殺人鬼2−逆襲篇−
綾辻行人



※注意※

この作品は先にご紹介した『殺人鬼』の続編で、同じく『スプラッタ・ホラー』です。
冒頭の導入部分からかなり過激な描写が入っています。
感想の中にもそういう描写を連想させるような部分も含まれます。
過激な表現がある訳じゃないんですが(^-^;

前作品同様、グロテスクなものが苦手な方はご遠慮下さいm(_ _)m
読まれた後の責任は持ちませんので、ご了承頂ける方のみ
先へお進み下さいm(_ _)m



さて、今回はあの恐怖が溢れる『殺人鬼』の続編。
また怖いんだろうなあ・・・と思ってちょっと躊躇してみたものの、
手元に本がある。
読まないときっとずっと気になって、頭から離れないかもしれない(^-^;
そっちの方がきついなあと思い、勢いで読むことにした。

とは言え、この2冊、怖いよ〜〜〜〜と思いながらも、
どんどんと作品の中に引き込まれてしまって、
本から目を離すことが出来なくなってしまうんです(^-^;
その辺はさすが綾辻先生♪

のめり込んで夜中までかかって読んだのですが・・・
明るい時間に読むことをおすすめします(^-^;

さて、お話の内容は・・・

双葉山で起こった『TCメンバーズ』殺人事件から3年が経った。
その間にも双葉山では同じような事件が起こっており、
やはり未解決のまま時間だけが過ぎていった。

桜の綺麗な春の日、ある家族が休暇を楽しむ為、双葉山を望むある町を訪れようとしていた。
快適なドライブの途中、突然目の前にふらふらと大男が現れ、
とっさのことにハンドル操作が間に合わず、運転者はその大男をはねてしまう。
様子をうかがいに大男に近づいた人物は、不幸にもこれから起ころうとしている事件の
最初の被害者となってしまう。

その大男こそ、双葉山から離れたこの麓の町に現れた『殺人鬼』だった。
山を下りてきたのには、何か目的があってのことなのか、
登山者だけでは満足できず、麓まで獲物を探しにやってきたのか・・・
恐怖の時間がまた始まってしまった。

一方で、伯父の外科病院に入院する父を見舞う為、真実哉(まみや)とその家族はこの町を訪れていた。
真実哉は小学3年生のちょっと小柄な男の子。
彼は時々原因不明の『発作』を起こして倒れることがあった。
その『発作』が起こっている間、彼の心は体から抜け出し、
誰かの『目』になって、何かを見ているらしい。
どうしてそんなことが起こるのか、真実哉自身にも解らなかったが、
見ているモノがなんなのかを思い出せた時、
『双葉山の殺人鬼』の姿を目撃してしまう。
『殺人鬼』が発する邪悪な『波動』を感じた時、
真実哉と『殺人鬼』の対決が始まろうとしていた。

もうねえ、覚悟はしていたモノの、いきなり導入からこれだもん(^-^;
夜の2時間ドラマを観ようとチャンネルを合わせたモノの、
殺人のシーンが映ると『もうお腹いっぱい・・・』って思ってしまって、
サスペンスを観る気がうせてしまいました(^-^;
それだけ凄いことになってるってことなんです。
よくもまあ、ここまで思いつくよなあ、綾辻先生。

キーパーソンは『真実哉』くん。
前作品でも使われていた『まみや』という名前を持つ男の子です。
前作品の『麻宮』くんもそうだけど、小柄で優しい心を持つ、ちょっと力の弱そうな男の子です。
でもそんな彼らは、物語が進むに連れ、どんどん強い男の子へと成長していくんですよ〜。
大切な人を守りたい!!っていう気持ちが、あんなにも人を強くするんですね(^^)
二人の『まみや』くんはとても素敵な感動を与えてくれると思います。

そして作中に出てくるある言葉。
もうホントに沢山、たくさんでてくる一つの言葉があるんです。
読むのもイヤになるくらい沢山・・・
一言一句読み漏らさないぞ〜という毎度の気合いもなえ、
最後の方はその言葉だけすっ飛ばして読んじゃいました(^-^;
まあね、イヤでも目に飛び込んでくるんですけどね。
なんせ太字で書いてあるモンだから(笑)

今回は作品中の『違和感』解りましたよ〜v
誰だって解るはず。私が解ったんだから(^^)
最後までドキドキでした。
でもいつものドキドキとは違う種類のものだけど(^-^;
にしても・・・あの終わり方・・・\(−−;)オイオイ!って言いたくなりました。
『文庫版あとがき』によると、第3弾に続くそうです。
でも何時になるか解らないと先生自身が仰っていました。
それが1997年。
忘れた頃に第3弾が登場するんでしょうか〜(^-^;
う〜〜〜ん。どうしよう・・・読むべきか、気付かないフリをするべきか・・・(笑)

巻末に1997年までの綾辻作品が掲載されていました。
それを見ていて気付いたこと。
半分はホラーなんじゃ・・・?(^-^;
うっひょ〜〜〜(><)
確かに怖いお話しが多いです〜。
でも『館シリーズ』や『霧越邸殺人事件』などは普通の(・・・っていうのも変だけど)
推理小説なので、ご安心を(^^)
(誰に向かって安心しろ〜って言っているのかなあ・笑)

これを読み終わったとき、思ったこと。
次の推理小説、ちゃんと読めるだろうか・・・
なんかファンタジーが読みたい。ほのぼの系〜が読みたい。
・・・・・
今までファンタジーを読みたいなんて思ったこと無かったのに〜。
ふぅ。かなりお腹いっぱいになりました(^-^;
このシリーズ、読み返すことは・・・もしかしたら無いかもしれません(^-^;
手元に置いておくことも怖い・・・そんな気がしてます。