猛->@ 猛->@それは真夏のあるひと時、、、支部より車で一時間ほど離れた『冷田公園』を中心に、 ある怪談が流行っていた。 猛->@ ―――曰く、満月の夜に冷田公園にはけして近付いてはならない。 猛->@  そこには殺された猫たちの集う集会場があって、 猛->@    ……それを見た者は、月色の瞳をした猫に呪い殺されてしまうから。 猛->@ 猛->@ 猫の恨みは深い。猫を殺せば主は呪われ、その祟りは七代先まで続くという。 猛->@ そんな諺があったせいか噂は際限なく広まっていく。珈琲に溶かすミルクのように。 猛->@ 猛->@ 最後に黒い猫が鳴けば「帰ってこれる」 猛->@ 白い猫なら「帰ってこれない」 猛->@ 猛->@ 怪談に沿うようにして現れ始めた『犠牲者』 猛->@ 夕暮れに染まる街で、人の世を儚むかのように黒猫は鳴いた。  猛->@  嗚呼   不幸にも今夜は   ……満月だ 猛->@  さぁ 猛->@         黒猫との遊戯が始まった。 猛->@ 猛->@       『魂の行方』 猛->@ 猛->@真夏のクソ暑い本来ならば夏休みである日に、拓己、珮李、鐘音、それに猛が呼び出 されます 猛->@呼びつけた用は戦闘ではなく『新支部長の紹介』だった。いつまでも鷹が代行してい るのも不味かったのだろう。 猛->@その新しい支部長の名前は『天王寺 さくら』若干17歳にして能力者暦10年と言 う、『月光』による英才教育を受けたエリートだった。 猛->@が、しかし彼女は拓己の通う高校のクラスメートでもあった。……むしろ隣の席だ、 宿題とかノートとかも見せてもらっていたほどの、超クラスメートだった。 猛->@「え、貴方は……。意外です、拓己君も能力者だったんですね」「クラスメイトのよ しみです、これから仲良くやって行きましょう」 猛->@実に優等生らしい対応をするさくらに、皆も挨拶を交わした。 猛->@ 猛->@数日後 猛->@ 猛->@鐘音の友人である縦ロールお嬢様(ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト嬢……と言 うらしい)が行方不明になる 猛->@同時に、珮季の体に謎の異常が見られ。『余命1年』を宣告される。 猛->@ 猛->@『月光』から召集が掛かり全員が集合する……のだが、その途中でヤクザにさくら支 部長が襲われると言う事件が発生 猛->@それを拓己が救い、無事に全員支部に到着する。 猛->@「この赤い点が最近3ヶ月の間に起きた殺人事件の現場です、そしてここで発見され た死体からは悪魔の物と思われる一般人には見えない黒い毛のようなものが発見されてい ます。 猛->それと行方不明者も何人か出ているようですね」 猛->@「見て分かりますように、これらは冷えた公園付近を中心にして深夜に発生している ようです」 猛->@「皆さんにはこの公園付近を調査していただきます」 猛->@支部からの指令はこのようなものだった。 猛->@ 猛->@ 猛->@鐘音がダンボールを使用して捜査をしたり、変な老人と分かり合ったりしつつ、公園 付近を捜索していると…… 猛->@先日居なくなった縦ロールお嬢様を工場地帯で発見。意識が無い彼女を救出するが… …同時に激しい頭痛を起こした珮季が倒れる。 猛->@結局2人まとめて月光の医務室に運ばれることに。 猛->@ 猛->@医務室にて、珮李はすぐに目覚めるがお嬢様は目覚めず。 猛->@さくらは全員に状況を見て解散を伝えるが……、それ以降さくらの消息が分からなく なってしまう。 猛->@ 猛->@さくらが攫われたのはあのヤクザの本部だと判明させ、能力者たちはそのヤクザの本 部へと殴り込む 猛->@もちろん『月光』のバックアップつきでの作戦なのだが、とりあえず虐殺に近いこと をやっていた(ぁ 猛->@このときのヤクザの小物ッぷりはGMもビックリである。 猛->@ 猛->@そして本部の中心にてボス……親分である『速水圭介』と対峙。 猛->@戦車なども出てくるがこれを撃破し(主に鐘音が)捕らえられていたさくらを救出す るのだった。 猛->@因みに敵を倒したのは鐘音、さくらを助けたのは拓己と言う美味しいとこ取りである。 (ぁ 猛->@ 猛->@温泉 猛->@ 猛->@支部に戻ると、またもさくらの姿が無い。 猛->@しかし一緒に帰還はした……なので支部内の何処かにいるはずだ。と言うことで捜索、 屋上にいることが判明する。 猛->@屋上ではさくらは寂しげに満月を見上げていた。 猛->@振り向くとその瞳は黄金に変色しており、……そう、悪魔に憑かれかかっていた。あ の時倒したヤクザの親分はトラストであり、マルバスは最初からさくらの体を狙っていた のである。 猛->@「星に願いを、託したことはありますか?」 猛->@「私は一度だけ、どうしても叶えたい事が一つだけあったので、流れ星にではなくあ の大きな月に願をかけたりしていました」「それももう、無理みたいです。だって月は流れ ませんもんね」 猛->@「ありがとう。短い間だったけど、楽しかった」 猛->@そしてさくらが目を瞑った次の瞬間、いつものあの感覚。血が騒ぐような感覚が皆を 襲う 猛->@さくらの体を乗っ取った強力な悪魔、『猫ノ目』との戦闘が始まり。 猛->@さくらの体だと言うのに、躊躇うことなく鐘音がこれを撃破(ぁぁ) 猛->@しかし死に逝くさくらの体は拓己が抱き止めるという主人公特権が発動し、エンディ ングが演出される(甘甘なのでカット) 猛->@因みに『猫ノ目』は珮李の体も乗っ取ろうとしたが失敗した、どうやら突然の体の不 調は『猫ノ目』の呪いであったようである。 猛->@……さくらは最後に、『拓己の熱い台詞で』蘇り。今に至る 猛->@場所は司令室、時刻は朝です。司令室には鷹と、天王寺さくらと言う文子とたつきに は初見の人が居ます 猛->@さくらは仕事用のブレザーをきっちりと着こなした眼鏡の人です、能力は『高速思考 による未来予測(ぁ)』能力を使って無くてもかなりの秀才だと言う噂があります 猛->鷹>「さて、全員集まったか……?」 鐘音->あー……し、支部長。退院出来たんだー…(あは…と限りなく口のすべりが悪い。つ ーか遠慮なく殺す気で吹っ飛ばした手前、すっげぇ居辛い) 文子->(…どちら様なのでしょう…/さくらガン見) たつき->(あの子、新人さんかな?) 珮李->未遂犯含めて全員いるよー(ぁ) 鐘音->……珮李、それは言わないお約束じゃない? 猛->さくら「ええ、危うく死に掛けましたが。一命は取り留めたといったところです」(す ごーく冷静に傷の具合を報告していたり、鐘音に怒っている様子は無い) 拓己->鷹さん鷹さん。こっちは一応顔見知りなんだしさー たつき->「また」何かやったのか?>鐘音 珮李->そこを言うのも、またお約束だよ(爽笑) 拓己->……ぶっちゃけ宿題がやばいんで先に帰ってもいいでしょーかっ! 猛->鷹>俺は構わんが、……まぁ、帰り道にさくら支部長に撃たれないようにな 文子->…暗殺ですか?(コラコラコラ たつき->計画性が無いな<宿題 拓己->え゙っ!?(まさかそんな事はしないよなー、と、支部長の方をちらり) 鐘音->拓己を撃つ銃なら貸すけど? タダで。 猛->さくら>斉藤隊長、敬称は必要ありません。経歴先行共に先輩なのですから呼び捨てて 下さい、皆さんも呼び方はご自由にどうぞ。……それと、撃つことはしません 鐘音->チッ 拓己->……ほっ 猛->さくら>撃っても宿題は終りませんからね、出来るまで返しませんよ(ぼそり) 珮李->撃たれたら宿題やる必要なくなってたかもよ? 猛->@ミス、帰し 文子->…支部長に就任された方だったのですね…(めっちゃガン見してたので反省 猛->鷹>……おっと、紹介が遅くなったな たつき->支部長だったのか…あ、じゃあ鷹は解任か? 鐘音->成る程、宿題終わるまで帰さないほうが…ッハ、親密度アップフラ――(どくじゃっ! ←珮李にアッパーカットされた音 猛->鷹>俺は元々13番隊の隊長だっ!<たつき たつき->そうだったか。すまん、印象が薄くて(ぁ>鷹 猛->鷹>……コホン、解雇などされて堪るか。えー、では紹介しよう。彼女が新しい名古屋 支部の支部長『天王寺さくら』嬢だ 猛->鷹>拓己たちと同じ高校生だが、能力者暦は10年近いエリート中のエリートだ。チル ドレンと呼ばれる能力者の英才教育を受けた秀才らしい……まぁ粗相のないようにな。