早期リハビリテーション・回復期リハビリテーション病棟
■チェック用語
・早期リハビリテーション
脳卒中や骨折に代表される急性に生活機能が低下するものは、発症後から
治療までに要する時間と、治療と同時に早期から提供される適切な
リハビリテーションの有無で生活機能の低下の程度が大きく左右されます。
特に、脳卒中については、欧米では、発症後直ちに医療機関に搬送して
画像診断によって病変を確認し、梗塞の場合には3時間以内に
血栓溶解剤を投与する治療を、また、くも膜下出血に対しては
脳動脈瘤クリッピングを行うなどの、脳卒中の早期の総合的な治療を
行い、これと並行したリハビリテーションを実施する
ケア・ユニット(ストローク・ケア・ユニット)での取組により、
死亡率の減少や在宅復帰率が向上することが確認されています。
こうしたことから、総合的な救急医療体制を整備するとともに、
適切な早期リハビリテーションが提供できる体制の整備は重要視されて
います。
・ストローク・ケア・ユニット(Stroke Care Unit)
ストローク(脳卒中)・ケアユニット(治療病棟)は、
脳卒中専門の医師や看護師、臨床検査技師、理学療法士や作業療法士など
のリハビリスタッフを含む多職種のチームによって、24時間365日、
専門的な治療を行います。
単に脳卒中受け入れ病棟という設備を意味するものではなく、そこで
行われるチーム医療や急性期リハビリテーションを含む治療の手順書など
といった一連の仕組みを意味しています。
・回復期リハビリテーション病棟
2000(平成12)年度にADLの向上による寝たきりの防止と
家庭復帰を目的として制度化された病棟です。
リハビリテーションが早く開始されるほど、障害を重度化させないで
早期退院が実現できます。
医療保険の観点からも,入院治療の短縮化が強調されています。
けれども、早期退院といっても、歩けなかったり、身の回りの動作に
介助が必要といった日常生活動作が自立できないままでの、在宅に
なってしまっては、困ります。
それで「回復期リハビリテーション病棟」という病棟が公的に認可され、
社会復帰を目指して、集中的なリハビリテーションが行われることに
なりました。
平成16年1月 高齢者リハビリテーション研究会(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/03/s0331-3.html#mokuji
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