第82話「カレーが好きなのだ 9」


 カレーが大好きなのである。
日記のタイトルの「9」の部分に疑問を持たれた方は、mixiとやらからこの文章を読んでいるのだと思われる。mixiとやらからこの文章を読まれている方は「なんだ、勝竜って輩は2回目の日記なのにナンバリングを9とするぐるらい脳がアレな人なんだな」と思われるかも知れないが、「カレーが好きなのだ」は勝竜の半死サイト『鼻が伸びちゃうよ』の日記のコーナーで不定期に書かれているテーマなので、そこを察していただきたい。

 さて、今回もココ壱である。
なんかもう「ココ壱が好きなのだ」というタイトルの方が良い気がするが、まぁ良いではないか。
ご存知の通り、ココ壱はかなり強烈なフランチャイズ展開を見せている。徹底したマニュアルにより、国内だけでも1000店舗以上ある中のどこへ行っても同じ味のカレーを提供するし、同じサービスを受けられる。
しかし、やっているのが人間だけあって、探すと少々の差が見付けられるものである。
 例えば学生の頃に立ち寄った店で、詳しい店名は避けるが三重県桑名市内の国道一号線沿いにあるココ壱では、カレーの辛さを指定すると、いつもそれより1辛分辛いカレーが出てきたのである。つまり、「ポークカレー、ライスの量普通にして4辛が食べたいっす」と店員に言うと、その後店員さんは「お待たせしました。ポークカレー4辛になります」と言いながら持ってくるカレーは5辛並みの辛さなのだ。僕が1度だけ挑戦した5辛がその店だったものだからそれはもう・・・
これは、ココ壱のカレーの辛さの素を厨房にいる調理担当の人が入れている事が原因であり、店によって辛さに差が出る事は有り得るし、実際おきているのである。


 また、店員の言う台詞にも違いが出てくる。
明らかに夫婦で経営してますよーって感じのフランチャイズ店では、マニュアル化されているはずの店員の台詞が聞かれなかったりもする。カレーを持って来たときに「ごゆっくり」とさえ言われないと、非常に違和感を覚える。
 また明らかに夫婦で経営してますよーって感じのフランチャイズ店は小規模店舗も多く、カウンターしか無い店構えも往々にして見られる。こういった店は目の前が厨房な為、店員のやり取りとを逐一聞く事が出来る。その為、他の客が注文した商品を逐一察知できるのだが、
「オーダーお願いします。すぐの持ち帰りで、やさいカレー10辛です。それととび辛スパイス1瓶」
などと聞こえて来た事もあり、これは罰ゲームに間違いないなと内心ほくそ笑んだり出来て楽しい。だが、先日僕が入ったカウンターのみの店舗では、僕が店長らしき伯父さんに
「ん〜、そうですねぇ、ポークカレーの普通とぉ、あと半熟卵」
とオーダーすると、その伯父さんはおもむろに店内中に聞こえる声で「オーダーお願いします半熟卵、ワンです」とだけ言ったのだ。
 ちょっと待て、なんだそれは。いくら店長自らカレーを調理するからと言って、それではまるで僕がカレー屋に来て半熟卵だけ啜って帰る、脳がちょっとアレな人みたいじゃないか。もうちょっと考えていただきたいものである。
僕は卵好きではなく、カレー好きなのだから

[完]


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