ケイニー->@ロアと対峙し、その圧倒的な力の差に対して打開策を見出せないでいるとき …… ケイニー->@双方、ダメージらしい怪我も無いが、それも長くは続くまい ケイニー->@何とか、何とかして。……シルの戦っている地下5回まで行かなくては、そ の思いが焦りを生むかもしれない ケイニー->@しかしその地下への階段へと続く通路は、難攻不落の壁<ロア>が閉ざして いた……… ケイニー->@………時折、小さな振動が足元から伝わってくる ケイニー->@シルは無事だろうか――――? ケイニー->………いいかげん、そこ、どいてくれない? (ロアに対して、少し苛立ちな がら。しかし間合いは踏み込めず) ケイニー->@古びた……2000年以上もの昔、『真実の乱』の時代より現在へと残る遺跡 の一室。恐らく集会場だと思われる広い空間には無数の亀裂が、壁と言う壁に張り付いて いる ケイニー->@それは老朽化の証、されど。2000年以上も耐えて見せたという、頑健さ の証でもあった ロア->――。(声にも、軽く肩を竦めるだけ。首筋に手をやり、こき、こき、とその首をな らしながら…時折、目線は下に向いている) ケイニー->@明かりは二つ………一つはケイニーの持ち込んだランタンの橙の光 ケイニー->@もう一つはロアの放つ魔力の光である ケイニー->リース>状況打開は難しいようですね……。とにかく、下に行く方法さえ見つ かれば……(必死に考えを巡らせている) フィア->(まだフィアが出てこない…嗚呼、しぶといなぁ彼女…/未だに人格は変わったま まらしい) シオン->通してくれそうにありませんし、かといって穴を開けて下へ行くわけにもいきま せんね ケイニー->うん。デッカイ錐でずばーーんと下に穴でも明けられれば、良いんだけどね ケイニー->@――――ド――――ッ………………(地面が、また微かに揺れる。先ほどよ りも大きい) フィア->…そんな簡単に出来るならこんなことにはなってないんだけどねぇ ネフライト->穴掘ったら……ねぇ(シオンの後ろのほうで思案中 シオン->私的に遺跡を破壊するのは躊躇われます ロア->……。(目線が、先程より深く、下がる…) ネフライト->いやまあ安全のためならブレイクブレイクみたいな感じだけど、うん、無理 かな ケイニー->@――――ド―――ドド―――…………。(下から殴りつけてくるような、そん な縦揺れ)――――ガ――――ガガ、ガガガガガ――――ッ!!(それは、次第に連続し て、巨大になっていく) ケイニー->@遺跡が、……大きく揺れ始めた。足元をすくうかのようにガタガタと揺れだ す ロア->…下まで、どれほどの岩盤があると…。…滅茶苦茶な…(揺れを感じながら、ぼそ りと、珍しく苦々しげに呟く) ケイニー->@………カタンッ、と。ランタンの明かりが消えた シオン->ブレイクしたらここが崩れるかもしれ─…きゃっ!?(揺れに足を取られふらつ く) フィア->……うわっ。ありえないよなこんな揺れ…っ! ケイニー->お、をををっ!? 何で地震ーーーーこんな時にぃ!! ネフライト->……ぬおっ(がくっ)ていうかもう崩れてるとかそんな落ちはっ!?(膝を つき ケイニー->(ふらついて。しかし倒れるのを必死でこらえている) ロア->地震…ま、地震かな。ある意味。(軽く、辺りを見回す) フィア->うわわっ!(どたっと尻餅をつく) ケイニー->@ガッッガ、ゥ――ズガガガガガガッ、ガッッ、ガッッッッ!!!! (下か ら、突き上げるように。そう、それは間欠泉がマグマによって吹き上がるかのような揺れ。 再現を知らずに大きくなる) ケイニー->@(そして、足元に感じるほど……まるで途轍もない力が迫ってくるかのよう に、大きくなる) ケイニー->……あ、もう。くそっ (揺れすぎてもはや立っていられない) ネフライト->え、地震……え?