積荷を見せろ。

- 2003.12.03 -

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▼三田祭ですよー。 (2003.11.30) 

 今年も三田祭期間中に、研究関連の用事で大学へ。さすがに各種イベントや出し物見学をしている時間はないので、せめて昼食だけでも、昨年も食べたうな丼(500円)を買いにキャンパス内へ。初日ということもあり、まだそんなに混んでいる様子はありませんでしたが、やはりというかなんというか、どう考えても学園祭を楽しみに来ている人に見えないので、誰も声をかけてきません。ざったい出店の客引きにすら無視されます。

 少し寂しい思いをしましたが、目当てのうな丼も堪能しましたし、そのまま作業に戻りました。それからめずらしく集中して作業をしたせいもあり、思った以上に早く作業が片付いたので、せっかくだからとゼミの研究発表関連の展示を見学することにしました。

 初日夕方の南校舎なんてほとんど人がいませんから、ゆっくりとポスターを見ることがでました。内容も、なかなか面白いテーマ設定で、各人の専門を活かした発表となっており、楽しめるものでした。ポスターだけでなく、詳細な説明がなされたプリントや論文集の頒布をしているブースもあり、せっかくだからいくつか購入してきました。 

 個人的には「「オタク」の社会学」(法学部政治学科有末研究会)、「What is School ?」(文学部社会学専攻竹村研究会)の発表が面白かったです。

 有末研究会の「「オタク」の社会学」は、いわゆる「オタク文化」を社会学の観点から考察した研究の発表でした。おそらく似たような研究はサブカル論などで見かけることは多いと思いますが、オタクのステレオタイプにとらわれることなく、オタクのポジティブな意味までよく調べてあり、また実際にコミケ来場者にアンケート調査を行ったりと、なかなか興味深い研究としてまとまっていました。三田祭パンフには具体的な発表内容が書かれておらず、偶然ブースに立ち寄ったのですが、いい発表にめぐり合えたと思います。論文集もいい出来でした。

 竹村研究会は、「高校生活において身に付けられる思考様式や価値観といった文化」についての研究発表でしたが、なんと実際に高校への質問紙調査を行い、データ分析した結果を発表していました。正直、学校への調査依頼を学生の手だけで行えるとは思っていなかったので、内容を見る前に既にびっくり。分析方法や結果、考察の細部は教育社会学という分野を考えればいたし方ないのですが、記述統計量だけ見るのではなく、色々といじくって分析すればもっと色々なことがわかるのではないか、などなどツッコミしたくなる箇所も多いものでしたが、そこらへんは後から学べばいいだけのこと。行動力を素直に評価したい発表でした。

 三田祭期間中に旅行に行くのもいいですけど、一日くらいは研究発表や講演会を聴きに行くのも思わぬ発見があっていいかもしれません。ひさしぶりにいい刺激を受けました。

 …そういえば院棟へは行けなかったです。

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