最近どうも”懐古主義”に陥ってしまいそうになるんですが、音楽もTV番組も昔の方がやっぱ
り良かったと思わずにいられないのです。
音楽の方は、確かに本当に下手くそな”アイドル歌手”が大勢いたけど、その反面”実力派”と
いわれる歌手もちゃんといた訳ですよ。演歌、ポップス系もそうですけど、フォーク、ロック、
ニューミュージックなど”本物”の歌手がいて、いい曲もたくさんあったと思います。(勿論、
今でもあるとは思いますが)
TV番組、特に”バラエティー番組”にしても今より”コンセプト”がしっかりしていたし、”
お笑い系”はちゃんと”笑い”を取っていたと思うのです。
ようするに、昔は本当に”いいもの”を作ろうとしていて、それがそっくりそのまま”数字”の
方に反映していたのではないでしょうか。
しかし、今はどうなのでしょう? ”いいもの”より”数字”優先になってしまった結果、音楽
の方では”ルックス重視”のアイドルと”実力派”の”境界線”が次第に希薄になっていき、や
がて”J−POP”という一つの枠に融合してしまい、しかも、似たようなアーティストが乱立
し、またあるアーティストが”プロデューサー”となって他のアーティストを自分の”配下”に
してしまうといった状況が確立され、また、本来”アマチュア”としてやっていたような連中
が、簡単にプロになってしかもチャートの上位に君臨してしまう、という有様ですよ。
TVの方も、かつては”お笑い””クイズ”などジャンルがキッチリ分かれていたのが、最近で
は”バラエティー”という枠の中でコンセプトが曖昧になってしまい、”お笑いタレント”も実
力のある連中は”司会業”に押し込められたり、さほどでもない連中は”企画物”で誤魔化して”視聴率”を取っている。
確かに”数字優先”になってしまうのはわかります。昔みたいにいいものを作れば数字が取れ
る、といった時代ではないのも事実です。けど、今度は”数字”ばかりに目がいってしまったら
どうなってしまうのでしょうか? 初めはいいとしても次第に飽きられるはずですし、やがてそ
の”ツケ”が回ってくるでしょう。現に音楽の方ではその”ツケ”が回ってきているのではない
でしょうか。
”数字”もいいですけど、やはり”いいもの”を作る、という心がけは大事かと思いますが。
[2003年5月17日 22時24分59秒]