第36話「マッチョに怨みは無い」


 別に聞き間違いではないのだが。

似ている言葉が好きなのである。好きなのであると言われても何の事だかわからないだろう。まあともかく好きなのである。もうちょっと辛抱して好きなのであるについて聞いていただきたい。僕は、似ている言葉を元の言葉と入れ替えてその様子を想像するのが好きなのだ。更にちんぷんかんぷんになってきたでしょう。ごめんなさい。

 

 例えば「お子様」という言葉と「奥様」という言葉は平仮名だと一文字違いだし、似ていると僕は認識する。

「お子様ランチ」という言葉がある。この「お子様」の部分を似ている「奥様」と置き換えてみよう。

 

「奥様ランチ」

 

そんなメニューが置いてあるレストランは無かろうが、どんな物か想像してもこれは別に面白くないや。没。

 

例えば「マット」と「マッチョ」は似ている。こちらは「お子様」と「奥様」よりは発音も似ているではないだろうか。それでは置き換えてみよう。

「足拭きマット」が「足拭きマッチョ」。いやだ。足ぐらい自分で拭きます。そんな専門のマッチョは配置しないで下さい。

「マット運動」が「マッチョ運動」。いやだ。この運動をするとマッチョになるのだろうか。これは誤ってもしてはいけない。

 ついでに「マック」と「マッチョ」も似ているではないか。

「マックシェイク」が「マッチョシェイク」。振るのだろうか。もしくは、マッチョに脳をシェイクされる技か。止めてください。

「ビッグマック」が「ビッグマッチョ」。うわー。大きいですね。近寄っちゃいけませんよ。

置き換えるのが好きとか言っておきながら、なんだか気分が沈んでしまう例ばかり挙げてしまいました。あ「抹茶」と「マッチョ」も似てるね・・・とそんなんばかり考えてしまうなんて。自分、駄目だな。

 

置き換えるのが好きだとか言っておきながら、要するにこれらは駄洒落じゃんか。

ここまで読んでくれてサンキューベリマッチョ。

 

[完]


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