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〜攻略本を見ないと、完全クリアは不可能〜

TRAVERSE〜Starlight&Prairie
(1996年・アスキー)

容量・?M
購入価格・忘れた
物語★★★★★
容量★★★★★
内容★★★
操作★★★
絵柄★★★★
音楽★★★
調整★★★
特殊★★★★★
総合★★★★
キャラ・
難易度・

自由な冒険でRPGフリークを魅了し、苦しませた「ソウル&ソード」の続編。
その魅力は受け継がれているが、またも快適さの面で劣悪さが目立った。


シナリオ・ストーリー

数奇な運命の下に生まれついた主人公ギャントが、幼なじみの少女と、
知り合った冒険者の2人と共に冒険に出かける。壮大な設定の世界を、
自由に旅していくという、ワクワクする内容だ。

前回と違い、目的地点の旗に向かって歩くリアルタイムSLG風の移動で、
マップが広々としており、イベントを見つけ出しただけで快感となるほど
やり応えがある。結婚によるエンディングも複数用意されており、バラエティ豊富。
キャラの魅力やイベント1つ1つの完成度も高い。

しかし、移動のうざったさ、マップ上のダンジョン侵入地点の分かりにくさ、
イベントの一部の発生条件があまりの厳しいことが、ストーリーを機械的なものに
している感がある。

特にイベント発生の厳しさは、「こうやってこうしなければならない」というプレイ方法に繋がり、
自由度は高いのに束縛されているという感覚を植えつけられてしまうのだ。
「真のエンディング」という存在も、それに拍車をかけてしまっている。

真に冒険を楽しむとは、そういうことではないはずだ。
かえすがえすも、キャラクターやイベントは面白いのだが…。


システム・操作性

ストーリーと重複するのだが、RPGにリアルタイムSLGのような移動方法を
採り入れたり、ダンジョンにはっきりした形を持たせないなど、
プレイヤーに不快さを与えるオリジナリティが多すぎる。

エンカウントが低くなっている点や、一度行った所には一瞬でいけるという快適な面も
あるにはあるが、それ以上に不快さが勝ってしまっていて残念だ。

そのくせ、RPGの華である戦闘は実に質素でオリジナリティ0。
スペシャル技を持たせているのは良いが、役立つもの、役立たないものが
はっきりしていて、キャラは固定されがちだし、また魔法含め
攻撃そのものが単調なものばかりだ。


グラフィック

SFC後期にしては地味。
町やフィールドキャラのドット絵の基本形はなかなかのものだが、
アップシーン、つまり建物の中やダンジョン、そして戦闘シーンを描く際には、
いかにもひと昔前のゲームという感じなのだ。

特に敵の迫力のなさは別の意味で表彰モノである(泣)。


音楽

グラフィックと似たような感じ。
すなわち、音質に良く感じられるところと劣悪に感じられるところが
はっきり分かれており、実に違和感を覚えるのだ。

フィールドや町は比較的さわやかで音もきれいだが、ラッパなどの音が目立ちすぎる
ダンジョンや戦闘の曲は、まるで91、92年モノのようなバグ音連発である。
前作よりも酷い音質なのだからなんともはや。

戦闘は前作の凄みあるノリも消えてしまっていて、しかも妙にギャグ調。なんやこれは。
大ボスの曲のメロディラインは評価出来るが(音質はヤバい)…。


バランス・難易度

敵の強さ、味方の強さとも極端に変化しないので、バランスはとりやすいように思えるが、
実際は序盤戦で敵の強さにバラつきが目立つ。

もっとも、戦闘など大した問題ではない。一部のイベント発生条件の異常なまでの厳しさは、
はっきり言ってウルティマやウィザードリィなどの謎解きと比べ、明らかに理不尽だ。

それらはヒントが抽象的にすら浮かんでこない
ことが多い。一度イベントをクリアしたダンジョンに自発的にもう1度行くとか、
何気ない平地の女神像を探す(目印もヒントも一切ない)など、
ノーヒントでやる奴がどこにいるのか。

更に、初期状態によって出来なくなるイベントまであったりと、素敵過ぎる。

前作と違い、攻略本を見ないと「真のエンディング」までたどり着くのは不可能に思う。
もっとも真のエンディングを自由な冒険に設置するのは疑問符がつく、とは
前述した通りだ…んっ、じゃあソウル&ソードもそうなっちゃうか。


まとめ

「違うものを」として創り出したオリジナリティが、
却って「自由な冒険」の足枷となってしまった。

エンディングも無論、ある程度の優劣は必要だと思う。
でも、RPGの楽しさは「結末に向かって突き進むのではなく、冒険の過程を
楽しむもの」なのだから、攻略本を読ませながら「真のエンディング」とやらへの道を
強制的に進ませるような形をとってしまったのは、残念でならない。

もっとも、大半のイベントは優れたものだし、全体的なうざったささえ改善すれば、
名作になれたと思うんですけどね。
実際、名作と評価する人も多いですし。


(この項・了)

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