なんで地震?逃げたほうがとかそんなん……だめだよねぇ、 やっぱ(地面に手をつきすぐ立てるしゃがみ方をする ロア->……。(下がっている視線が、足元まで、降りる。自身はその揺れでも姿勢を崩して いないが、僅かに、舌打ち) ケイニー->@(壁と言う壁からは欠片が剥がれ落ち、天上からは細かな砂、瓦礫が落ち始 める……。それがやがて暗闇に降る嵐のように増えていく) シオン->(ちらりとロアを見)…リヒトメテオール(小声で呪文を唱え、地震のドサクサ に紛れてロアの頭上に流星雨を降らせる) ケイニー->@(そして――――光が噴出した。―――それは一瞬のことだ、フラッシュで も焚くかのように一コンマのみ激しく光が覆い――――) シオン->(視線が下に釘付けになっている今なら当たるかもしれない…確率は低いですけ れど) ロア->(@片目だけ、ぎょろりと動き。その姿が、光に呑まれる前に。流星群に掠る前に。 皆を一瞬だけ捉えた後、姿が、消える。文字通り、フッ、と。) ケイニー->@(地面が、弾けた。…………ロアの居た筈の足元を中心として、グイグイと 床が膨れ上がり……、それが火山のように激しく爆発する) ケイニー->@(破片が天上に突き刺さり、いよいよ破壊された瓦礫は降り注ぐ。巨大なも のから小さなものまで、避けれないこともないが当たったらやばいものが、地面に突き刺 さるようにして振ってくる) ケイニー->@(――――それも一瞬の暴風である) ケイニー->…………あ、……ぶなかったぁ……(大きな瓦礫が振ってきた後にその下に隠 れたらしく。影からひょっこりと出てくる) フィア->な、何がなんだか…―――わがんねーべさ… ネフライト->いやもう、あたしも何がなんだか……泣いていい?(たんこぶこしらえて シオン->何が起こったんでしょう?(足元に粉砕された瓦礫が転がっている) ケイニー->リース>今のは……何かの魔法でしょう。拡大し過ぎていて元の魔法が何かは 分かりませんが……(元々光栄だったので、遠くまで飛んでくる中くらいの瓦礫だけ魔法 で壊したらしい) ケイニー->ああ、つまり(顔を爆心地に向け) ケイニー->―――あそこで、なんか必殺技が出たって事だね シオン->必殺技って誰の、ですか? フィア->そりゃ…下で戦ってた誰かさんの…だべなぁ… ネフライト->誰かさん……ねぇ…… ケイニー->リース>ええ、恐らくは………どちらかは分かりかねますが、それはどうでも 良いことです(スタスタと穿たれた、瓦礫の中心にある巨大な穴へと歩いて行き) シオン->丁度良い穴があきましたね ケイニー->@(その穴の大きさは半径10m程である………下を覗いても暗いせいで底が 見えない。だが、何かしろ凝縮された『力』が打ち出されたのは確実である) フィア->(ちょっとふらふらしながら穴に近づく) シオン->そこから下へ行ってみますか?下に何があるかは分かりませんし、一種賭けにな ると思われますが。 ケイニー->リース>はい、……何をするかは、皆さん。分かってますね? ネフライト->え、何?(穴に近寄り ケイニー->どうせ、此処にいても進めないからね、さっさと追ってくる前に行くのが吉だ よ(ひょひょい、と近づいて瓦礫の上に乗り……) ケイニー->ケイニー! いきまーすっ!! (瓦礫を蹴った、自身は、―――底の見えな い穴へと飛び) フィア->やっと精神的に回復したばっかだけっちょ…まだまだやんなきゃいけねーべし… ケイニー->リース>着地は各自で制御して下さい。失敗した場合のみ、フォローしますの で。期待せずに(そしてリースも、飛ぶというよりは瓦礫に手をかけて降りるように穴へ と落ちて行く) シオン->(ロアは…ここから離れたようですね。警戒は怠れませんが今は下に行くのが先 決でしょう)─行きます。