ペルシャ猫の謎
有栖川 有栖



今回は有栖川先生の国名シリーズ第5弾。
気付けば第4弾の『英国庭園の謎』をすっ飛ばしてました〜(^-^;
でも火村センセのシリーズは順番にこだわらない和奏さん。
なぜだろう・・・始まりからして間違っていたからか・・・(笑)

この『ペルシャネコの謎』は短編集です。
なので軽〜く読めるモノだと思うのですが、何故か時間がかかってしまいました(^-^;
気が滅入るような事件とは離れた部分のお話しなんかも入っていて、
とても面白くて、楽しめる作品だと思います〜。

で、この本、まだ読んでない!!と思いこんでいたのですが・・・
読み始めて気付きました・・・
去年読んでんじゃん・・・(笑)
ま、再読も大好きなのでノープロブレム♪
記憶力が悪い為、時間が経つと内容を忘れるんです、私。
なので何度でも読み返せる〜というお得(?)な頭脳なのでした(笑)

さて、今回のお話しは・・・♪
短編集なので、それぞれを語ってみようかと思います〜。
ドキドキ(*^_^*)



『切り裂きジャックを待ちながら』

コナンの『ベイカー街の亡霊』を思い出しますね〜(^^)

ある劇団が上演する予定の舞台『切り裂きジャックを待ちながら』。
その主演女優・鴻野摩利(こうの まり)が誘拐され、身代金を要求するビデオが、劇団に届いた。
期日までにお金を用意しなければ、その女優は殺されてしまうという・・・
しかし、劇団の主宰者は悪い冗談だと取り合わない。
心配したスタッフから依頼を受けたアリスと火村先生は
舞台稽古が行われている劇場へ足を運んだ。
そして代役を立てたリハーサルが始まった時、舞台上で異変が起こる。
セットとしておかれていた大きなツリーに、誘拐されたはずの摩利が、
死体となって吊されていたのだ。
誘拐は誰によって仕組まれたのか。
そして、誰の手によって摩利は殺され、いつ死体はツリーに吊されたのか。
ちょっと切ない結末のお話しです・・・

火村センセの登場がとっても素敵なのですよ〜♪
状況が目に浮かぶようで、くらくらっとしてしまったなんて・・(〃 ̄▽ ̄〃)
相変わらずそんなことばかっりで、スミマセン〜(^-^;



『わらう月』

いつもはアリスの視点でお話しは進みますが、今回はチョット違います。
子供の頃から月が怖かったという山下希美(やました きみ)。
彼女の視点で物語は進んでいきます。

希美は以前、一年間交換留学生としてオーストラリアに行っていた。
その時に友人の竹田京児(たけだ きょうじ)とばったり出会う。
その頃、丁度シドニーで日本人が殺害される事件が起きていた。
被害者と面識のあった竹田が疑われるが、竹田には希美と一緒にいたというアリバイがある。
完璧に見えるアリバイ。
火村先生はそのアリバイを崩すことが出来るのだろうか・・・

キーワードはタイトル通り『月』
生意気にも、『わらう月』とは洒落てるなあと思ってしまいました(^^)
そして、このお話には、ある方と同じ名前の男の子が登場します〜。
さて、誰なのでしょう〜♪
ちょっと\(−−;)オイオイ!って場面がでてくるんですけどね(笑)
それは読んでからのお楽しみ〜ということで♪



『暗号を撒く男』

場所は新世界のとある屋台。
アリスと火村先生に加えて、推理小説家の朝井小夜子(あさい さよこ)の3人が
串カツを頬張りながら何やら話し込んでいる(^^)
が、どうも火村センセのご機嫌が今ひとつのよう・・・?
理由は最近手がけた事件。
ある殺人事件の捜査に協力の依頼が来た。
事件そのものよりも、何やら現場の様子がおかしいという。
家のあちこちに、その場所には場違なものがある・・・(^-^;
たとえば、『廊下に黒いカバン』
『ダイニングテーブルの上に、ペアのこけし』
これらは何か事件に関する暗号なのか・・・
その暗号が解けた時、火村先生は・・・