仲 良くしてもらうのは構わないが 珮李->(拳の血を拭いてる) 鐘音->ク、ククク…し、喋ってる途中でアッパーカットとは。最近、特に遠慮がなくなって きたね珮李…ッ(口元からぼたぼた血流しながら) 珮李->いやぁ、鐘音が能力者になってからさ。遠慮してると逆にやられると思って☆(にっ こり) たつき->紹介中に拳で語り合うという粗相をしてる者がいるのだが… 文子->まぁ…本当にエリートですね。13番隊所属、東海林文子と申します(深々とさくら に礼 拓己->子供は見ちゃいけません(何 鐘音->お、おかげでこっち、歯がガタガタしてる部分があるんですけど… 珮李->え。鐘音ってばまだ乳歯あったの?妙な所で子供なんだなぁ(にこにこ) 猛->鷹>………、粗相のないようにな? 減給される前に大人しくしたほうがいいぞ(ぁ 鐘音->…珮李、恐ろしい子…。 鐘音->……げ、減給!? たつき->初めまして、支部長。既に情報は行っていると思うが改めて…九条たつきだ。よろ しく(礼>さくら 珮李->この組織にいると性格歪みやすいから(待て) 鐘音->キミの場合、沖縄に居たときから(どぐしゃっ!) 猛->さくら>ご紹介に預かりました天王寺さくらです、お2人とも宜しくお願いしますね (ぺこりとお辞儀し) 珮李->…ハンカチ汚れちゃったなぁ…(ふきふき) 鐘音->…………く、ぐぉ…イ、今の見えなかった…(壁に減り込んで、ずるずる崩れ落ちて る) たつき->これも見たらいけないか?>拓己 猛->鷹>せっかく直したばかりの壁が……(そっちか) 鐘音->鷹さん、ボクの心配はーっ!!? 珮李->まったく…失礼なんだから。沖縄にいた頃はもっと大人しかったでしょ?ボク(鐘音 の前にしゃがんだ) 拓己->R指定までは行かないかな。保護者同伴でどうぞ>たつき (待て 文子->壁の修繕費は、月平均でどのくらいかかるのかが気になります(ザ・マイペース たつき->給料から引けば?<壁 鐘音->うぅ、天国のおかーさま。13番隊は怖いところです…… 猛->鷹>そうだな<壁 それと心配はしているぞ?(絆創膏を渡しつつ/ぁぁ) たつき->じゃあ、なるべく見ないようにしておく>拓己 鐘音->壁に減り込んだところ見ておいて絆創膏… 鐘音->…うぅ、天国のお父様。東京は怖いところです… 珮李->マジギレしたお爺ちゃんの折檻よりは優しいでしょうに(血拭いてあげてる) 鐘音->ぎゃーすっ、キレた冬刃のことは言うなーっ! 猛->鷹>(ここは名古屋支部なんだが……都会は何処も同じなんだろうな) 拓己->あー……なんて言うか、相変わらずカオスだなぁ……これから大丈夫か支部長(自分 の事は棚に上げて心配げ 珮李->逃げても逃げても気がつけば背後に巨漢(ぼそそ/ぇ) 鐘音->うぅぅぅ、アレともう一回同じ目に遭うぐらいならバタフライで世界一周したほうが マシだ…(ぶつぶつ) 猛->さくら>理解は出来ませんが、理解しなくていいことは理解しましたから大丈夫です (ぁ) それに、辛くなったらまた拓己をたよりますから?(小さく笑っている) 拓己->俺がアレの防波堤になるのか……?(激しく不安そうだっ/ぁぁ 文子->(ちょっと考え)…拓己さん、これは『フタマタ』と言うものなのでしょうか…(首 を傾げつつ 鐘音->バッチリ二股じゃないかとボクは思うわけです、ハイ 珮李->わー、拓己ってばハレンチー。 たつき->拓己…(冷めた目で見) 鐘音->甲斐性無しのくせにどーしてこう女の子が集まるのか、ボクは不思議で不思議でなり ません。天国の二親様、都会は不思議なことで一杯です 拓己->ああ、その代わり俺は宿題を写させてもらう、と。おお、素晴らしいギブアンドテイ クだね(聞こえないフリ/ぁ 鐘音->むゥ、この場合拓己に魅力があるんじゃなくて。女の子が特殊なのかなァ…(まだぶ つぶつ言ってる 珮李->甘いな鐘音、甲斐性なしだからこそ女の子が集まるって事例も存在するよ? たつき->甲斐性なしだから、女性の母性本能を擽るんじゃないか? 文子->『ぎゃるげー』や少年漫画の主人公はこういうパターンが多い…と道行く方が…(誰 猛->さくら>(まぁ、そう言っておけば皆さんの関心も集まるようですし…)……仕方ない ですね。