ドラえもん のび太のワンニャン時空伝
Pa-Pa-Paザ・ムービー パーマン タコDEポン!アシHAポン!
ドラえもん アニバーサリー25
金曜日の19時に家でテレビの前に向かえるはずのない僕にとって、ドラえもんを観る事が出来るのは年に1度の映画の時だけです。
なんとドラえもんは映画化25周年なんですってね。10周年の時に仲間内で大騒ぎしたのを覚えていますが、もうあれから15年。気付かなかったなぁ。
さて、まずはパーマンです。
ミツオ君が頑張るのなんのって。空飛ぶ要塞へ美少女を救う為に生身で挑むその姿は、正に宮崎アニメの主人公です。要するに格好良いと。まあ、その美少女ってのが今をときめくアイドルの星野スミレなんですけどね。彼女、声がどうしても若くないです。去年に引き続き声優が昔のアニメの時のままなのですが、やっぱりちょっと無理があるなぁ。だからと言って、声優が交代したらそれはそれで不満を書くんでしょうけどね。
休暇中にも人の目が避けられなくて落ち着けない星野スミレは、パー子に変身して誰もいないビーチで休暇を過ごそうとします。しかしそんな時に悪党にさらわれてしまうのです。本当は事故なんだけど。それは良いとして。水着姿で誘拐された星野スミレ、気付いた時には薄地のワンピースに着替えています。気付いた場所はタコちゃんで世界征服を企むドクトル・オクトの秘密基地。秘密基地にはオクトと前回の悪役(パーマンでお馴染み)のドン石川一味しかいません。今をときめくアイドルの星野スミレは・・・汚れたおじさん達に着替えをされてしまった様です。だからどうって訳でも有りませんが。
原作のパーマンで何度も描かれるパーマンの苦悩と言う、この漫画のテーマが今作でもきちんと描かれています。ちゃらちゃらしたヒーロー物になってなくて良かったですよ。あと、ドリフでお馴染みのタブーが永遠と演奏された意図が気になります。
そして本編。
これは原作でも描かれた「のら犬『イチ』の国」がベースになっています。最近は原作の短編をベースにする事が完全と定番となってしまいましたね。今回の冒険の舞台は超太古の地球。舞台に問題は無し。ただ、冒険する世界は犬と猫が文明を築いた世界。こっちはちょっとどうかと。『大魔境』では犬の世界を冒険していますし、『アニマル惑星』でも犬人間と最も仲良くなっています。またマンネリか?もう目をつぶるしか無いのでしょうかねぇ。ドラえもん達の衣装も『アニマル惑星』と一緒ですし。
今回はテーマと言うか教訓が重い物ではありませんでした。「ペットは責任を持って育てましょう」と「約束は守ろう」って所でしょうか。簡単なテーマだから、なのかは分かりませんがストーリーには随分と余裕が感じられました。今回の冒険の仲間のハチも生き生きと魅力的でしたし、簡単なタイムパラドックス的仕掛けもありましたし。概ね満足です。
幾度となく迫る危機で、ドラえもんの秘密道具があまり活躍しません。それどころか敵に囲まれた時には「僕は家庭の安全を守るロボットだから」と言った感じの台詞を吐き、戦う道具はあまり持っていない事をアピールします。ドラえもんの長編の魅力として、とんでもない強大な敵でも秘密道具で軽々と翻弄するシーンを観る事が出来る点が挙げられると僕は考えます。そんな大きな魅力が今回は特に欠けてしまっていたのが残念でしたね。
ところで最近のドラえもんは普段からああも表情豊かなのでしょうか?時には凶悪な表情もしていましたが・・・
2004年3月28日鑑賞