った時から3ヶ月以内にしなければなり ません。相続人が複数いる場合には、全 員が放棄することも、一 部の相続人だけが放棄するすることも可能です。

相続放棄は、マイナス財産が多い場合 のみならず、相続財産を特定の者に、すべて相続させたい場合 など財産の分散を防ぐ手段にも利用されることがあります。相続放棄が認められると最初から相 続しないことになりますので、放棄した者のその子へは代襲相続されません。

また、借金などのマイナス財産が多い場合には相続の放棄以外にも、限定承認と いう方法があります。これは、プラス財産の範囲内でマイナス財産を相続して清 算し、それ以上のマイナス財産は相続しないという方法です。

限定承認の条件としては、相続人が相 続開始を知った時から3ヶ月以内に、相 続人全員家庭裁判所に限定承認の申述をしま す。相続人一部の者のみが限定承認するということはできませ ん。

3ヶ月の期間を過ぎてしまいますと、原則としてプラス 財産もマイナス財産もすべて相続しなければなりませんので注意が必要です。

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行 政書士  くぼあきら