実録ドキュメント

   格闘野郎の集い2006


忍者の兄 「ええ、そうです。そこで私が膝蹴りを出しますので…
       はい、くらったフリで結構です」

ミー 「ミーが負ければいいのかニャン」

ハッスル忍者 「これはお口汚しですが…」
ミーの大好物、蟹カマボコを差し出すハッスル忍者。

ミー 「おいしそうなカニカマだニャン」

「コロンブスの卵的発想」とでも言うべきだろうか、
忍者の兄はミーを懐柔することで格闘王の座を取り戻すことに決めた。
要するにミーにわざと負けてもらおうというのだ。
一般的に「八百長」と呼ばれる行為である。


そして試合当日…



【有明コロシアムより生中継】

今年こそ絶対に勝てる…!
忍者の兄は確信していた。 だってそう仕組んでるんだもん。

試合開始。
筋書き通り、低姿勢でミーの出方をうかがう挑戦者忍者の兄。
ここで不用意に近づいてきたミーを必殺シャイニングウィザードで瞬殺KOする手筈になっている。

              

!?



しかし次の瞬間、ミーのヒネリの効いたドロップキックが忍者の兄の顔面に炸裂した。

             

そしてトップロープからのムーンサルトプレス。
息を呑むような華麗な連続技だ。


っつーか話が違うじゃん。


ハッスル忍者 「おいっ!裏切ったなこのバカ猫が…おぷっ!」

制止に入ったセコンド・ハッスル忍者にも情け無用のドロップキック。


必殺技、サンダーニャンダーパワーボムでハッスル忍者を葬り去ると、

「格闘に筋書きなど無いんだニャン」

そう吐き捨てるよう言い残し立ち去った。



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今年も負けた…
しかし、何故か兄の気持ちは晴れやかだった。

俺はミーに格闘で負けたのではない。
ミーの格闘家としての心意気に負けたのだ。

「来年こそは、きっと勝ってみせるさ…!」
忍者の兄はそう心に誓うと、夜の風俗街へと消えていくのであった。

          終わり





 来年もまた、見てくださいね〜



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