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記録帳 2012

サイト再開。ほぼ夢日記。
2012.12.27. 夢日記
夜中の路地。よくある石畳の欧羅巴的路地。ピンヒールの真っ赤なブーツを履いた三毛猫がくるんくるんと回転しながら練り歩き、屋根の上のカラスがリコーダーを吹く。
2012.12.22. 夢日記
たいそう趣のある大きな座敷。二十畳はあるんじゃないかと思われる和紙がひろがり、その上に這いつくばって真剣に絵筆をふるう三人の少女。胎蔵界曼荼羅を描いている、とこちらは認識しているのだが、目に映るのはキッチュでファンシーなお花柄に彩られた諸尊。ぼんやりと眺めているとすこしひんやりする室温なのに、外から聞こえてくるのは蝉の声。油蝉たちのけたたましい主張に耳の奥が痺れながら茶碗で日本酒を呑む。気が付くと座敷の奥には、薔薇をはべらせた不動明王と向日葵を捧げる千手観音、ノウゼンカズラを弄ぶ帝釈天と鬼灯を踏みしめる阿修羅王の木像があった。
2012.12.09. 夢日記
真っ白いテーブルの上の、真っ白いカップのなかに真っ青な液体がある。さっぱり嗅覚が利かないなかで、これはブルーハワイか硫酸銅かと考え続ける。
2012.12.08. 夢日記
おそらく春だと思われるうららかな日中。白砂のうえにのんびりと寝そべっているかのような青い蛇。鱗の一枚一枚が濃淡あざやかな青・蒼・碧できらめく青い蛇。その蛇体にひらひらと遊ぶ紋白蝶。紋白蝶がふりこぼす白い粉が青い蛇体を覆う。いつの間にか強くなった日差しを白妙と紋白蝶と白粉に埋もれた蛇体が乱反射し、目が眩んだ。
2012.12.03. 夢日記
何かから逃げているありがちなシチュエーション。ただしスピード感には欠ける。ありがちなビジネス街のありがちなビルの中をうろうろと。薄暗い廊下や階段をのろのろと。ナニカが迫って来た、というところで真っ暗な自室の布団の上に意識が切り替わる。ああ夢か、と思ったその瞬間、「どうしたの?」と性別の判然としない囁き声が右耳のすぐ傍で生暖かく響き、右腕が硬直したところで暗転した。
2012.12.01. 夢日記
あまりにも真っ赤な夕焼け。禍々しいとか神々しいとかよけいなものが入る隙間のない真っ赤な夕焼け。空気がゆらゆらと揺れはじめ、夕焼けが潤みだすと誰かが窓際に空っぽの小壜を置いた。丸い球体からしずくが滴り、だいぶ間抜けな音をたてて壜の中に落ちた。一瞬で闇。
2012.11.25. 夢日記
壁一面に本棚を作って思う存分並べ立てた!幸せ!という大変即物的な夢だった。
2012.11.19. 夢日記
自身がその中にいるのか、どこかから眺めているのかはわからないが、なにもない真っ白な四角い部屋を認識している。ぶんぶんと唸るような羽音。二匹の小さな蜂だか蠅だか虻だかの羽虫が左右の鼓膜をなぞるように飛び回っているかのような、快と不快の混ざったような音。気が付くと白い壁にただ一点、クラナハのヴィーナス、としか思えない絵があった。特徴的な裸体の白さ、小蛇のような貴金属。なによりも、しっとり露を含んだような赤い天鵞絨の帽子。
2012.11.10. 夢日記
見渡すかぎりのラベンダー畑。その中央で、こぽこぽと音をたてて吹き上がる真っ赤な水柱。
2012.11.09. 夢日記
五十億光年の彼方から迷える衆生を救おうとやってきた弥勒菩薩のその耳たぶに、パンクも越える勢いでピアスがじゃらじゃらきらきらと輝いているのを見て、何だか分かったような分からないような悟りの境地とやらに至った気がした。右耳の軟骨部分には真っ赤に発熱する阿修羅王からのピアス、左耳の軟骨部分には真っ青に煌めく帝釈天からのピアス。日蓮が動画サイトで咆哮し、親鸞がペットボトルの茶を啜る。
2012.11.07. 夢日記
どっかの誰かがマイルス・デイビスのレコードを聴かせてくれているのだが、周囲にいる人々の紫煙があまりにもこってりと漂っていて室内はぼやぼやと濃霧に包まれている。何回かレコードの切り替えが行われ、'Round Midnight(たぶん)が流れてくる。どこかで誰かがコップを落とし、バーボンの甘ったるい香りが濃霧に混じる。マッチ箱をとってくれと言われ、近くのそれを無造作につかむとするりと開いた隙間からぴちぴちとしたルアーが飛び出し、テーブルの上で小さく跳ねる。ルアーのくせにこちらを睨み、酒臭いと言い放たれた。
2012.11.06. 夢日記
真夜中のビル街を背景にそびえ立つチーズ。月光を浴びてそびえ立つチーズ。ジェリーが見たら驚喜しそうな、黄色くてぶつぶつと穴のあるお約束通りのチーズ。あまりに見事なチーズっぷりに触れようとすると、足下にいる小さなアマガエル(ずいぶんと綺麗な緑色)が「こんなものはチーズじゃない」とキューキュー抗議の声をあげる。カエルにチーズの何が分かるんだろうかというこちらの疑問を察知したかのようにアマガエルは口をへの字にし、鮮やかにジャンプをすると月の光に溶けてしまった。
2012.11.04. 夢日記
朝焼けの中、重たそうな鎖を引きずって疾走する黒い猟犬。黒い毛並みを縁取るような赤。こぼれる涎を染める赤。猟犬は何かに怯えて疾走しつづける。
2012.10.31. 夢日記
青々とした稲穂に囲まれたごくごく平和な田舎道を運転していたら、巨大なリンゴが空中からゆっくり回転しながら降下してくる。つるぴかと光る赤い皮。どこからか音楽まで聞こえてくる。ショスタコヴィッチ交響曲第五番四楽章、指揮はバルシャイ。ばかばかしいまでの厳かさ。車を止めてぽかんと見ている昼下がりの田舎道。
2012.10.30. 夢日記
どこぞの静かな喫茶店。珈琲を待つ向かい合わせの二人。「たとえば、」と見知らぬ友人が口を開く。その先を待っているのに音声が届かない。「たとえば、」ともう一度口を開く。相変わらず声が届かない。運ばれて来た珈琲はひどく熱くひどく甘い。「たとえば、」はその後何度もくり返され、音声は一度も届かない。線をきちんと踏まない反復横跳びじみた行為にこちらは不快なのだが、それを伝える手段もない。
2012.10.28. 夢日記
いろいろと仕切り直し。
あんまり夢ばかり見るので覚えてる範囲で記録を付けてみる。

気が付くと水中にいる。身体は垂直に。テレビでよく見る、北海の海藻のごとく垂直にゆらゆら。上向けの顔は、あとほんの数ミリで空気に触れられるというぎりぎりの水面下。水の上はおそらく曇り。息苦しい。どうせ浮き上がれないならさっさと沈めばいいと思う。足下を覗こうとすると水底に腐乱した死体たちが綺麗な花を咲かせ着飾っているのがぼんやり見える。あまりにもベタ過ぎるだろうと失笑すると、底からぷくぷくとあがってくる気泡。耳元付近で割れては梨のような匂いが微かにする。
2012.08.19. 日々
旧式なサイトですが、とりあえず試運転。
ぐだぐだとラクガキを繰り返し、何となく構図を決め、ちまちまと描いていきます。