公開鍵暗号に関する技術

■チェック用語

・楕円曲線暗号(Elliptic Curve Cryptosystem:ECC)
      公開鍵暗号で使用されるデータ暗号化アルゴリズムです。
      
      有限体上の楕円曲線群を利用して暗号化を行ないます。
      楕円曲線暗号は、同じ公開鍵暗号方式であるRSAと比べると、同程度
      の安全性を維持するための暗号化鍵の長さを短くできるという特徴が
      あります。
      暗号化鍵が長いほど安全性はより高くなりますが、逆に処理速度は遅く
      なり、より多くのメモリを必要とします。

      楕円曲線暗号は、RSAに代わる暗号化として研究が進められる一方で、
      安全性の問題も指摘されています。

■公開鍵暗号
「公開鍵暗号」については以前にも、とりあげたことがあります。

公開鍵暗号方式
RSA
http://www5f.biglobe.ne.jp/~h-it/mlcont/mc0044.htm#001

それで、今回は復習ということでまとめてみました。

「共通鍵暗号」では、暗号化と復号に同じ鍵を使いましたが、
「公開鍵暗号」では、暗号化と復号に異なる鍵(公開鍵と秘密鍵)を使います。

公開鍵で暗号化したものは秘密鍵で復号できます。
また、秘密鍵で暗号化されたデータは公開鍵で復号できます。

「公開鍵暗号」で鍵を生成する代表的なアルゴリズムは、「RSA」です。
RSAに代わる暗号化として研究が進められているものとして「楕円曲線暗号」
があります。

公開鍵暗号の用途は大きく二つです。

1.公開鍵を使って本人に暗号データを送る

  1)受信者は、公開鍵と秘密鍵を作成します。
  2)受信者は、公開鍵を公開します。
  3)送信者は、公開鍵で送りたいデータを暗号化します。
  4)受信者は、送られてきたデータを秘密鍵で復号します。

  つまり、公開鍵で暗号化して情報を送信すれば、秘密鍵の持ち主(本人)
    以外には情報は漏れません。

2.秘密鍵を使って本人であることを証明する(電子署名)

  1)送信者は、公開鍵と秘密鍵を作成します。
  2)送信者は、公開鍵を公開します。
  3)送信者は、自分の持っている秘密鍵でデータを暗号化します。
  4)受信者は、送られてきたデータが、公開鍵で復号できれば、秘密鍵の
    持ち主(本人)からということがわかります。

  これを利用したのが「電子署名による認証システム」です。

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