可能な限り自分でも理解して下さいよ 猛->さくら>(←何だかんだいって人に何かを教えるのが好きなタイプである/ぁ) 猛->鷹>……そろそろ解散にしようか。これ以上司令室を壊されたら始末書を書かされる 拓己->大丈夫、物覚えは悪くない。覚えようとする事が少ないだけで(テメ 鐘音->……でも、一番許せないのは二股に状況にあるのに打破しようとしない拓己の馬鹿さ 加減だよねぇ?(何か珮李に振ってるし 猛->さくら>なるほど、その根性を鍛え直すのは中々に楽しみです 珮李->だよねー。こぅ、端から見ててたまに…本気で殴りたくなるんだよね(同意してるし) 鐘音->@ 鐘音->@――変わらないものなど無い。 鐘音->@そんなことは、とうの昔に知っていた。 鐘音->@コレでも結構ハードな人生を歩んでたりするから悟った、その一言。 鐘音->@この楽しい毎日だって、何れは終わる日が来る。楽しくなくなる日だってある。 鐘音->@ただ、それでも。 鐘音->@もう少しだけ。続けて居たかったなァ…―― 鐘音->@ 鐘音->@時は夕暮れを過ぎ。街を照らす紅が、闇深くなる……直前。紅と黒が交じり合う時 刻。 鐘音->@オフィス街では仕事を終えて帰り着く人々が溢れる時刻) 鐘音->@月光支部内では夜勤入り、昼勤が出て行く中。鐘音も、何時ものように能力者とし ての訓練を終え、シャワーを浴び、着替えたところで… 鐘音->@…右腕が、既に己の思うようには動かないことに、僅かに苦笑すると。そっと、珮 李が髪を整えに言っている間に、彼女のボストンバックへと手紙を忍ばせた。 鐘音->@そのまま、パウダールームに居る珮李には声もかけず。右目を細め、左目を僅かに 見開くようななんとも言えない笑みを浮かべてから、身を翻した) 鐘音->@夜勤に入ってくる人の流れを逆走し、屋上へと至るエレベーターへと歩いていき。 ボタンを押すのさえ、利き手とは逆の左手で押す) 鐘音->@そんな、既に帰る時間である彼女に、特に誰も話しかけてこないのは。彼女があま りにも平然と歩いていたからなのだが…) 鐘音->@…その人ごみの中。その顔に、その表情の何処かに。まるで、何処かの戦場へ赴く ような覚悟と。死地へと向かうような、諦観を見て取れた者が居たのは。全くの、ミスだ った) 鐘音->@しかも。ソレが、他の部隊や鷹氏(13番隊の連中は総じて鈍いから除外)ではなく。 新たに派遣され、『月光』のエリート『チルドレン』と言われる、さくら支部長だったとは。 痛恨だった) 猛->さくら>………(エレベータの方へ歩いていく鐘音とすれ違い、その扉が閉まったとこ ろで足を止める) 鐘音->@あえて誰も乗せなかったエレベーターは、真っ直ぐ屋上を目指して突き進んでい る) 猛->さくら>左腕で、ボタンを押した……? (少し思案し、自分もエレベーターのある区 画へと歩き出す) 珮李->(まだ少し髪を湿らせたまま、時折すれ違う職員に声をかけている。脇には、ボスト ンバッグを抱えて) 拓己->(進む方向を変えたさくらを見て)? 珮李->…鐘音…?何処行っちゃったんだろ…(ぶつぶつと呟きながら歩いていると、視界の 先に見知った背中を見つけて)あっ、さくらーっ! 拓己->どうした支部長、忘れ物でもしたのかー? っておう、珮李 猛->さくら>(彼女の利き腕は右腕だったはず。それにあの表情……、まさか) 猛->さくら>……えっ?(此処でやっと二人に気づく) 珮李->(だーっ、と小走りにかけよって)ねぇっ、二人とも鐘音見なかった? 珮李->一緒に帰るはずだったのに、急にいなくなっちゃってさ…。 猛->さくら>何故、彼女の行方を? ……そうですか 拓己->いや、俺は知らんが。知ってるのか支部長? 鐘音->@鐘音が乗ったエレベーターは、何処のオフィスに降りることもなく。近頃環境問題 とやらで、緑が増えた屋上へと辿りつき…直ぐに降下を始めたのは、鐘音が自分の居場所 を知られないためのささやかな工夫だろう) 猛->さくら>(何かあった場合、私だけでは戦力不足だ。精神面で不安ですが……)知って います、彼女は屋上に向かいました 珮李->屋上?一体何しに行ったんだろ…? 猛->月見とかじゃねーの? 今日、『また』満月だろ?