SFCRPGクソゲー9栄神
「無慈悲」バズー!魔法世界
(1993年・ホット・ビー)
| 容量・12M |
| 購入価格・980円 |
| 物語★★★★★★★ |
| 容量★★★ |
| 内容× |
| 操作× |
| 絵柄★★ |
| 音楽★★ |
| バラ× |
| 特殊★★★★ |
| 総合★★ |
| キャラ・B |
| 難易度・A |
このゲームのファンページに一時居ついていたことがあるオレがこのゲームを
クソゲーとして紹介するのは、なんとも断腸の思いであります。個人的には好きなんですよ。
中古ゲーム専門誌「ユーズドゲームズ」でも取り上げられ、一躍脚光(中古好きだけにだが)も浴びた。
しかし‥このゲームシステムとバランスは‥。
| シナリオ・ストーリー |
「バズー!魔法世界」っていうくらいだから、パッケージがシブくてもライトファンタジーみたいなコミカルで
おちゃらけた話かと思ってたですが、マジでシリアスな中世ヨーロッパ世界観の物語。
主人公(男のデフォルト名はクレイブ、女のデフォルト名はシャーリィ)は一流の魔道士になるために
数々の修行をこなしていく。これは説得力あるシナリオだ。
その中でたくさんの仲間と出会って共に冒険をする。魔道士への過程を描く‥話かと思いきや、
段々地下の民(ベラニード族)との戦争の話になってくるのだ。
しかも、である。とりあえずの目的を達し、いったん「END」のマークが出ても、物語は終わらない。
バズー!の真の謎を解くのだ!そして‥。
クソゲーとして紹介しているが断言しよう。このゲームこそ、
SFCRPG中最高レベルのストーリーだ。
| システム・操作性・バランス・難易度 |
ここからが本番。
なんやか、このバズーのスタッフも、オリジナリティが間違った方向に進んでしまったようだ。
半ロマサガ的な位置を指定してその周囲のフィールドのみ歩く移動、巻物から魔法を伝授してもらえるシステムは魅力的。
しかしそれらを除く他の、戦闘に付随しているシステムは崩壊している。
移動速度、エンカウントはまあこんなものかという程度だが、戦闘自体が異様につらいために、
エンカウント率も異常に高く感じてしまうのだ。
2画面分のサイドビューが戦闘シーン。何の嫌がらせだ。
敵と味方は距離を置いており、普通に攻撃する前に二、三度前進しなくてはならない。
ライトファンタジーほどではないが、うざったいことこのうえない。
魔法も敵と離れているほど命中率落ちるし。
更に異常なまでのゲームバランスのキツさ。魔法の種類は確かに豊富だが、
間接攻撃魔法や防御魔法がほとんどない。
復活魔法や脱出魔法は存在自体が見えない。ほとんどが攻撃魔法ばかりだ。
しかも威力はどれもさして変わらない。
MP2の魔法も、MP8の魔法も変わらない。MP25の魔法も全体攻撃だが1体への威力はMP2の
魔法とほぼ同じ。属性によって多少は変わったと思うが、基本ダメージは同じだ。
そのくせに敵は催眠魔法(こちらは使えない)など
ガシガシ間接魔法を仕掛けてくる。
しかも命中率は異常に高く、食らったら3ターンきっかり動けない。
その状態を治そうとしても、毒消しくらいしか魔法にはないので、アイテムを使おうとするが、
ゲーム中にアイテムの説明は一切ない。
結局試しにいろいろ使った。マニュアルなしで購入したオレにも責任はあるだろう。
しかし眠りの回復はなかったと思う。
大体全員寝ちまえば3ターン無防備にボコされるだけだ。
やっとの思いでイベントをクリアしても、強制脱出も脱出魔法もないので歩いて帰ることになる。
まあ、結局アイテムも何も尽きてその途中で全滅することもしばしば。
もちろんその場でゲームオーバー。しかもセーブは宿しかないから、血のにじむような苦労は全てパー。
とにかく味方は弱い。全般に打たれ弱く間接魔法にとことん弱い。
LV上げの最中に全滅することもある。
ウィザードリィもそうだろという人もいるだろうが、そもそも難易度のコンセプトからして違っている。
それでもバズー!やりますか?人間、やめますか‥?
ボスでさえ気絶させる特殊能力を持っている狼男バイセンをパーティに入れるのは必須だろう。
| グラフィック |
山田章博氏のキャラデザインは絶妙だ。しかしゲーム自体のグラフィックは地味だ。
| 音楽 |
評価が少し難しい。個人的には好きだ。全てにおいて中世ヨーロッパ感むき出し。他のRPGのどれ
よりも「らしい」。他とは違った雰囲気が醸し出されている。しかし音質や多様性で物足りない。
バトルの訴えも弱く、惜しい。
| まとめ |
すばらしいストーリーと無慈悲なシステム。このギャップのハゲしさは今、世界を席巻している某サッカー選手の
頭の進行よりすさまじい。
正直、ストーリー重視にとどめておいて良かったような気もする。
とはいえ、なんとかして違うものを創りだそうとした心意気は伝わってくる。それに、こういうハチャメ
チャなゲームにしたからこそ、後世に語り継がれているわけだし。
ちなみに最近知ったのだが、このゲーム、発売した翌日に会社が倒産したらしい。
そう考えると、この崩れたバランス、鬼気迫るストーリーも納得いく気がするのだ。
(この項・了)