(ふわりと穴に飛び) ネフライト->どんくらい深いかわかんないけど、まあ自分信じますか(バンジージャンプ のように飛び込む フィア->がんばんなきゃ…(瓦礫の上に載って、飛び降りる) ケイニー->@(穴は深く遠くに思われるが……。魔法の得意なメンバーが多い、着地は問 題ないだろう) ケイニー->@(待ち受けるは何か? ………皆の心を支配する闇は穴ではなく。事実不安 の闇であった) ケイニー->@(………。落ちる。………。落ちる。………。落ちる。………。落ちる。… ……。落ちる。…………5回分ほど落ちただろうか、もう嫌になるくらい落下を体験した 後。僅かに足元から光が見えてくる) ネフライト->(一瞬だけでいいから浮くとかそんなん無理?あーでも、うん、頑張るか/ タイミングを計るため下を見つつ詠唱、でも冷や汗だくだくでたまにかむ) ケイニー->@(地下と言うことは、恐らく魔法的な明かりだろう。1階よりは5階の方が 遺跡の保存が良い。太古の照明魔法が生きているようだ………その光は、風切り音と共に 巨大化していく) ケイニー->@(ビュンビュンと音を立てながら、高速上に抜けていく『周り』。見送り。地 面は――――唐突に迫った) ケイニー->リース>………ライズウィンド(一つ目の風) ケイニー->……ライズウィンドー!(二つ目の風と、地面にクッションが渦巻き始める) ケイニー->@(各自の唱えた魔法が重なり、織り成し、地面へと無音のクッションを作り 上げ………) ケイニー->@(ボフリッ、――ボフ、ボフッ!  っと、其々の身体を受け止めていく… ……減速して、再び地面へと落ちる身体) ケイニー->@(周りは明るい、青白い光が1階よりも更に巨大な空間を照らしている…… だが、見て分かる。足元はやはり瓦礫だらけで着地が難しそうだ) ケイニー->―――よっ(身が軽いため、軽く最初に踏みしめた瓦礫を蹴り、次の瞬間には 大きく安定した瓦礫の上に立つ) ケイニー->@(地面には、瓦礫しかない。板のような、石のような、床のような瓦礫の山。  ………考えてみれば、上から壊した分だけ降ってくるのだから当然だが) フィア->――っと!(だんっ!っと音を立てて瓦礫を蹴り、他の瓦礫に着地する) ケイニー->@(しかし確かに瓦礫が多いのは穴の真下だが………それ以外の空間にも無数 の瓦礫が転がっている。焼け焦げたもの、粉々に粉砕されたもの、鋭利に切り取られた物 ――) シオン->エアーボム!(空気弾で体勢の微調整をし、安定した瓦礫に着地する) ケイニー->@(………そこは、元は礼拝堂だったらしい。何かの神を祭り、敬うための祈 りの空間。遥か昔はここの広い空間と高い天井を生かして賛美歌でも歌われていたのだろ う) ネフライト->うわっ……ととっ……フー……(なんとか安定した瓦礫に移りしゃがむ シオン->…ふぅ…皆さん大丈夫ですか? ネフライト->足に蒼痣、頭にたんこぶ……かぎりなく軽傷だけどちょっと悲しい フィア->オレ様へーきだどー…(ぷらぷらと手を振る) ケイニー->@(その美しき包み込むように巨大な壁画には無数の亀裂、皹、切り傷が付け られ。所々が崩れている。 祭壇の階段の半分はもう潰れている。地面には叩きつける様 にして空いた穴が幾つか……) シオン->(仲間の確認と…敵の姿が無いか周囲を警戒し) ロア->@(瓦礫、瓦礫、瓦礫……。…その瓦解した、数百年前に存在した礼拝堂。そして、 数刻前に存在した死の舞踏場の向こうに立つ影は、二つ) ケイニー->リース>皆さん、以前の経験でなれているみたいですね(小さく微笑し) シオン->(二つの影を発見し)あれは…? ケイニー->………いた(影を、見て) ネフライト->ふは……たんこぶ痛い。