バカゲーだよ!全員集合
File・15 マグナブラバン〜遍歴の勇者
(1994年・アスク講談社)
| 容量・不明 |
| 購入価格・3480円 |
| 物語★★★ |
| 容量×× |
| 内容★★ |
| 操作★★ |
| 絵柄× |
| 音楽★ |
| 調整★★★ |
| 特殊★★ |
| 総合★★ |
| キャラ・S |
| 難易度・C |
中古ゲーム誌「ユーズド・ゲームズ(以下UG)」の読者アンケート「買って面白かった中古ゲーム」で、
なんとロマサガ1やミスティックアークと並ぶ同率9位を記録した小市民的ノリのRPG。
UGの記事で好意的に評価され、そのノリ−伝説の勇者だとかいう特別な存在ではない−
が購入してみたユーザーにウケたのだろう。
しかし、オレはそこまではこのゲームを認めない。
ゲームの出来から言ったら、そりゃもうお粗末、下の下。UG総集編の読者コーナーではこんな意見が。
「本誌で取り上げたソフトをプレイした読者の感想もたくさん読みたい。『マグナブラバン』や
『グランヒストリア』などの名作だけでなく、バカゲーの方も」
そりゃいくら何でもほめすぎじゃないの。ゲーム業界に対する冒涜だ。
もちろん、ある程度個人の好みってのも考慮する。それにゲームをやるのは基本的にレビュアーではなく
素人。オレ含めそちらのほうが圧倒的に多いんだから、言うのは勝手でしょう。
しかし「いくら何でも」だ。これを名作いうたら、RPGの4分の3以上は名作になってまうワ。
大体、マグナブラバン自体、実に立派なバカゲーじゃないか。
ちょっと感情的でシリアスで、笑えない批評だと思いますがご了承下さい。
| シナリオ・ストーリー |
力のない少年が勇者にされてしまう。ありそうでなかった話だ。
コイツにワガママ3流女魔道士、バカな伝説の勇者の末裔などがパーティーとして加わり、
彼らの絡み合いは実にさわやかで好感が持てる。エンディングは意外と気持ちを温かくさせられた。
‥が、だ。伝説の勇者でなんでもないというのなら、他のRPGでもいるだろう。
メタルマックス2の主人公はただのみなし子、
ソウル&ソードのリックは只の冒険に憧れる少年、
ソードワールドやWIZ様にしたって、普通の冒険者たちの話だ。
それにマグナブラバンの場合も結局のところ魔王まで倒せてしまう戦力にまで成長してしまうのだから、
結局は「選ばれし者」だったのではないか?
意地悪な言い方をすれば、RPGは「選ばれし者」の話だ。選ばれし者でなければ、
その辺の魔物にぶっ殺される弱い存在に過ぎないのだ(勇者でなくても強い奴もいるにはいるが)。
大体、ラスボスが魔王という時点で、十分そのへんの食傷気味の話と同じやろ。
たしかにスケールが小さいのがウリとはいえ、「いくら何でも」異常に話が短いし練りこみもされていないのはマズい。
テンポがスットロい分プレイ時間は長いけど、FFXでいうたら第1世界が終わった
か終わらんうちにクリアってほどのボリュームの薄さ。
真・聖刻に毛が生えた程度だ。
話自体も、他のメーカーがオリジナリティを出そうとやっていることをやったに過ぎないだけだ。
‥少し意地悪すぎただろうか。だが、キャラクターが面白いだけでミスティックアークやロマサガ1と
同列に評価されるのは、先ほどもいったがゲーム業界に対する冒涜だといいたいのだ。
キャラで通すだけならアニメだって、小説だって出来る。
バンダイ作のRPGだって出来る。
ゲームでしかできないことを表現して改めて「名作」といえるのではなかろうか。
勘違いしないで欲しいが、オレはこのゲームは大好きだ。キャラクターも大作RPGの
それらよりも好感が持てるし、エンディングもさわやかだ。
ただ、「名作」と評するのはどうか、ということを言いたかっただけなのだ。
| システム・操作性 |
冒険という点では、キャラを除けば、お世辞にも楽しいものとはいえない。
また基本システムも、操作性は良くないし、ウインドウも切り替え、移動速度、
どれもこれもトロく、セーブポイントの感覚も雑。
他にゲーム的な楽しさといったら、バトルシステムだろう。
クォータービュー画面で敵味方がリアルタイムで暴れまくる「ダイナリアル戦闘システム」だ。出来は粗い。
あらかじめ命令を与えておいて、その行動の通りに戦闘してもらうわけだが、「ときどき○○」「または‥」
などで命令している行動は中途半端で、HP、MP回復もオートでは対処できないことが多い。
まあ、このあたりはウインドウを開いて、自分で回復してやれば良いが。
一体の敵を片付けたら、別の場所に援護にいくのに、わざわざ後ろに下がってから進む
という遠回りもしたりする。画面からハミ出てしまうこともある。ダメージも見えない。
