フジエスミリオーネが一番強いのは分かっていたけど、こういうレースはやっぱり自分の一番好きな馬から買わなきゃ。私の本命は『努力の女』ブンブクマーチャン。それにしても『努力の女』・・・・なかなかツボにハマッたコピーをつけたものだなと自負している。

 そしてレース。レース展開からしてもしかしたら・・・・と思ったが、力の差が出たようだ。それでも彼女は、いつものあの末脚で4着入線。きちんと掲示板を確保した。

 戻ってきた彼女と早川騎手。その時早川騎手は多分、ぼやけてよく見えなかったけど、多分早川騎手は泣いてた。

 みんなから「よくやった」、「よくがんばった」、「お疲れ様、えらいぞ」と労をねぎらって首筋や鼻面をなでられていた彼女。しかし当の彼女は興奮気味に、小さな馬体を大きく揺らしながら「まだやれるわ!納得がいかない!もう一回やったら勝てる!」と、そんな風に言っているような感じだった。言うまでもなく私の勝手な妄想ですが。

 この後彼女は北海道へと旅立つ。とある大きな牧場で、繁殖馬として、母としての新たなるレースが待っている。こどもが立派な競走馬になって、どこかの競馬場で元気よく走ることを願いたい。彼女を実の娘のようにかわいがっていた故・早川行男師も見守っていることでしょう。