ん……(立ち上がり、横目で見る フィア->今回のお騒がせ二人組みが… ケイニー->シル―――――………っ ロア->@(一つは、今だ粉塵が立ち仔細は解らぬが、間違いなく皆のよく知る、お気楽と いう言葉がよく似合う細身である青年の背丈…) ロア->@(一つは、二メートルを越えるであろう、狼…いや、人。否、人狼の、筋肉とい う鎧に覆われた巨大な背丈) ロア->@(二つの陰は、対峙する。ソレは、シルと、ウルフ――。――――――――。) ロア->@(――二つの闘争心は、その眼を今だ憎悪に輝かせ、対峙している。此処からで も解るほど、その目に、憎しみを、灯している――) ロア->@(吸い込まれそうな、漆黒の炎にその目を輝かせた二人は。しかし…しかし。し かし。あまりにも、凄惨すぎた…) ロア->@(粉塵が、晴れる――) ケイニー->いったい、何日戦ってたんだよ……… ネフライト->……止めなきゃ(義務か何かのようにぽつりと呟く ロア->@(かたや、シルはその衣服さえかつて服であった程度にしか原型を止めず… ロア->@その機能を二度と果たされぬであろうほど、傷ついている。四肢が、死んでいる ほどの、傷、傷、傷。) ケイニー->リース>血の、臭いがします(目を細め、この空気に対して不快そうに) フィア->まさに死闘…って感じだべか ロア->@(その顔も、裂傷がひどい。遠目から見れば、異様な呪文にも取れるほど歪な傷 痕に覆われている… ロア->@(そして、その傷をつけたであろうウルフ。彼もまた…有体に言えば、ひどい有 様である ロア->@筋肉の鎧は切り刻まれ、左腕は肩口から存在せず、左目は根元から刳り貫かれて いる。) ロア->@どれだけの激戦が繰り広げられていたのか、目に浮かぶようなその傷達……) ロア->@(されど、これだけの怪我、これだけの状態になっても尚、二人の目から迸る激 情は衰えを知らぬが如く燃え上がっている―― ロア->@――その場に立っているのは、間違いなく、修羅であろう。シルとウルフと呼ば れる、修羅。) シオン->まだ続ける気ですか… ネフライト->んー……ずたぼろな二人をなんとか気絶させて捕獲とかできないかな フィア->あそこに下手に近づいたらあっぶねぇど。 ロア->@恐らくは、皆の姿さえ目に入っていまい…。……しかし。しかし。しかし。その、 蓄積されたダメージは、当然の如く、大きく――) ロア->――シルと呼ばれた修羅が、僅かに。ほんの僅かに、痛みに負け、ふら、ついた― ―) ネフライト->でも死なせるわけにはいかないでしょ……どっちも(最後だけ小声 ケイニー->さっきの爆発のこともある……、けど。行くなら、皆で―― シオン->皆で止めましょう。あの二人を。 ケイニー->@(余力が残っていたのは――――ウルフだった) ネフライト->(こくりと頷く) ケイニー->@(その黒き獣は、赤い軌跡を残して最後の間合いを。それこそ消えるように して、飛び込む、……それは野獣のような踏み込み) ケイニー->@(シルの目の前に瓦礫を弾き飛ばして立っているそれは、事実ふらついたシ ルの足を踏み抜いている。逃がさぬかのように床にめり込む足と足―――) フィア->シル坊…っ! ロア->@(――足を踏み抜かれた痛みに、気付く暇すらない。大きく、眼を、見開き) ケイニー->@(ウルフの目から、零れるようにして激情が吐き出された。食う余裕などは 無い) ケイニー->@(「ふん」…と。感慨も無いように、感慨を隠して呟き。―――予備動作もな く残った右腕を消した……かのように見えた) ケイニー->@――――ズッ、ッ! ケイニー->@紅い何かと共に弾ける、シルの背中 ケイニー->@迅い――――――突き出した右腕は、シルの左胸を―――――深い―――― ―貫き。