幼女義経伝
「一体、どうしろっていうんだ?」
目の前で展開する光景に、武蔵坊弁慶は途方にくれていた。
「いっくよー、紅葉!」
「はい、九羅香様!」
九羅香と紅葉が木剣・・・というか木の棒でチャンバラなんぞしている。九
羅香はともかく、紅葉はその身体が心配になるほど元気に打ち合いを演じてい
る。
視線を転じれば・・・
「・・・・・・」
与一が1人、ウサギを抱き上げて、その頭を無言で撫でている。その表情は
非常に穏やかであった。
一方で・・・
「さっ、行きましょう!」
「あ、あの・・・ちょっと・・・」
何故か積極的な観月が、これまた何故か消極的な楓の手を取り引き回してい
る。目の見えないはずの観月の先導は、傍から見ても危ないのだが、当人は全
く気にするでもなくズンズン進んでいく。
その脇では、舞の練習を一心不乱にする静を、玲奈がじっと見つめている。
どうやら、その動きを学ぶつもりらしい。
こうして文章にすると、ある意味で珍しい光景ではあろう。だが、問題はそ
こにはない。問題は、この光景を構成する九羅香達が、全て子供になっている
という点にあった。
歳の頃は5、6歳というところか。ある意味において微笑ましい光景なのだ
が、弁慶としては途方にくれるしかあるまい。
「・・・結婚も何もしてないのに、いきなり7人の子持ちかよ」
ある意味、これからどうするかについて、適切に評したぼやきと言える。
ともあれ、子供7人を連れて戦う弁慶は「子連れ坊主」と呼ばれるようにな
ったとか・・・
終わってしまえ
後書き
松です。「幼女義経伝」をお届けします。
いえ、何となく思いついた事を書いたというか・・・あまりにそのままなの
で書く事がないですねぇ;
多分、同じようなネタで既に書かれている気も;
まぁ、何で思いついたかと言いますと、私、テキストはローマ字入力で打っ
ているわけです。
で、「少女義経伝」は「syouzyoyositunedenn」と打ち
込むのですが、たまに1文字目の「s」が抜けることがあるんですよね;
そうすると「youzyoyositunedenn」、変換すると「幼女
義経伝」となる、というわけでして・・・
それをネタにしたわけです;
しかし、オチの思いつかない1発ネタは書くものじゃないですね;
誰か、イラストを描いてください。オチがつかないのを誤魔化せますので(爆)
それでは、こんなところで。
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