HLA型

■チェック用語

・ドナー
      臓器を提供する人

・レシピエント
      臓器を提供される人

・HLA型
      Human Leukocyte Antigen(ヒト白血球型抗原)の頭文字をとったもので、
      1954年に白血球の血液型として発見されました。
      現在では赤血球以外の体中の細胞に存在する「型」であることがわかって
      います。
      別名を組織適合性抗原、または主要組織適合性複合体
      (Major Histocompatibility Complex ; MHC)とも呼ばれています。

      数万通りの組合せがあります。
      各人両親よりその半分ずつを遺伝的に受け継ぐためHLA型は兄弟姉妹間
      では4分の1の確率で一致します。
      しかし非血縁者間では数百〜数万分の1の確率でしか一致しません。

      身体の免疫反応の主役を果たしているため、骨髄や臓器の移植の成否に
      大きく影響します。
      患者とドナーのHLA型が一致しない骨髄移植は、拒絶反応等の副作用
      が起きます。

・HLA検査
      HLA検査は主にHLA適合血小板輸血のためと、
      移植の時に患者とドナーのHLAの適合性を見るため、
      の二つがあります。

      1)血小板輸血では、
      輸血を何回も受けている患者では、ある特定のHLAと反応する抗体
      (HLA抗体)が産生されることがあります。
      この抗体が輸血した血小板のHLAと反応して血小板を破壊してしまい、
      患者に対する輸血効果が得られないことがあります。
      このような場合、患者のHLAと適合した血小板を輸血することにより、
      血小板輸血効果が得られるようになります。
      そのため、あらかじめ登録された献血者のHLA検査を行います。
 
      2)移植では、
      HLAの異なる人の骨髄や臓器を移植すると、からだの防衛機能である
      免疫反応が働き、自分とはちがうもの(異物)として追い出そうとします
      (拒絶)。 
      しかし、HLAが適合していると、異物と認識できなくなるので拒絶は
      起こりにくくなります。
      そのため、移植では患者のHLAと同じ型を持つ臓器を提供する人
      (移植ドナー)を選ぶ必要があります。

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