腕は惨いほど、肘までシルの身体にめり込んでいた ケイニー->@(――このとき) ケイニー->@(穿たれたシルの心臓は、その役目を終えさせられた。) ケイニー->ウルフ>(血に滴る腕を止め……ぶら提げたまま囁く)「手前ぇも、【人間】を 名乗ってる奴らにはロクな事をされてねぇだろうによ………」 ロア->@(眼を、見開いた、まま。穿たれた胸から…今だ、ウルフの腕が残っている胸か ら。壊れたバケツのように、血が、どす黒い血が、溢れ…) ケイニー->ウルフ>……なんで、女一人にそこまでやる? ロア->シル->……ク。ク、ク…(その口からも、血を、零し…) ケイニー->(踏み出そうとした足が、その事実の前に止まってしまい)……し。……シル ……………!!!! フィア->――ぁ(悲鳴だったのだろうか。微かにしか声は出なかった) ロア->シル->クク、クハ、ハ、ハハ、ハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!(その問 が、可笑しかったとでも言うのか。命の源はぼたぼたと落ちる中…嗤う) ネフライト->…………(動かない、動けない。目は空ろで声も出ない) ケイニー->リース>…………。(用意していた回復魔法。それの発動する寸前であった腕を、 握り締める) ロア->シル->ハハハハハハ…!!(がしぃっ!! その、凄惨な笑みはそのまま。死に際 の力ではない。万力とも言える力で、ウルフの首を、右手で掴む) ケイニー->ウルフ>……なぜ嗤う ロア->シル->嗤うに決まっている。決まってますとも。わかってねぇなぁ……ったくよぉ …(肺も潰れているだろうに、その声に淀みは無い) ケイニー->ウルフ>(死に掛けに力など出せるものかと。シルの腕を好きにさせ、立った まま。事実防ぐための腕が無い) ロア->シル->だから、テメェは『弱い』ンだヨ、ウルフ…(しかし、その顔からは、生気 がどんどん失われていき…) ロア->シル->女一人…この、女一人がクセモノってことに、気付いて、ねェ… ケイニー->ウルフ>ハッ、俺様が………『弱い』だと? ありえねぇな、事実手前はまけ てるじゃねぇか?  ロア->シル->ッハ…(もはや、力の入らぬであろう腕に力を込め。嘲笑うような笑みを浮 かべ…) ケイニー->ウルフ>グ……(息が詰まる) ロア->シル->…教えてやる。よーく聴け、ワンコロ。……その女に、この身を焦がすほど の愛を抱いていたから。愛、故に、だ…!!(精一杯、その声に。その目に力を入れ…ウ ルフに、たたき、つける) ロア->シル->!(しかし、そのせいで。より死期は早まる…ごぼり、と。血塊をその口か ら吐き出し…)げほ…っ!! ケイニー->ウルフ>死に、ぞこないが……っ(腕に力を入れ、知るの身体を内から引き裂 こうとする。予想外の力に、息が、続かない……) ロア->シル->ふ、ん…テメェ、を…殺せ、ねぇのが……残念で、仕方ない…ッ……ッ!! (その、引き裂こうとする力に、苦悶の表情を浮かべ…) ケイニー->ウルフ>愛だの、誰かの為にだの………そんなものは本物じゃねぇっ!! 人 間と言う他人なんて物はな ロア->シル->だ、から…『弱い』、と……なァ…!(嘲笑うような、嗤いはそのまま。意識 が、薄れ始め…) ケイニー->ウルフ>事実。こうして、負け行く偽物だ……っ!!(力を込める、全身に流 れる気を焼けるほど腕に叩き込む。……しかし、シルはこうして嗤っている) ケイニー->ウルフ>―――チィィィィィ(ギリギリギリ……と、口から食み出すほどの犬 歯を合わせて唸る) ロア->――其処までにしいたほうがいい、ウルフ。(その、右肩に、ぽんと。手を置くは、 漆黒の魔術師) ケイニー->ウルフ>……ふんっ (何かに気付いたのか、壊れた玩具のような動きで腕を 振り。……投げ、シルの身体を皆の下へと放る) シオン->いつの間に…っ! フィア->……(だだぼんやりと眺めている、まだ思考が止まっているのだろう) ネフライト->ッ(はじかれたように顔を上げ、走りシルを受け止める) ロア->…ッ!