平成16年度第1回山梨県糸東会段級審査会

期  日 平成16年5月30日(日) 9:00〜12:15
会  場 小瀬武道館 第1武道場 
参加者 280名

今年度初の山梨県糸東会段級審査会が、恒例の小瀬武道館で行われ、前回同様280人もの受審者が日ごろの稽古の成果を試す場にいざチャレンジ!

今回は審査方法に一部変更があった。
原級が無級〜5級までの人は2人同時に受審することになった。これは近年の受審者増加に伴い時間短縮につながるが、審査委員の先生方にはかなりのストレスがかかっていたようだ。また受審者においてもいつもと違う環境に戸惑いがないか気になったが、みな淡々とこなしていた。まあ、これくらいのことで動揺しているようでは昇級できないという訳だ。
   280人の参加者を前に挨拶する天野先生

また前回、審査委員の先生方の話し合いにより、新たに取り決められた黄色帯制度も各道場で運用されていて、さっそく黄色帯の受審者も何人かいた。黄色帯を導入した事により、特に低学年の生徒にやる気が芽生えた事など、良い効果があったようだ。

全般を見て、茶帯(原級が4級)以上の受審者に稽古不足が多く見られたと思う。
特に原級が2級、1級の人は7割が現級(昇級できない)であった。
ジッテ、バッサイダイを毎日練習しよう。
まず、立ち方が正確に出来ているか確認。
スピードを出す為に上半身だけで力任せに技を出すのではなく、足、腰の下半身を使って軸は真直ぐ。下から技を伝える事に心がければいいのだけれど。
分解も実際に闘う気迫、スピードが足りないように思う。分解相手の攻撃にも問題があるのではないか?約束組手なのに思い切り攻撃を仕掛けてこなければ、緊張感が感じられず技が死んでいる為、ただの踊りに見えてしまう。
例えば、バッサイダイの特徴である、連続技の攻防、技の切り返しもこういった意識をもって練習しなければだめなんだよね。昇級、昇段に悩んでいる諸君!形にしろ、分解にしろ、順番通りにこなせばいい、という甘い考えを捨てて、必死に練習しなければ茶帯、黒帯の道は遠いぞ!

次回変更点
@バッサイ大の分解7番目。
相手の左中段突きを流し受けの後、腕を取ると同時に右足刀を相手の右ひざの内側にあて、相手の腕を引きながら踏みおろす。ようするに、昔どおりの分解に戻ったという事である。
現状、相手ひざ関節への攻撃は危険という事で足刀を踏みおろすさず、相手の膝の上に置いた状態で極めた形をとり、右手刀で後頭部に攻撃!であったが最近の受審者の中からは極めの意識が無く、ほとんどジェスチャーだけで行う人が多く見られ、本来の分解の意味合いが変わってきてしまったからである。
危険だから保護する考えではなく、危険だからこそ反復稽古し、完成させる過程が大事と疑問を抱いていたが今回の改正は良かったと思う。

Aジッテの分解1番目の追加
胸倉(むなもと)をつかんできた相手に対して両手で前腕部をつかみ、右前蹴り。
糸東流空手道全集ビデオ5巻ある1番目の分解だか、山梨県糸東会としては今まで裏技として審査時には用いていませんでしたが、統一を図る意味合いからビデオ通り行う事にした。

以上、指導者、先生方には統一を図るべく、生徒に徹底していただき、次回の段級審査会において食い違いのない様、お願いいたします。