しかし、このスピーディーな殴り合いは意外とアツく、既述通りウインドウを開けば回復は容易だし、
防御で回復できるし、慣れてくれば結構快感である。
キャラによって逃げる時の反応が違ったり、回復したりダメージをくらう度にキザったりする奴もいる点は、
このRPGが「キャラクターを前面に押し出したゲーム」であることが理解できる一面と言えるだろう。
悪く言えば、そこ以外評価すべき点がないとも言えるが‥。
| グラフィック |
‥頑張ってはいたんでしょうけど、これでは‥。
ゲームの性格同様の粗さ。カラフル度もいまいちで、バトルのキャラの動きももの悲しい。
せめて、顔グラフィックくらい入れても良かったんじゃないだろうか。
| 音楽 |
メタル系かと思えばクラシック系の曲が出てきたりと、これまたまとまりのない音楽群。まあそれ自体は
むしろ歓迎すべきことだが、音質がかなり悪く、前後に出ていたRPGと較べると明らかに聴き劣りする。
その分長めの曲が多く、なんとか工夫している感じはみられるが、アレサ同様、妙にメロディが苦しい。
砂漠あたりは、先にイースXや緋王伝の砂漠の曲を聴いてしまったので‥ああ。
| バランス・難易度 |
バトルシステムは、慣れてくるとラク。前述どおり快感にまでなる。MP回復アイテムもボス戦以外は
特に使う必要はない。どんなにヤバくなってもウインドウさえ開けばすぐに回復できる。
スター鬼シャンセカンドみたいに回復が間に合わず殺られちまうということはない。
アイテムさえ切れなければ絶対に負けないのだ(でもオレはスタシャン2の方が好きだけど)。
ただ、敵のダメージが見えないため、こちらの攻撃がどの程度ヒットしているのかわかりにくい。
アレサ1同様「ダメージ1だったらどうしよう」と思ってしまう。
| オリジナリティ |
独特だと言われているが、このゲームが独創的だとは決して思わない。
そもそも個性的というのは、RPGにおいてどういうことを意味するのか。
個性的なストーリーか、独特のキャラクターか、変わったシステムか、特異な音楽か。
そのどれも正解であり、正解でない。
その全体で、一般的RPGという型を崩していなければ独創的とはいえないのだ。
このマグナブラバンは、キャラクターは確かに独創的である。
しかしストーリーそのものは、魔王を倒すという極めて平凡なものである。
ほかにも、さわやかな恋物語やギャグがあるが、これだって、どこのRPGだってやっとる。
デュアルオーブ2だってやっとる。話で型を崩せていないのだ。
バトルシステムが独創的だという意見が多いけど、アクティブオートのバトルなら形こそ違うが、
ワンダラスマジック、ラストバトル、エルファリアなどと多いし、
このゲームのシステムの場合はそれらに比べてずっと雑だ。
だいたい、戦闘以外にこれと言ったところが感じられないではないか。
| キャラクター |
主人公・アレクス 確かに見た目弱そう。髪、服のセンスも悪い。
ヒロイン・魔道士ジーナ 「なんとなくヒロイン」って感じ。設定を考えると、中盤可愛くなりすぎだが、
ルックスはどーみても敵役の女魔道士。
リリアナ 「クールだが優しい」とあるが、パッケージイラストの目つきは
これまた敵役、どっかの四天王の1人みたい。
シャロン 僧侶。でもオート戦闘では、全く回復してくれない。
一人前になると、セーブができるようになるらしい。
ロトト 名前から既にウケを狙っているのがミエミエ。
っていうか、何も言われなかったのか。
| まとめ |
好感の持てるバカで弱くてステキな奴ら。まさにRPG史上最低級のパーティーが贈るRPGで
あることには疑いの余地はない。
しかし、やはり「隠れた」という言葉を前につけても、名作という表現はどうかしている。
あの話の短さはどう考えても手抜きだろう。オレはこのゲームのスタッフをあまり好ましい目で
見てはいない。なんでインタビューまで受けるほどのしあがってるんだ。
中古で買われるようになった3流ゲーム、3流キャラクターというバカさがウケているだけだ。
このRPGにとっては誉め言葉だが。
とにかく、いろいろ言ってきたけど、オレはただ、なんでもかんでも名作、名作と簡単に言われるのに
歯止めをかけたかっただけだ。
といっても、オレはニュートラルな立場から言ってるわけだし、
みなさんはマイベストなゲームは自分で選べばよろしいんですけどね。
もう1度念を押しておきますが、個人的には好きです。個人的には。
順位ではベスト50にも入らないんだけどね。
ダメじゃん。
ゲームクリア後随分経ってからノートをとったため、、全く笑えない内容になってしまっています。
正直、こっちの方が笑えますよ。
(この項・了)
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