(紅い線を描き、瓦礫の山に落ちるところを。すんでのところでネフライト に受け止められ…がくん、と、さらに身体が揺れる) ケイニー->ウルフ>カ―――カハッ………ハ……、くそ………糞がぁぁぁ……… っ!!!!(天上に突き抜けるほどの遠吠え、それは沸き立つ怒りのような虚しさ。自分 が無くした物の補完だった) シオン->リースさん、シルさんの回復を…!(無駄だとは分かっていますけど、でも…) ロア->あまり無茶をすると、今度は右肩まで無くなるからねぇ…。(何時から其処に居たの か、相変わらず飄々とした調子で、ぽんぽんとウルフの肩を叩いている) ケイニー->ウルフ>(紅い唾を吐き散らし、吼える。慟哭。は、闇に響く……) ネフライト->ッ……なん、で……(なんとか踏ん張り、しかし膝からへたり込む) ケイニー->リース>……ヒールフォスティ(シルの周りを、生命活動を活性化させること で傷を癒す霧が渦巻く) ロア->シル->…ッ。…ご、ほ…っ(左胸にぽっかり明いた、大穴から。口から。ぼたぼた、 ぼたぼた……紅い雫は、生命の霧すら意味無く落ちていく) ケイニー->リース>もっと高度な治癒が使えれば……!(魔力も精度も上げている。しか し、死人を還らせる術ではない―――) ロア->シル->…あ、れ……なん、で…ネフ、さ、ん……が……(顔に、生気の色は、最早 ない。声は虚ろで、目はぼんやりとしている) ネフライト->なんで、なんでこんなんなってるの?ね、あたしにはよくわかんないけど、 ね、なんで、そんな血ぃでてんの?なんで、なんで? フィア->……もう、無理だべな……(ぽつり、と呟く ケイニー->シル………、シルゥゥッ!!!! (急いで駆け寄り) 何やってんだよ、バ カァーーー!! ロア->シル->…あ、ら……。…ケイ、ニー…く、ん……、フィ、ア…ちゃ、ん、に…リー …スさん…シオ、ン…さん、ま、で…… ケイニー->ウルフ>(区切りのように、一際大きく吼え――)…………………………しけ た、  帰るか ロア->………………そうしよっか。オレも、慣れないことしたから疲れたよ(肩竦め) ネフライト->なにしてるの?わかんないよ、なんで?なんでこんなボロボロなの?声だせ ないの?なんで……なんのために? ロア->シル->……い、や…だっ、て…ほら。私、の……目、的…… ケイニー->ウルフ>フン、好きにしやがれ………(瓦礫を蹴り、それを隅へと砕いて捨て る。平らな足場を作った) ケイニー->ウルフ>(シルに集まる仲間たちを一瞥し……)…………これだから、人間っ て奴ぁ嫌いなんだよ フィア->(泣きもせず、かといって悲しそうな顔もしないでシルを見る) ロア->シル->……あら、ま。何か、幻じゃ、ない、みたい、ッス、ねぇ……? ネフライト->知らない、なにそれ、馬鹿?なんで、こんな?ね、なに?なんで?(淡々と 言葉を紡ぐ、しかし顔は涙でぐしゃぐしゃの酷い顔 ケイニー->ウルフ>(グ……と、血の滴る足を撓ませ。一気に弾く。その瞬間ウルフの姿 は天上の闇へとと抜けていく) シオン->(傍に寄り)ブラッド・キープ…(せめて、ネフさんとの時間を…) ロア->シル->……っ、けほっ…(ごぼりと、再び血塊を吐き出し。しかし、それで喉につ っ変えていたものは取れたのか)…泣かせちゃいましたねぇ… ネフライト->ねえ、これもあたしへのからかい?いつだってあたしのこと馬鹿にしてた、 ね、からかってるんでしょ、ねえ、答えてよ、シルッ! ケイニー->リース>…………(霧は消えることなくシルの身体を巡る。魔力よ尽きよと言 わんばかりの濃度だが、リースの瞳は暗い) ロア->シル->…いやぁ…。…今度ばっかは…からかいじゃないですねー…残念だな。