ブラザー・ベア(原題:BROTHER BEAR)
ほとんど事前知識を仕入れずに観に行きました。
ディズニー作品は、下手に事前に情報を仕入れると痛い目に会うんですよ。情報誌等では粗筋がほとんど書かれてしまっていますし、ディズニーだからハッピーエンドに決まっていますもんね。
昨年末ぐらいから、シネコン等のロビーに行くとこの作品の宣伝用に小熊の大きな人形が置かれていました。首から『ぼくはコーダです』とか書かれた看板をぶら下げていたと思いました。ご覧になった事のある方はわかると思いますが、あの人形、首が座っていないというか、どの劇場でもうなだれた姿勢をしていたんですよね。そんな人形を見てただけで映画のイメージを作っていましたから、とってもナイーブな小熊が主人公なんだろうと思っていました。
しかし実際観てみると全然そんな事はありませんでしたね。コーダはとってもおしゃべりで陽気な小熊でした。更には別に主人公でもなかったです。主人公はキナイという大きな熊・・・へと魔法で姿を変えられてしまった人間の青年。映画のタイトルからして、熊の兄弟愛のお話しかと思っていましたが、そんな甘っちょろいモンではありませんでした。複雑な人間関係&熊関係。兄弟愛と悲劇と運命が複雑にからまるストーリー。いや、ちっとも期待していなかったせいもありますが、かなり楽しめました。ヒット作が出ないとはいえ、ディズニーは標準以上のものは見せてくれるんだと感心しましたよ。
上映時間が短いのは子供の集中力を気遣っての配慮なんですよね。展開がスピーディーで、随分はしょっているんだろうな。DVDになったら未公開シーンとか追加されそうとか思って観ていたら、スタッフロールで本編では採用されなかったシーンがいくつか観られました。これも良かったなぁ。
最後にコーダが言っていた台詞は出来れば『ファインディング・ニモ』で言って欲しかったなぁ。カクレクマノミが乱獲されちゃってるから。
2004年3月14日鑑賞