(ひょっこりと非常階段から顔を出 し) 拓己->どこから湧いて出た 珮李->…確かに、どうしてそんな所から…。あぁ、でも…月見ってのも鐘音らしいけど。 猛->ふっ、ちょっと支部の再建工事でバイトさせてもらえることになってさ……ってまぁそ んなことはいいんだ。用事があるなら呼びに行こうぜ? 拓己->満月か。それは良いよなぁ 猛->さくら>そうですね、私には月見をしに行く顔には見えませんでしたが……行けば分か ることです 珮李->そんな事まで…。と、ともかく…そうだね。屋上に行ってみようか。 鐘音->@丁度、エレベーターが。皆のところで、あいた所だった…) 猛->さくら>(やっと降りてきたエレベーターを捕まえ)では、行きましょうか 猛->@(皆を乗せたエレベーターはグングンと天上へと近付いていく……) 鐘音->@――エレベーターに乗り込む、もしくは人ごみに押されるようにして乗り込み屋上 目掛けて発進するエレベーター。このビル、やけにデカイせいで屋上まで、エレベーター で行くにしても億劫だが… 鐘音->@…途中。身体の中が、ざわりと。うずくような感触があったのは…かすかではない が、確かで。嫌な予感が、した) 珮李->…ッ…?(階数を見ていた視線がばっと周りを見る。落ち着かなさそうにバッグを抱 え込んで) 拓己->(晴れた満月の夜なら、さぞかし『良い夜』になるだろうと思ってたんだけどな…… 何だ、この感覚は) 猛->さくら>(左脳の第三室から鐘音の使っていた武器の詳細データを引き出し、彼女の戦 闘経歴と比較検証する)……やはり、杞憂ではありませんでしたか 鐘音->@エレベーターの振動に揺られること数十秒。屋上に到着する…屋上の全体的な間取 りは、エレベーターがある屋内が三割。庭園を意識して造った屋外が、七割…) 鐘音->@…幸いにも、社内では不評の無骨なコンクリート作りたる屋内側は。外側から聞こ えてくる話し声の主達には、来訪者の存在に気付かれていないようだ。そう、話し声は、 外側から聞こえる) 鐘音->@そして、極力…此処まで気配を、何の結界もなしで押さえられるというのも珍しい 話ではあるが…身体のうちから疼くような、この微弱な反応も…間違いなく、外側からだ) 猛->さくら>(ジェスチャーで『喋らないように』と伝える) 珮李->……(ジェスチャーに頷いて一つ。重苦しそうな息を小さく吐き出して) 猛->さくら>――――。(足音も立てず気配も殺し、仮面のような無常上でその『外側』へ と辺りに注意を払いながら歩んでいく) 鐘音->『……手紙を残してきたのか。…また、余計なことを…』 @――冷たい鉄が喋れば、 きっとこのようなもの。そう意識させるような、腹の奥に響く声が一つ) 鐘音->だー五月蝿いなァもう、キミ、他の悪魔よりゃ人の心わかるけど。口うるさいッ! @ ――名の如く、鈴を…少し五月蝿いが、転がしたような軽やかな声が、一つ) 猛->(凄い集中力だな、さすが支部長様様ってことか……@頷いて返し、その後ろを歩む) 拓己->(訓練用で持っていたタオルを、静かに腕に巻きつつ頷き返し) 珮李->(無意識に手に嫌な汗を滲ませながら静かに後を着いて) 鐘音->そりゃ、最後の最後まで待ってくれたのはいいけどさァ。あんまり五月蝿いと弾くよ、 ばちーんって? 鐘音->『ッ! ちょっと待てッ、解った。やめろ、向けるなそのようなものッ。キサマだと 弾みで我輩のことを撃ち殺しかねん…ッ!』 鐘音->…チッ。 鐘音->『……お、オノレは…』 鐘音->@……どうやら、この疼き方からして話している相手は悪魔らしいが。…ちょっと可 哀想なぐらい、振り回されて居るのがよく解る会話だった) 猛->(まぁ鐘音だしなぁ……) 拓己->(『誇張』を掛ければ、こんな布きれでも少しは役に立つか? それにしても……楽 しそうに話してんなぁオイ) 鐘音->@歩んでいけば、直ぐに外側へ至る通路と、庭園風の外側が見える窓がこしらえてあ る場所に辿り着く) 鐘音->@其処から、四人程度なら覗くことが出来るだろう) 猛->さくら>(窓の端まで行き、身を屈めてそこから様子を伺う) 拓己->(@拳を握りつつ、警戒の為にその後ろに控え、覗きはしない) 珮李->(後について窓から外を覗き見る。