ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(原題:Harry Potter AND THE PRISONER OF AZKABAN )
ハリー・ポッターシリーズ第3作目の登場です。1作目と2作目は1年のブランクで公開されましたが、今回は1年半のブランクでの公開。これは原作が作を重ねるごとに長くなる為、本編の時間が長くなり、撮影に時間がかかったからだと思っていましたが、なんと今作は今までで最も本編が短いそうな。1年半も空いたのは別の理由が有るのでしょうな。短いと言っても142分も有って、決して映画として短い訳では無いのですけどね。
原作が長くなるのに、本編が短くなっている為、やっぱり各エピソードが駆け足になってしまっている気がします。原作を読んでいないので本当に駆け足なのか、確かな事は言えないのですが、どうしてもストーリーに置いていかれる感じがしてなりません。家に帰っていたハリーが、何故あんなにも反抗的な子になってしまっていたのか?誰かその心理描写を教えてください。あと、誰も脱獄などした事のないアズカバンから唯一脱獄に成功したシリウス・ブラックが一体どの程度の使い手なのか?全然分からずに終わってしまいましたね。だいたい、このシリーズはハリー達の学園生活の1年間を描いているらしいのですが、劇中にそれだけ時間が経過している事さえ伝わってきません。物語の所々で挿入される、木の葉が落ちたり葉が茂ったりするシーンが有っても、僕にはピンと来ないですね。僕の感性が悪いのかな?とにかく、物語に置いてけぼりを喰らったので、パンフを読んで粗筋を確認しようと思ったら、なんとパンフに粗筋が載っていないではないか。こんなの初めてだ。
本編が駆け足なのに、クライマックスの展開上の都合で伏線を沢山入れておかないといけないこの作品、最後にそれが伏線だったと気付くまでは「こんなエピソード余分なのになぁ・・・大事なシーンに時間を使えよ」と思ってしまいます。それが退屈で退屈で。上映時間が過去最長でも良いから、余分なシーンだと思わせない作り方は無かったのかなぁ。
池の向こうから鹿の形で光り輝く物が現れましたが、あれは『もののけ姫』のシシガミか?と思いましたね。
2004年7月3日鑑賞