こ こが知りたい遺言・相続手続き


1-1 相続とは?

「相続」とは、死亡した人(被相続人)の 財産を引き継ぐことです。人が亡くなると同時に相続が開始し、その人の財産に関する一切の権利義務は、相続人が引き継ぐことになります。その人が持ってい る身分、資格、一身に専属する権利は相続できません。

遺言で財産の配分を決めてあれば、原則として遺言のとおりになります。遺言で決めて
いないときや遺産分割協議で決まらないときは、法定相続が適用されます。

相続人が2人以上のときは、財産の全部が相続人全員の共有財産となり、相続人の
一人が勝手に処分することができなくなります。相続人全員の協議が整ってはじめて、具体的に個々の相続財産の配分が決まることになります。相続財産は、各 相続人が、不動産等の登記や預金等の名義変更手続きをした後でないと、自分の財産として保有・管理・処分ができません。

  • 単純承認
    相続の開始があったこと を知った日から3ヵ月以内に相続人が何の意思表示もしない場合は、単純承認と言い、被相続人が有するすべての権利義務が相続人に承継されます。単純承認し た 後に、遺産を取得しないことを「相続分の放棄」といいます。「相続分の放棄」は「相続の放棄」と異なり、法定相続分や相続順位の移動はありませ ん。

  • 限定承認
    プラス財産の範囲内でマイナス財産を相続(遺贈を含む)、弁済することを限定承認といいます。相続人全員で相 続開始を知った日から3ヵ月以内に家庭裁判所に「限定承認申述書」を提出しなければなりません。

  • 相続の放棄
    相続の放棄は、プラス財産もマイナス財産も一切相続しないことを言います。相続の放棄は、家庭裁判所に各相続人単独で相続開始を知った日から、原則3ヵ月 以内に「相続放棄申述書」を提出して、受理されなければなりません。「相続放棄申述受理証明書」があれば、債務の返済を迫られることから回避できます。相 続放棄は相続人1人でもできます。

  • 相続の放棄の効果
    相続の放棄の申述が受理されると、放棄した人は相続開始の時にさかのぼって相続人でなかったことになりますので、他の同順位 の相続人の相続分が増えたり、次順位の人が相続人になったりします。更に放棄の効果として、放棄した相続人の子供には代襲相続権もなくなります。生命保険 金や死亡退職金は民法上の相続財産ではないので、相続を放棄した者はそれを受け取ることはでき、被相続人が残した債務の返済に充当する必要はありません。 但し、相続税は支払う必要があります。


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行 政書士  くぼあきら