第18話「カレーが好きなのだ 3」


カレーが大好きなのである。

苦手な辛い食べ物を克服した僕は遂には普通の辛さでは満足いかなくなり、ココ壱では1辛2辛と慣れる毎に辛さを重ねていく様になったのである。最終的には4辛を平気でたいらげるようになり、5辛に挑戦も間近なところまで己を鍛えたのである。しかしそれが良くなかった。

 

日常的に強烈な刺激物を摂取し続けた僕の腹は、その頃からほとんど常に不調を訴えるようになり、朝の電車で危機一髪な体験を日常的に繰り返す程にまで悪くしてしまったのである。まったく、これだから車両にトイレのついてない名鉄は駄目なんだ。

 

カレーによって健康を失ったにも関わらず、僕はカレーを食べ続けた。もう中毒である。すると、カレーが原因でお腹が大破してしまい、数日間寝込んでしまう事態まで何度か招いてしまった。さすがにそこまでいくと、治った後でも2週間ぐらいはカレーを食べなくなる。でもやっぱりすぐにカレーを食べるようになるのだ。もう中毒である。

 

落ち込むこともあるけれど、私は、カレーがとても好きです・・・。

カレーには中毒性があるのですか?それとも僕は、母乳の替わりにカレーを飲まされて育ったんでしょうか?羊水の中にはおらず、カレーの中で大きくなったんでしょうか?産湯は産カレーだったんでしょうか?誰か教えてください。

 

カレーは身を滅ぼします。皆さんも気を付けてください。

 

[完]


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