史記英雄伝 いつものテキスト版

「このゲームは歴史RPGという全く新しいジャンルのRPGです」
だの、
神秘的なグラフィックがあなたを出迎えてくれる」
だの、
事実無根の宣伝をかました3流RPGであり、中国世界に洋風の雰囲気と
寒いギャグを搭載させた確信犯的バカゲー。

大体、アウトリガーって何?


シナリオ・ストーリー

ストーリー展開はやや強引で、確固たる裏付けもないまま主人公は仙人への道を辿る。
史記の時代の伝説に残る話がイベントに出てくるところは面白いのだが、

「タクシーチケット」「スタンプを押してもらった」
「バブルがはじけて」‥史記なのか。


明らかに狙って創ったとしか思えない現代日本的テイスト。
洋風に近い町のBGMと合わさって、異様な臭気を発している。

更に、
「しりとりをしておしりをとられた人がいるそうですよ」
「薊までは歩いて百キロだよ。走っても百キロだけど。
「よく旅をなさるのか?なんと!たびたびとな!

などの絶対零度ギャグが飛び交い、雄大な史記の世界をブチこわしにしている。

もっとも、話自体そう雄大ともいえない。バカっぽく狙っているのならば、それがいいところなのかも
知れないが、普通に見てほめられるところは、何一つない。


システム・操作性

まず通常のシステム、すなわち戦闘やメニュー画面、操作性の面は、×だ。
コンフィグ画面の時、音楽が止まっている時点でかなり怪しいと感じたものだ。

戦闘では、自然に仲間になるキャラ以外に食客が仲間になるが、
「まるで役に立たない奴もいるぜ。気をつけなよ。」
「一番強いのは関飛だろうな。」

なんでそんなベタネタの名前を使う。

それはともかく、その関飛以外、まるで役に立たない。

イベント上盗賊と芸人を仲間にして進むのが1つあるが、そこ以外はいらない。
3000金くらい払って別の奴を雇うくらいなら、4000金払ってしかも能力がズバ抜けている関飛を雇った
ほうが断然いいのだ。要するに、食客の存在価値のバランスがとれていないということだ。
1人を除いて全員役にたたないんじゃ、やりすぎだ。

戦闘中では、前のキャラが防御を選択すると、次のキャラも初期カーソル位置が防御にくる。特技にしたら特技にくる。

「コマンドの『記憶』だ。親切だろ!
って自信満々だったのか、単にカーソルを戻すプログラムを作成するのを忘れたのか知らんが、
他のRPGで記憶システムとは同キャラが次ターンも同じ行動をとる手間を省くためやっているもので、
前のキャラの行動を真似るものではなかったと思うのだが。

防御は危険に陥った時にとるコマンドなのだから、そんなに2人も3人も防御ってやるはずじゃないだろ。
真・聖刻だって防御は飾りなんですから

さて、このRPGには他に色あわせ、石取りゲームなどのパズルが各ダンジョンで謎解きとして待ち構えている。

しかし、そのほとんどがダンジョン攻略と独立した形で行われるため、かえってテンポを壊すだけの
うざったい存在になってしまっている。FF7みたいなもんか。手ごたえはそこそこにあるが。


グラフィック

どうしようもないほどヘボというわけじゃないが、およそ「神秘的なグラフィック」とは、
口が裂けても目が潰れてもアウトリガーに脅迫されても言えない。

また、「迫力ある気功のアニメーションは豊富でスピーディー
91、92年製ゲーム以下の絵柄のどこが迫力あるのか説明してもらいたい。


音楽

@悪い音質だが異様に力が入っている。戦闘は拙い絵に似合わず壮大で力強い曲で、
ミスマッチ感があり笑いがこみあげてくるが、それ以上にミスマッチなのが町の曲だ。

ほとんど中国ではなく洋風。村や渡し場は究極。
ところがキャラの歩くテンポとは異様にマッチしているため、格好の爆笑ネタとなっている。

Aやっぱりバカゲーだ。


バランス・難易度

もともとのダメージバランスもかなりおかしいが、ちょっとシステムをオーソドックスから微妙に変えている
ことで更にゲームバランスを悪くしている。金は敵が落としたり、ダンジョンなどで見つける
アイテムを売ることによってしか稼げないのは良いが、

最初、敵が金もアイテムも全く落とさないので宿に泊まる金すらなく、はるか遠い目的地まで
逃げまくり、ダンジョンでアイテムを入手するほかはない。

幸い、逃げるだけでも経験値は入るが。


まとめ

狙って創ったわけでないなら、製作者のセンスには大いに敬服する。

このバカゲーのパワーはなかなかのものだ。
史記の世界をおちょくった、神をも畏れぬシステム、音楽、セリフの数々。

出来そのものもかなり悪いためクソゲーとも評されている‥いや、評されないか。
それ以前にこのRPGの存在が知られているかどうかが問題だもの。
‥ところでアウトリガー、今なにしとんやろか。


(この項・了)
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