あすか 「あっ、運転手、ちょっとここで停まって!」

  

ちぐさ 「ろくべえってこの人の名前かな?」

運転手 「ろくべえは島原地方の郷土料理の名前だよ」

あすか 「とにかくみそ五郎じゃないみたいね。他をあたってみましょう」



   

あすか 「みそ五郎云々以前に、まず日本人じゃないね」

ちぐさ 「あの右手はどういう意味なんだろ?」

あすか 「足首が180°開いてるわよ」

運転手 「て言うかこれ、ポルトガル人が見たら怒るよな」



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ちぐさ 「あたし、お腹減ってきちゃったー」

運転手 「そろそろ昼メシにすっか」

あすか 「ちょっと待って!」

       


    

ちぐさ 「…だからどうしたって感じよね」

あすか 「一番いい所でテンション下げないでよ」

運転手 「西有家町産業課から資料もらってきたぞ」


      【民話 みそ五郎どん】

昔むかし、西有家で一番高い高岩山に大きい男「みそ五郎」が住んでおった。
この大男、人が良く、力持ちで皆から好かれておったそうな。

みそ五郎どんは畑仕事の手伝いをしたり、山を切り開いて畑を作ったりして皆からみそを分けてもらっておったげな。

そして、唯一の楽しみは雲仙岳に座り、高岩山の八間石に足を乗せて、九州の山脈や遠くの海を眺めることじゃった。
その頃遊んだお手玉石や足跡の大きな窪みが今も高岩山に残っとるとばい。

みそ五郎どんは今日も大きな鍬をかついで、山を切り開いて畑にする仕事をしとった。
屈みっぱなしでいたので腰を思いきり伸ばして「よいしょ」と雲仙岳に座ったげな。
そしていつものように遠くの山脈を眺めて一服したとじゃった。
みそ五郎どんはまた仕事に取りかかった。
その日は力がみなぎり、「えい!」と鍬を地面に振り下ろし、その反動で尻もちをついてしまったそうな。
その時の土くれが有明海に「ざぶん」と音をたてて落ちたげな。
その時にできた小島を湯島と呼び、掘った跡に水が溜まって雲仙の空池になったとばい。




あすか 「みそが主食なのねこの人は」

ちぐさ 「人間とか食べそう(以下略)」

運転手 「しかしこれだけデカいとプライバシーとか確保できないだろうな〜」

 

    

       【みそ五郎どん エピソード2】

嵐の日があった。その日は普段と違って特に風が音をたてて舞い、今にも家が吹き飛ぶような不気味な日じゃった。
船は前もって縄で結ばれておったが、次々と大波にさらわれていったそうな。
漁師たちは慌てて繋ぎ止めようと一生懸命やったばってん、
その度に人は流され、船は木の葉のように流れて行ってしもうた。

それを高岩山から見とったみそ五郎どんは「ひょい」と飛ぶと海岸に降り立った。
村人たちは「船の流されとるけん、早よう繋ぎ止めてくれんね」とみそ五郎どんに頼んだそうな。
みそ五郎どんは「がまだしてみるけん、離れとってくれんね」と言うと嵐の海の中に入っていったげな。

流れている船を何隻も繋ぎ止め終わると陸に向かって引っぱろうとしたばってん、
反対に危うく、みそ五郎どんは流されそうになったとばい。
「こぎゃん風にゃ負けられんばい」とありったけの力をふりしぼったげな。
そして一歩一歩船は陸に上がってきた。村人たちは心配そうな顔をしておったが、
全部の船が陸に上がったので「良かったない」「みそ五郎どん、ありがとがして、あんたのおかげばい」と言いながらみそ五郎どんを取り囲んで喜び合ったそうな。

そして、おおいに感謝されて、みそをもらいながら幸せに暮らしたということじゃった。



あすか 「報酬も味噌なのね」

運転手 「いちいちスケールの大きか話ばい」


ちぐさ 「あっ!またみそ五郎どん見つけた〜♪」

  

ちぐさ 「人の良さそうな顔して…」

運転手 「コレ絶対、酔っぱらいかヤンキーが脱がしてるよな」



運転手 「最後に、『みそ五郎まつり』の様子です」

あすか 「へぇ〜、みそ五郎ってお嫁さんがいたんだ〜」

ちぐさ 「しかも美人ときたもんだ」

運転手 「お岳さんセクスィー☆」


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あすか 「さて、オチないまま、ここでおしまいです」

運転手 「兄弟でオチません m(_ _)m」

ちぐさ 「あたしたち、次はいつ出られるんだろ。。。」

あすか・ちぐさ 「それではまたどこかでお会いしましょう。 バイバイ〜〜」



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