できれば、見たいような見たくないような微妙な 気分だったが) 鐘音->@――月の光に照らされる庭園にあるのは、間違いなく鐘音の姿だ。あのブラもつけ ないノースリーブにジーパン、馬鹿みたいに派手なピンク色の髪は見間違えようもない) 鐘音->@――その鐘音と話している影。ソレは、フェンスの上に立っていたのだが…) 鐘音->@……簡単に言えば、タロットに出てくる死神のソレだ。二メートルもあろうかとい う鎌を備え、紫色の襤褸切れと貸したフードだかローブだかを被り。白骨の身体がソレを 着こなしている) 猛->@……(近接戦闘系でしょうか、だとすると3人の力に頼ることになりそうですね……。 全身の武器を確かめつつ) 鐘音->@無論、顔も人の頭蓋骨。手も足も、襤褸フード(ケープとも見える)だけ羽織った白 骨死体が。フェンスの上、悔しいほどに月の光が似合う位置にフードを靡かせ立っている …) 鐘音->@…ソレが、ふと。目も鼻も口もない骸骨が、皆の居る方をむいた) 鐘音->『……ぬかった。如何な我輩とて、悪魔殺しの銃口を向けられて鈍ったか……何奴?』 (――悪魔の象徴たる気配も無いというのに、生温い風という名の妖気が。皆へ吹きつけた) 珮李->(声も上げず、動けず。ただ少しだけ目を開いて)……ッ…(見つかった…と、口を 動かすだけで呟き) 鐘音->え、ウッソ。ボク視られちゃってた?(紛れる術は自信あったのに、って呟きながら も。一メートルもあろうかというスナイパーライフルを手に、振り返り) 猛->さくら>(壁を背にしつつ)……何奴? 可笑しなことを言いますね、ここは誰の庭だ とお思いですか? 拓己->……少なくとも支部長の庭というわけでもない気がする(ぼそっ 猛->さくら>い、いいんです、ここの責任者は私なんですからっ 鐘音->……(…屋内側に向けて、銃口を向けようとしたところで、声を聞き…)…オゥ、マイ。 ガーーーーーット!!!!!(頭抱えて叫んでるのが視なくても解るぐらいの声上げてる) 珮李->私の庭ですって堂々と言ってくれる方がむしろ清々しいけどね(ぼそそ) 鐘音->死神>『よりによって支部長クラスか……ハァ』(…何か、鷹が聞いたら共感が湧き そうな溜息だった) 鐘音->し、しかも珮李まで居るしィィィィィ…… 拓己->いやいや、そこでこういう反応をしてこそだろ(ぼそぼそ/何 珮李->いちゃ悪い…ようだねどうやら(ため息)普通急にいなくなったら探されるくらい予 想つかないかい? 鐘音->……。…『孔』だけ開けて先に行ってて。(死神に向けて、一言…) 猛->んじゃま、盾役はちょっくら観念して先行して来るか。珮李、今のうちに挨拶しておい た方が良さそうだぜ?(と、何気なく窓に手をかけて外に出る) 珮李->挨拶?挨拶かぁ……むー……。 鐘音->死神>『……』(今更、如何なるわけでもないのにか。ちらっと一瞥した後、身を翻 すと。ぽいっ、っと身投げするような気軽さで、フェンスを超えて落ちていった) 拓己->たとえ身体能力では負けている相手だろうが、女を前に出す男ってのはいただけない よなぁ(言いつつ猛に続く 猛->ハハハ、それ以前に相手は素晴らしく貞淑なレディだけどな(軽口をいいつつ鐘音の前 へ) 珮李->…とりあえず、何も言わずって。どうかなーと思うんだけど?(鐘音に視線を向けて) 猛->さくら>(後ろで待機している) 鐘音->……何時もと違って解ってるじゃん、猛君。 鐘音->…其処まで解ってるなら、この貞淑なレディの巣立ちを笑って見送ってくれないかな ァ? 拓己->誰が巣立つって? この場にいる女性で『貞淑なレディ』とか呼べそうなのは、後ろ にいる支部長くらいしか思い付かないんだが 猛->冗談言うなよ、鐘音が貞淑に巣立ったら気持ち悪くて笑えるもんか(フンと、苦笑し) 珮李->拓己、後で噛み付いてあげようか? 鐘音->こ、このボンクラ共。特に前者、甲斐性無しが言うにことかいて… 拓己->はっ……まさかさっきの骸骨は女!? お、俺は軽くショックを受けたぜ…… 猛->とりあえず、死亡フラグ2本な 珮李->……さくら、あれ蹴り倒してもいいよね。 猛->(可哀想に、と言う目で拓己を見てる) 拓己->さて、冗談はこの辺にしとくかー 鐘音->ホントに冗談かなァ。