と、結末を言いたくなるところですが(笑)
このお話で通天閣が出てきます(^^)
『世紀末の魔術師』で出てきましたよね〜。
『通天閣のてっぺんは天気予報や』と平次が言っていました。
同じ事が話題になっていたりするんですよ〜♪
1話目と言い、なんかコナン繋がり〜って思えて嬉しくなってしまうのでした♪



『赤い帽子』
このお話は、火村先生たちと捜査している森下刑事がメインのお話しです。
いつも超高級イタリアンブランドのスーツに身を包み、
今ひとつ刑事らしく見えない刑事の森下さん(^^)
その森下さんが活躍されるお話しです〜♪

赤いハンティングキャップを被った男が殺された。
現場は森下刑事の自宅近くの河。
他殺であることは解るのだが、身元を示すモノがひとつもない状況。
しかもその日は酷い雨で、周辺の証拠も綺麗に洗い流されてしまっている・・・
捜査を進めていくうちに浮かび上がってくる人物像。
果たして森下刑事は謎を解き、犯人を見つけることが出来るのだろうか。

森下刑事がメインということで、普段解らないような彼の魅力が満載〜って感じです♪
どうしてブランドモノのスーツを着ているのか〜の謎(?)も解明されてます。
残念ながら火村センセはこのお話には出てこないのですが、
森下刑事、すごい活躍です〜♪
後半はドキドキしながら読み入ってしまいました(^^)
結末は・・・『おっとっと!!』って感じでした。
(なんだ、それ!!笑)
読めば解る。読まなきゃわかんない。(笑)



『悲劇的』
これはとても短いお話しです。

ある日、仕事の帰りに火村先生の仕事場へ立ち寄ったアリス。
学生から提出されたレポートと格闘中の火村先生は、
アリスと話しながら、一つのレポートから目を離さずにいた。
そのレポートとは・・・

っとここまでしか書けません〜(^-^;
このレポートがカギなワケで♪
レポートでその学生は火村先生に何やら問いかけているのですが、
その問いかけに対する火村先生の答えが良い感じで♪
さすがですね〜\(^o^)/と微笑んでしました。
いえ、微笑む内容じゃないんですけど(^-^;



『ペルシャ猫の謎』
表題作です♪

どうにもついていない一人の男性・喜多嶋一充(きたじま かずみつ)。
職もなく、一緒にクリスマスを過ごす恋人もいない寂しい28歳。
心の支えは『ペル』という名のペルシャ猫。
出会ったいきさつはどうであれ、今は一充にとって、なくてはならない存在だった。
その一充が自宅で何者かに襲われ、ガスによる一酸化炭素中毒で殺されそうになる。
その時目撃した犯人は、ペルを抱き上げた、一卵性双生児である弟の一孝(かずたか)だったという。
しかし、一孝にはその時間、完璧なアリバイがあった。
いるはずのない人間を目撃したと言い張る一充。
犯人は本当に一孝なのか。
真相を解くのはもちろん火村先生。

謎解きが終わった時、そんあんあり?と思ってしまいました(笑)
ま、火村先生がそうだというなら、そうなんでしょう〜と(^^)
猫好きな火村先生が『ペル』を可愛がる姿なんて良いですね〜♪
それと・・・
文庫本の裏表紙にかいてあるあらすじに一言・・・
確かに、そのフレーズ出てきたけど・・・いいのか、それで(笑)



『猫と雨と助教授と』

これはもうほのぼのストーリー♪
『ペルシャ猫の謎』にちなんだお話しなんだと思います〜。
可愛い火村先生がちらっと覗ける、火村先生ファンにはたまらないお話しだと思います〜(^^)
婆ちゃんも出てくるし♪
ますますファンになっちゃいますよ〜\(^o^)/


殺人事件やら、ちょっと不思議なお話やら、色々なお話しが盛りだくさんで、
読んでいて凄く面白かったです〜♪
次は『英国庭園の謎』を読まなくっちゃ〜です(^^)