パパは奪還屋G-2(3)よりちょっと抜粋



陽が次第にビルの間に消えていく街を、歩道橋の上を歩きながら見下ろして、オレはどうにもたまらなくなって、唐突にその場にしゃがみこんでいました。
後ろから歩いてきた人が、そんなオレに躓きかけて、舌打ちしながら追い越していきます。
ごめんなさい。邪魔だよねー。
でも、もう動けない。
なんだか、もう・・・。


「・・・・・っ・・・・え・・・・っえ・・・っ・・・ひっく・・・」


大きな図体して、歩道橋の真ん中でしゃがみこんで俯いて泣いてるオレは、さぞかし道行く人たちには滑稽で情けなく、しかも不気味に見えたことでしょう。



でも、いいやもう。
歩けない。
歩けないもん。






蛮ちゃん・・・。







「ばーか」






・・・・え?






「なぁに、泣いてんだよ。オメーは・・」



頭の上に、ぽんと小さな手が置かれました。
目の前に、小さい靴。
半ズボンの膝小僧。
白いシャツ。
ゆっくり見上げていくと、オレの目の真ん前に消えていく夕日を背景に、悪戯っぽく笑っている蛮ちゃんの顔がありました。
オレがしゃがんでいるので、同じ目線で笑ってくれてる。

「でけえ図体して、んなとこで泣いてんじゃねーよ。ばか銀次」

口は悪態ついてるけれど、頭に置かれた手はくしゃくしゃと髪を撫でてくれてます。
やさしい手。
オレの目から、ぼろぼろっとまた涙が零れ落ちました。










『桃猫屋』 水無月ゆうさまからいただきましたv


うわーい!!! 水無月さんから「パパは奪還屋G」のチビ蛮イラストをいただいてしまいました〜〜!!!!!! わー、もうすごーく嬉しいですーvvv 
ああ! ぼ、ぼ、ぼっちゃん! なんてやさしい目をしてらっしゃるのでしょう…! 夕焼けの街の美しい背景と、蛮ちゃんのやさしい表情に、思わず胸がじーんとしてしまいますv 
”周りがホワイトでぼけてるのは銀次の目が涙でぼやけてると言う事で。”という、細かいお心遣いがニクイですv水無月さん!
ちょうど銀ちゃんの頭を撫でてくれているシーンを描いてくださったので、イラストを拝見している私は、銀ちゃん目線で蛮ちゃんを見ている感じで、しかも頭をナデナデ〜〜〜vvv きゃー!!! 思わずパソコンのモニターの直前まで頭を持っていってみたのは、私だけではないはずだ!!! そして、あの腕が〜vv 思わず袖口から手を入れてさわりたくなってしまいますが(←変態…)、小さくてもスネークバイトは健在なので、みなさんお気をつけてくださいませ!
水無月さん、養子縁組をしてくださって、本当に本当にありがとうございました――!!!v 大切に育てさせていただきまーすvv (なんかすぐ出ていかれちゃいそうで怖いですけども〜っ)






モドル