『風と話した日』 終わりの無い旅路の途中 そこには中くらいの岩が在りました その岩に腰掛けて 遥か先の地平線を望むあなた あなたは旅人 世界を旅しています 一陣の風が その外套を揺らします それはわたし わたしは風 風は見守っています 人が殺しあうところを 人が愛し合うところも 大地を血に染め 自然を壊す  人 大地と共に生き 自然を愛す  人 人が居なければ 人が居なくても 世界は続きます 何処までも何処からか 旅路を行くあなた けれど今は 丁度良い岩の上で一休み そこに一陣の風が吹き抜けて “あなたの心は幸せですか?” あなたに問いかけます そして語ります “もしも幸せだったら 人と自然に その幸せを教えてあげて” 風は自由 子供のように無邪気で自由だから その願いは 純粋でした 旅人はまた 旅立ちます