あ、アイツの性別はボクも知らないけどね?(何時ものように 笑いながらも。何時もの、ばさばさの髪を掻き上げるようにオールバックにすれば…) 拓己->で、もう一回聞くけどさ。誰が巣立つって? 猛->さくら>ええ、出来ればあちら(地上の方を指差し)の方にフェンスを越えて蹴り倒し ていただけると助かります<珮李 珮李->(持ちっぱなしだったバッグを、外側から窓に身を乗り出して屋内側に置いて向き直 り) 珮李->了解。今ならフェンスぶち破ってでもできそうだけど。修理費かかるからやめとくや。 鐘音->フ、あえてお洒落に言うなら。この世界からの、新たなる未知への旅立ち…かな?(月 の光に反射する、その目は…闇よりも深く来い黒の眼窩と。満月のように、光る瞳孔だっ た…) 拓己->……一応聞いとくけど冗談だよな?(後ろを振り向き 珮李->やだなぁ、こんな状況で冗談なんて言わないって。 猛->おいおい、ほんとに旅立つ気かよ? こんな色男軍団を置いてくなんてエロハリケーン の名が泣くぜ? 鐘音->@『猫の目』よりも尚輝かしく光るソレは、悪魔本来の黒に満ちた部分と。鐘音の明 るさが、一種共存したかのように美しく輝いている)いやー、其処はスッゴク名残惜しいん だけどねぇ…? 拓己->あ、すまん。ちょっと後ろの幻聴のせいで聞き逃した。もう一回最初から頼む(テメ 珮李->真白やさくらもいるのにね。ある意味楽園じゃないか鐘音にとっては。 鐘音->拓己くんを職業:宦官に変更する大作戦! とか、真白ちゃん奪取大作戦!! とか。 まーだまだ、やりたいことは一杯あったんだけど…(ハァ、と肩を竦めながら…) 拓己->……どんな仕事だ? というか何と読むかすらわからない……(ぼそっ/ぁぁ 拓己->二つ目はとりあえず却下な 珮李->(頬を軽く掻いて…溜息。すたすたと前に出て猛達と並んで)っていうか、真白を奪 うならまず拓己の消去だろうね。 鐘音->(クスクス笑いながら)マ、今となっちゃ出来ないんだけど… 鐘音->…ご覧の通りの不始末で。此処に居たら、ボク、始末されちゃうもの?(軽く手を広 げて、首を傾げ) 猛->さくら>かんがん、と読みます。主人への忠誠を誓いそれを示すために睾丸を捨てた人 たちのことです。古代オリエント・ギリシャ・ローマ・イスラム世界にみられ、中国では 春秋戦国時代に現れてしばしば権力を握っていました(拓己に丁寧に説明している) 拓己->オーケーわかった支部長。そんな知識をどこで学んだのかは激しく疑問だがとりあえ ず把握した。却下(ぁぁ 珮李->Σなんつーものにするつもりだったんだよっ!? 鐘音->いや、面白そうじゃん?(サラッ 珮李->………(何故黙る) 鐘音->フ、珮李。伊達に長年一緒じゃないぜっ♪ 鐘音->とは言え。人の出会いは、一期一会…出会いもあれば、別れもある。 鐘音->(バチンッ! と大きく周りの空気が帯電すれば。突如として、鎖やシルバーアクセ サリーが散りばめられた、黒いコートを羽織り) 猛->さくら>私は反対ですね、甲斐性なしを余計に甲斐性なしにされては困りますから。拓 己にはもう少し男らしくなってもらわないと…(なんか酷いこと言ってる) 珮李->……お爺ちゃんに、なんて説明すればいいのさ…。 拓己->支部長、ありがたいんだかありがたくないんだかわからない台詞を言うのは止めてく れ、リアクションに困る 鐘音->フッフ、もう伝言は残してあったりするのだ(にぱり、と。何時も過ぎるほどの笑顔 を浮かべながらも) 猛->ここに居ても始末される、か。……でも此処に居なくても追われるぜ? 何処まで行く 気だよ 珮李->…細々とした約束はどうするの。とりあえず、まだコロッケリベンジもしてないじゃ んっ(若干声が焦っている) 猛->ふん、遊園地の時の洋服代の返済もまだだぜ? 鐘音->ボクのお墓でも作って、お供え物をするように。食べに来るから。で、石を感想文で 包んで、窓に投げつけてあ・げ・る♪(いぇい 鐘音->服の代金も、その時にね? 拓己->その時の窓ガラス代はどうするんだ 鐘音->知らんッ 拓己->素晴らしいな 珮李->窓を割る必要はたぶんないよね。 鐘音->ま、何処へだって逃げてやるさ。