韓国チェジュ遠征記


期 日:平成
1976日(金)〜 9日(月)

大会名:第4回大韓体育会長杯全国空手道選手権大会
     兼
2007年国家代表最終(3次)選考会

場 所:韓国 斉州道 西帰浦市体育館

スケジュール:7月 6日(金)午前 出国 
       午後 730分〜9時 セミナー

       
7月 7日(金)第4回大韓体育会長杯
       全国空手道選手権大会
           2007年国家代表最終(3次)選考会
           模範演武(マツムラローハイ・
           チャタンヤラクーシャンクー)


           7月 8日(日)同大会視察

           7月 9日(月)午後 帰国
             大会ポスター

糸東会本部からの要請を受け、5月に続いて2回目の韓国遠征を実施してきました。

今回は韓国全国大会と、今年3回目となる国際大会の韓国代表選手最終選考会を兼ねていた。
そのため、5月に行われた釜山大会で優勝した、在日韓国人選手の趙君と清水君も参加していた。
その他、前回と同様、在日韓空手道連盟会長の林龍文先生、近畿大学空手部顧問で韓国空手道連盟副会長の原黄正男先生、柏原高校の中村典彦先生、嵯峨野高校の中野秀人先生、糸東会からは東海誠先生、そして審判員として大阪の同心会、林博石先生が来られた。

76日(金)
チェジュ入りするとホテルや会場に貼ってある大会ポスターが目に留まる。
ゲストとして私が写真入りで紹介されていた。

チェックイン後、さっそくセミナー依頼があり、
7時半〜9時まで、汗をかく。
参加者は子供から大人の選手、審判員など30名あまり。
まず基本を見たが、体の軸を理解していないようなので、まず自分の中心軸を見つけさせ正しいフォームでの突き・蹴りの指導。
それを移動基本に発展させるが、上半身で技を出す選手が多いため、下半身を意識させることに務めた。さらにバッサイダイにおける技の部分練習に応用していった。
技の意味合いを理解させる為、分解組手で説明。
やって見せることで選手の反応も良くなる。しかし形になるとまだ力んでしまう。

東海先生からも細かな技の解説をしていただき、受講者もみな真剣に聞いていた。
梅雨時で湿気も多く、全員が汗だくになって稽古する姿は一体感がある。
今まで韓国の選手が選手がこれほど汗を掻いて基本稽古を一生懸命にすることは無いほどだという。
   
      セミナー参加者と

夕食は、日本からの応援団も加わり、韓国料理を御馳走して頂いた。

やはり韓国料理はおいしい!

77日(土)大会初日 雨
嵯峨野高校3 趙 台鎬君はジュニア組手準優勝。延長、先取りの末、惜敗。

PM2時よりオープニングセレモニーで模範演武を行う。
この時間に合わせてテレビ局がかけてつけていた。
マツムラローハイとチャタンヤラクーシャンクーを演武したが皆、真剣な眼差しで見ているのがよく分かる。
やはり形の順番についての質問を聞いてくる選手が何人かいた。


        模範演武 マツムラローハイ

PM600 大会初日終了後、近くのホテルに場所を変え、ウェルカムパーティに招待された。
その席で、今大会に対する功労賞として表彰していただいた。
東海先生や原黄先生、林(龍文)先生も大会会場にて同じく表彰して頂いた。
    
    功労賞を頂く、東海先生と長谷川(写真右)

78日 大会2日目 雨

柏原高校2年、清水
省吾君、カデット組手で見事優勝。
今後につながる良い結果を出した。


   2大会優勝し、韓国代表権を獲得した清水選手

試合全般を観て。

選手の強化もさることながら、審判員の指導も同じく重要であると思う。

革靴のままジャッジを行う人や、主審、副審の姿勢やジェスチャーも修正が必要。
東海先生と審判の林先生が都度、審判員に対して指導を行っていた。

組手はベスト
4あたりになるといい試合内容になってきて、起こりのわからない蹴りや、中段突きもうまくこなしている。テコンドー仕込みの蹴りのコンビネーションもいい。
     日本から審判に来られた林博石先生


形はやはり松濤館と糸東流が多かった。
大会前日に行ったセミナーでの注意点を意識したのか、前回よりわずかながらレベルアップが感じられた。ただし、細かい技のコースや意味がまだ理解していないと思う。やはり日本の先生方から指導を受けていないことと、情報源がビデオであることが大きいと思う。

せめて指定形だけでも分解組手を交えて指導が必要。
また、参加人数も少ないこともあるが、ほとんどの選手が形と組手の両種目出場していた点は素晴らしいかった。
      団体形分解

今回は柔道の元オリンピックメダリストや連盟役員を来賓に迎えたり、テレビ局、新聞社などの取材もあり、大会の関心の高さを感じた。

また、釜山から来ていただいた李 相祚氏には通訳や連盟とのやり取りをして頂いたり、在日の原黄正男先生、林龍文先生にも大変お世話になった。

そして、韓国連盟と東海誠先生との絆の深さも国際交流する中で大事なことだと痛感した。
    左から李さん、東海先生、原黄先生、林先生

その他
会場は空港から車で50分あまり南に位置し、私の滞在先は、済州島の最南端の海岸線沿いに位置するホテルで、海岸は美しいダイニングポイントがあり、毎年スキューバダイビングをしに来る数万人のダイバーでにぎわう有名なスポット。
で、部屋の窓からはセ島、スッ島、ムン島などの小さな島々が浮かぶ美しい海が広がり、のんびりと開放感あふれ〜るオーシャンビューが楽しめる。本当にきれいなところ。

だったはずが・・・
結局7/6〜7/9の4日間、一度も太陽を見ることも無く、激しい雨、アメ、あめ...ピガオダ。
遠征も、旅行も楽しむ為にはほんと天気次第なんだね。


それでも、店で食べる韓国料理はうまかった。
最終日の昼食は参鶏湯。
大きめの地鶏を丸ごと1羽を使い、中にニンニク、高麗人参、緑色した小豆(のようなもの)、ほくほくジャガイモ、でキャンプなんかで作ったことあるローストチキンのダッチオーブンみたいなものだった。
が、ダシが効いてる。精がつきますね。
最後はそのダシで作ったおかゆで満腹。

     あっさりおいしい参鶏湯


おいしく食べ終わるといいタイミングで2種類の爪楊枝が出てきた。
写真の緑色の楊枝は米で出来ているとか?
地元の人達は緑色をチョイス。なぜ?
ワサビでピリカラなのか?辛いのそんなに好きなのか、どんだけー〜!と思ったが。

実は残飯は豚などの家畜に与えていて、爪楊枝だと喉や胃腸にささったり、それが元で病気になるのを防ぐという。
また捨てられても土に返る。
環境にもいいものなのである。
      家畜に、環境にやさしい、お米の楊枝

最終日、帰国前に参加者全員でサーカスや済州民族村の観光にもふれ、済州島を楽しんだのだが、4日間、雨降りなのが残念であった。
   
    右となりは柏原高校の中村典彦先生                民族村にて嵯峨野高校の中野秀人先生と