インドネシア出張 2003/12

仕事で1週間、ジャカルタ近郊の印刷工場に出張してきました。
暖房から離れられない日本とは変わって、夜でもシャツ一枚で十分過ごせたのですが、
雨季で青い空を見る事は出来ず大変蒸しました。(乾季は6月ごろです。)
仕事ばかりで観光はほとんど出来なかったので、街などを見てきた感想について書きます。
写真はほとんど撮っていないので、文章ばかりです。


目次
  1. 空港からホテルの部屋まで
  2. 通勤風景と貴重なご馳走
  3. 短い海外観光
  4. 油断大敵!!
  5. 付録 薬の持ち込みについて


空港からホテルの部屋まで

 現地時間20時頃にジャカルタ空港(現地では別の呼び方ですが、忘れました)で、ホテルから出迎えに来てくれたポーター(荷物持ち)と合流して、ホテルへ向かう車の中から周囲を眺めていました。帰宅ラッシュで高速が全然進まない。乗っているこの車だけでなく周囲の車もかなり古びた日本車が多い。昔の日本を思い出させるような風景でしたが、日本とは違うトラックに書かれた積載量などの標識が、ここは日本ではない事を気付かせます。
ホテル"パノラマ・アスリ"
カメラの使い方がイマイチです (^^; ↓
部屋も載せてみました  22時にやっとホテルに到着して夕食が食べられました。このとき日本時間では24時。朝から重たい荷物を引きずってひたすら移動し続けた私は、ホテルの食堂で出てきたかき揚げうどんを疑問をもつ余裕もなく一心不乱に食べました。空腹を満たし落ち着いたところでホテルを見回すと、ヤシの木が並んでおりクリスマスが近いせいか、点滅するライトで飾りつけされていました。

部屋の窓より
ゴルフ場のようです
 翌日から現場に通うようになってわかったのですが、このホテルは工業団地の近くに作られた日本人用の宿でした。食堂ではローマ字で書かれた日本のメニューがあり、テレビは日本の衛星放送が入り、コンセントには丸い差込口で200Vと聞いていたのに、日本で見る100Vのやつがあるのにようやく納得。食堂の名前は「Goemon:五右衛門」。そこでは日本でおなじみのメニューが、日本と同じ位の値段で載っていました。
 箸袋に箸の使い方が図解されていました。向こうでは"chopsticks"と呼ぶようです。

箸袋
さぁやってみよう(^^)/



通勤風景と貴重なご馳走

 朝でも人通りが少なく静かなホテルの周囲は、有刺鉄線と検問で囲われていました。そこを出ると、バイクに混じって車が流れる通勤渋滞に会い、道の傍らには何人かが座りこんで駄弁っている。日本ではアスファルトの黒と建築物の灰色などで、無機質でホコリっぽい雰囲気ですが、ここでは草原の緑と土の色ががホコリよりも泥や草いきれを感じさせます。やかましくガタガタいうバスに送られて、現場とホテルを往復していました。

 仕事中、休憩時にコーヒーの他に水を出してくれました。コップに水が注がれているのではなく、パックされたミネラルウォーター。コップより一回り小さい程度の大きさにパックされたゼリーのような形で「AQUA」と。水事情が悪く、現地の人も飲料水はこのパックのようです。ここでは水もまた御馳走なんだと思いつつ、のどを潤しました。


短い海外観光

 仕事を終えて、お客さんに空港まで送ってもらいました。この車に乗ってから日本に帰るまでが、短い観光でした。ただ、運転して頂いた方は現地の人で、言葉は通じなかったのですが・・・。
 高架下の4車線道路の沿いにはケンタッキーやマクドナルドのような日本でも良く見るような店の入った、大きな駐車場を持つショッピングモールがあって、日本と見まごう風景。現場への通いで見たものと違うと感じながら、車が細い道に入ると一変。そこには木とわらで組んだ屋台のような店がひしめき合って、バナナに野菜、雑貨や薬など生活必需品が売られており、街の人がごった返していました。清潔に見えるけれども整いきったショッピングモールよりも、不潔にも見える雑然としたこの屋台は街の人の生き生きとしたエネルギーを感じます。最後にインドネシアの人の生活の一コマが見られて良かったです。


油断大敵!!

 職場の人から話を聞くと、空港は油断ならない。ジャカルタ空港で、預けた手荷物を受け取って税関を通る時、荷物にいつの間にか付けられているチョークを見つけると、中を開けられて弁明できない状況に持ちこます。そのうち裏へ呼ばれて"Omiyage"を要求されます。相場は"Go-Sen Yen"です。ビザを取得しておらず工具や計測器など多量の荷物を持ち込む私達のような技術者は狙われやすいようです。日本でチョークが付けられるのは見ていないので、嫌な印象を消しきれません。
 そうして、私は医者からもらっている薬の事ばかりに気をとられて"Omiyage"の"Go-Sen Yen"を二人にあげました。(薬については後述します)
 私の名前を『漢字で』掲げてホテルから出迎えに来てくれたポーターへ向かって、一息に空港の出口を抜けようとするとポーターもどきがまとわりついてきました。勝手に持って、勝手に日本円を要求すると聞いていたので無視して駆け抜けました。


付録 薬の持ち込みについて
 飛行機の中で、英文で書かれた入国者カードの説明を苦労して読んでいると「薬物・向精神薬を所持している場合は印をつけること」。ここで書く「薬」とは「向精神薬」の事で、当時私は医師から精神安定剤をもらっていました。この種類の薬は日本でも取り締まりが厳しい事は知っていたので、出張前に事前に医師に確認していました。飛行機の中で、税関に説明するために紙切れに「これは精神安定剤で、医者から治療のためにもらったものです。」と書いて用意しておきました。
心療内科・神経科・精神科でなくても処方されることがある安定剤など精神系の薬は、向精神薬に分類されていることが多いです。
 ジャカルタ空港に降りると、「麻薬・向精神薬を持ち込む者には死を」という意味のカンバンを見てぞっとしました。医師の処方箋のもとで飲んでいても不安で落ち着かない。しかし税関に薬といっしょに紙切れを見せると、特に問題にされませんでした。こういう薬を必要とする人にとっては困ったものです・・・


更新履歴

2004.2.14 新規作成
2004.3.6 箸袋追加
2004.4.11 リンク先変更



旅行記に戻る