追ってきたら、容赦はしないけどさ? 猛->残念だったな、俺には現金をお供えするなんて機能は付いてないんだ。賽銭ですら投げ られないからなっ 鐘音->………ところで。 鐘音->……キミ達は。ボクのこと、逃がしてくれる?(首をかしげながらも。ライフルを、 肩に担ぎ…) 拓己->……今俺は、史上稀に見るとんでもない牽制力を持ったおねだりを見た 珮李->いや…もはやあれは脅しの領域に入ってる…。 猛->さくら>逃がすつもりはありませんが、逃げられれば追いきれませんし、追わないでし ょう 拓己->面倒だからその辺の判断は支部長殿に任せる(何 鐘音->フ、お目が高いッ。このライフルは世界で三丁も無い、スミス&ウェストン社が出し た幻のライフル、S&W560SPのボルト部分を排除してバレルを…(…薀蓄語り出しそ うになって自分で口を塞いでる) 鐘音->ふむ、ふむ。成る程、意味するところはよーく解った… 猛->さくら>位置的に考えて、飛び降りられれば我々では追いきれません。悪魔としての気 配を先ほどは感じませんでしたからね、どういう原理かは分かりませんが 猛->さくら>だとすれば無為に刺激して反撃を蒙るのは下策です。……鐘音さん、貴女が撃 たないと約束するのならば。この場は見逃しましょう 拓己->て事は……もしあっちがその気なら、撃ちたい放題撃ってからはいサヨナラって事も 出来るわけだよな(ぼそっ 珮李->そういう事言わないのっ。それもそうだねーって思われたらどうするのさ。 鐘音->……(笑みは浮かべたままだが。僅かに…何かを堪えるようにして、目を細めた後… 地面を、僅かに蹴ったと思ったときにはその身体は重力でも操るかのように浮き。フェン スの上に、立つ) 拓己->思われたら? 即座に逃げる(コラ 珮李->言うと思った(小さく笑って…視線が鐘音を追いかけ) 鐘音->いやまァ、何時か撃ち合う日が何時か来るかもしれないし。それまでは取っておく よ? 鐘音->(あーぁー…と、月を眺めながら…)……。…最後に一つ。ボクは、ちゃんとした能力 者だったよ? 拓己->主に性格面について『ちゃんとした』が成立するかどうか激しく疑問だが、能力の事 についてはそうなんだろうな 拓己->で、その『ちゃんとした』能力者がどうしてそんな所に立ってる 猛->上に激しく同意しつつ……そうだな、何で急にこんな状況になってんだ? 鐘音->……(…ビリッ! …空気がきしむかのように、顔だけは笑いながらも。身体からは、 紛れも無く鬼気がある) 鐘音->……『月光』は、まだ何か隠してる。今度は、ボクがお迎えに来ないといいんだけど、 ね…? 猛->さくらの例もあるけど、基本的に能力者は悪魔を受け付けないんじゃ……『月光』が隠 してる? 拓己->……? 珮李->月光が…? 猛->さくら>……… 鐘音->好きで、人間やめたんじゃないってこと。フフ、気をつけなよ?(手を上げて、皆に 背を向けると) 珮李->鐘音…ッ… 鐘音->じゃ、ばいばい…♪ 結構、楽しかった。 鐘音->(フェンスを、躊躇いも無く蹴り飛ばせば。僅かに身体が浮き、そのまま、地上目掛 けて、重力に従い…) 鐘音->(…すぐに見えなくなる。無論、地面に真逆様ではなく。地上に行く前に、その姿は 突如出現した闇へと飲まれて、消えた) 珮李->…………… 猛->(ふと満月を見上げてから、地上を見つめる)……この月なら、迷わないよな 拓己->今夜は……良い夜だ、それにアレは『貞淑なレディ』様だぞ? 迷わねーだろ 鐘音->@ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー <感想> 今回はなんとなく東京TRPGでの補間のようになってしまいましたね、その時参加して なかった人たちには分からない話を続けてしまってすみませんでした(汗 全員に出番があると良かったんですけど。 ともかく、支部長はこれにてしばらく固定されます。 ……たぶん、きっと、そうだといいな。 鐘音は仲間としての出番が少なかったことを惜しみつつ、また元気に再登場してくれるこ とを願っております。 あの死神の手編みのマフラー等々に期待を寄せつつ。 別れが戦いにならなくて良かった。