スウィングガールズ

 


 ジャズやるベー!

はいはい。『ウォーターボーイズ』から3年。矢口監督の新作は女子高生を主役にしたジャズバンドの物語。大雑把な概要は『ウォーターボーイズ』と同じですから、そりゃ面白くなるでしょう。

 

 『ウォーターボーイズ』の時も思いましたが、今回も思いました。「青春って素晴らしい」。

熱中できる物に一直線に取り組み、感情を余す事無く放出する姿は、観ていて羨ましく思います。この映画の冒頭に出てくる、高校野球の応援で楽器を演奏する様子は、実は僕の高校時代の思い出の中でもかなり大きなウェイトを占めている部分なのです。それだけにもう映画の最初から物語りに感情直入状態。そもそも高校野球の応援をするのは主人公達ではないのですが、まぁそんな細かい事はなんのその。しかも応援部隊が救急車で運ばれちゃうなんて、僕の高校時代の思い出がフラッシュバーック!ですよ。

 

 ところで、主人公達は最初、楽器にも触れた事のない様なド素人達なのです。

そんな彼女達が楽器に初めて触るシーンでは、もう楽器の扱いが酷いのなんのって。楽器演奏経験者からしてみれば信じられないような目も当てられないような扱いをします。ほんと、ちょっと楽器演奏に触れた事のある人なら「いくらなんでも楽器をこんな風に扱えない!」と思い、このシーンは気分が悪くなるかも知れないです。でもここだけ我慢すれば、おおよそ素晴らしい映画です。ギャグも期待通り笑わせてくれますし、楽器や演奏の事がどんどん好きになっていく主人公達の姿も好感が持てます。ラストの演奏シーンは是非映画館で観たいですな。人前で演奏をした事のある人なら分かると思いますが、「合奏」の醍醐味はこのシーンに全て詰まっています。病みつきになりますよ。更に演奏は実際に役者達がやっているんだから凄い。

 

 遂に僕、サントラを買ってしまいました。はい。

 

2004年9月12日鑑賞 


映画感想文に戻る 2004年に観た映画に戻る [す]に戻る 更新日順に戻る ホームへ