DPC、包括評価について

■チェック用語

・DPC(Diagnosis Procedure Combination)
      診断群分類。
      特定機能病院等の入院医療の包括評価制度の基礎となる分類です。
      平成14年7月〜10月の退院患者の調査で1860分類に、その後
      平成15年7月〜10月の見直しで、1727分類になりました。
      まず、傷病により分類、次に診療行為(手術、処置等)、重症度等により
      分類します。
      傷病名:ICD−10により定義。
      診療行為等:診療報酬上の区分で定義。
      重症度等:傷病ごとに評価する重症度等の指標を設定。
      <医療>包括評価制度、<システム>診療情報管理部門システム

■DPCに関して補足 (2005/01/18)
2003年4月から、DPC(Diagnosis Procedure Combination)という
診断群分類をもとに、患者の疾病に応じた包括払い方式が徐々に取り入れられる
ようになりました。

これは、米国のDRG/PPS(Diagnosis Related Group / Prospective 
Payment System)診断群別定額支払方式
の考え方を取り入れたもので、
主たる診断名により患者を分け、その患者にかかった医療費を疾患別に振り分け
ることで、コストの分析や管理が容易となるとしています。
1998年11月に、日本版DRG/PPSとして試行され、2003年4月には、
DPC包括支払いとして現在の日本独自の方式になりました。

米国のDRG/PPSは、1入院あたりの包括評価、
DPCでは、医療機関別入院1日あたりの包括評価、
また、分類や点数設定についても違いがあります。

DPCは、もともとは診断群分類をあらわしたものでしたが、
現在では包括の支払い方式を含めてDPCとよばれています。

2004年4月現在のDPCは、
疾患のコード体系は、ICD10、手術のコード体系は、診療報酬上の区分、
主要診断群(MDC)数は16、包括支払い診断群分類数は1727分類です。

主要診断群(MDC)は、Major Diagnostic Category の略です。
DPCでは、16に分類されています。

MDC1 神経系疾患
MDC2 眼科系疾患
MDC3 耳鼻咽喉科系疾患
MDC4 呼吸器系疾患
MDC5 循環器系疾患
MDC6 消化器系疾患、肝臓・胆道・膵臓疾患
MDC7 筋骨格系疾患
MDC8 皮膚・皮下組織の疾患
MDC9 乳房の疾患
MDC10 内分泌・栄養・代謝に関する疾患
MDC11 腎・尿路系疾患及び男性生殖器系疾患
MDC12 女性生殖器系疾患及び産褥期疾患・異常妊娠分娩
MDC13 血液・造血器・免疫臓器の疾患
MDC14 新生児疾患、先天性奇形
MDC15 小児疾患
MDC16 外傷・熱傷・中毒、異物、その他の疾患

・包括評価
      実施された諸々の医療行為に関係なく、あらかじめ定められた一定金額の
      医療費が支払われます。
      <医療>包括評価制度

・出来高評価
      実施された諸々の医療行為、たとえば、画像診断、内服薬、注射などが、
      それぞれすべて細かく定められた価格表に基づいて合計されて医療費として
      支払われます。
      <医療>診療報酬制度

・特定機能病院
      平成4年の第3次医療法改正により、高度先端医療に対応している病院に
      ついて、厚生労働省が承認した病院です。
      10以上の診療科があることや、500以上の病床、集中治療室を備えて
      いることなどが条件になります。
      <医療>医療提携施設の種類

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