もう からかえないっぽいですよー… シオン->(傷に膜が張られ、一時的ではあるが出血は抑えられる)………(二人の間に割 り込まぬよう、無言で術を駆使する) ロア->シル->……いや、はや。ごめんなさいね…今、こうやって永らえてるのも、奇跡に 近い、ン、ですから… ネフライト->もうってなに、終わりみたいに言わないでよ、ね、なんで、なんで、なんで …… ロア->シル->…ふ、ん…ッッッ!!(ゆっくり。そしてやはり大量の血を零し…むくり、 と。上体を起こす) ロア->シル->(ぼた、ぼた…。…そして、血は、止まり始める。もう、流す血が、無くな りはじめている…それでも、まだ、と。消えそうになる意識を起こし…) ネフライト->ッ……し、ル……?ね、動かないほうがいいよ、動いたらだめだよ ロア->シル->いやー…もう…終わり…っぽい…し……(血塗れの顔に、にへら、と笑みを 浮かべ) ロア->シル->よっ、と…(渾身の力で、自分の向きを変え…腕を上げて…) ネフライト->なんで、そんなこというの……あたし、どうすればいいの ロア->シル->…動かないで…(ゆっくり、腕を、上げて…) ロア->シル->……てぃ(そして、ネフライトを抱き締めた)……ぬくいなー。(其の身体は …もう、冷たすぎた…) ネフライト->わかんない、ねえ、シル……なんで(瞬き一つせず見つめる ロア->シル->フ。皆さん、うらやましーでしょー。(にやりと。何時もの意地悪い笑みを浮 かべて、皆を見……) .ケイニーさんが入室しました シル->シル->いやー。何。こう…寝るなら、こういうの、理想、かなって……思ってタン、 です…よ… フィア.->(声も出さずに、困ったような笑みを浮かべる) ネフライト.->人のこと、抱き枕にしないでよ……(泣き笑いの表情で .ケイニー->う……らやまし、過ぎて涙が出ちゃうよ。色男ぉー(しゃくりあげたせいか、 笑いを込めた声が途切れ途切れで) シオン.->(ただ、静かな笑みを浮かべて見つけるだけ) シオン.->(ブラッド・キープを解く…もう必要ない。流れ出る血液は既に無いのだから) シル->フ、フフ…いやー…ラッキーだ。で…我儘、もう、聞かせちゃいますからー…(し っかり、抱き締めながら。柔らかな笑み浮かべ…) シル->……眠い、ン、で…寝ます……(ぽん、ぽん、と。ネフライトの頭を、ぼろぼろの 手で撫で) ネフライト.->……こんなとこで、寝ないで、よ……(シルの背中に腕を回して強く抱きし めた シル->(虚ろな目が、何も写さなくなって行き…)…はー…眠い、から、仕方ない、です … シル->…ごめ…ん、なさ……い…ね……………(そしてその目が、完全に何も写さなくな った時。ぱた、と。撫でていた手が、落ちた…) .ケイニー->………。(ギッ、と。ランスを握る手を思い切り握り締めた) ネフライト.->し、る……ね、おきて、あたしこんなんじゃ動けない、嫌がらせ?ね、起き て、起きろ、皆で外でようよ、ケイニーもシオンもフィアもリースも、皆で外でようよ、 ねえ フィア.->ネフライト… シオン.->……… ネフライト.->ねえ、なんで返事しないの?放置か?悲しいな、ね、どうせからかってるん でしょ、いい加減わかるよ、あんだけひっつかれたら フィア.->ネフライトッ!!(さっきよりも強い口調で .ケイニー->リース>外に出ることは、賛成です。この遺跡はいつ崩れてもおかしくはあり ませんから ネフライト.->……ねえっシル、起きてよ、リースも言ってるよ、はやく行こうよ、ねえ っ!!(子供が駄々をこねているように叫ぶ フィア.->……いい加減にすっぺさ!(もっと、強い口調で言った) シオン.->……(フィアに任せたのか、無言で立ち上がり背を向ける) ネフライト.->なん、で……だって、フィア……(フィアに顔を向ける フィア.->…悲しいのがおめさだけだと思ってんでねぇ!皆悲しいにきまってっぺさ! フィア.->それに!…それに…もう、ゆっくりさせっぺ?そんなんじゃ、シルは休めねぇだ よ… ネフライト.->だっていつもボロボロになってもまた無駄に元気に動いてるし、人のことど つきまわしてる人がこんな、こんな…… .ケイニー->いくらシルでも、心臓が無くて冷たくなったら動けないんだよ。それが、命を 失うということだからね (涙を拭い、しかししっかりと言う) ネフライト.->あたし早死にする人嫌いって言ったのに、馬鹿だなぁおっさん……馬鹿だな ぁ……あたし(自嘲的な笑みを浮かべ、冷たくなったシルの身体を抱えて立つ .ケイニー->……ゆっくりと寝かせてあげよう。その為にも、こんな落ち着かない場所はさ っさと出ちゃおうよ .ケイニー->ネフお姉さん ネフライト.->うん、行こう(泣きはらした酷い顔だけど、とても綺麗に笑った) .ケイニー->よっし、その意気! シオン.->さあ、行きましょう。 フィア.->んだな。行くべ .ケイニー->リース>決まりましたか? ……では、駆けていては時間が掛かりますし、危 険です .ケイニー->リース>出口付近まで移動しますから、一箇所に集まってください(杖を掲げ) シオン.->はい。ネフさん、シルさんをしっかり抱きしめていてくださいね。決して離さな いように(あえて手は貸さず) ネフライト.->一箇所……この辺?(ズルズルと自分の足を引きずりながらなんとかシルを 抱えてケイニーのところに) .ケイニー->リース>………此処は魔力が乱されます、移動距離が稼げないのは了承下さい。 (そう。リースとて動揺をしていないわけではないようだ) .ケイニー->うん、その辺だね。準備OK ネフライト.->ん、まあ最近体力ついてきたから大丈夫!(拳握りたいけど握れないので心 意気だけ .ケイニー->リース>…………(静かに、深く、深呼吸をするかのように詠唱をし。杖の先 端に金色の輪を浮かべる) .ケイニー->リース>地面すれすれに出現するとは限りませんから、お気をつけて。……『移 送方陣』!(その金色の輪を杖を突きたてる事で地面へと流し、皆を囲むようにして魔法 陣が浮かび上がる) .ケイニー->@(その金色の光はフラッシュし、包み込むような光は強く眩く全員の身体を 包み――――) .ケイニー->@(荒涼とした大地に、禿げ上がった山。そこに横穴を穿つ巨大な遺跡の入り 口…………一陣の風が高く砂を巻上げた) .ケイニー->@(その砂を多い潰すかのように別の風が吹く)@ .ケイニー->(それは魔法の光。地面すれすれを円盤のように渦巻くその風は、やがて中心 から響くかのように黄金の光を発生させ………地面へと、同色の魔法陣を輝かせる) .ケイニー->@(全員、ゼオ遺跡の入り口へと、降り立った) .ケイニー->リース>……成功です (杖を仕舞い、額に浮いた汗を拭い捨て………流石に リースも魔法の連続は堪えたようである) ネフライト.->リースお疲れ(にこ)……で、どうする?これから シオン.->まずはシルさんを眠らせてあげましょう。 .ケイニー->リース>はい。先ずはシルさんの寝床を探すべきでしょう。……その後は、ポ ウル・ロウへと帰還して王へと今回のことを報告します ネフライト.->どこが、いいかな?いつでも会いにこれる場所がいいな、悪口言うから。ん ー…… シオン.->ネフさんが選んでください。 .ケイニー->ポウル・ロウの共同墓地になんて寝かせたら怒りそうだし………んー…… ネフライト.->え、あたし?あー……どうしよ、思いつかない(苦笑 シオン.->ネフさんが決めた場所でしたら、きっとシルさんも文句言いませんから フィア.->んだな。ネフ姉が好きな場所とか… ネフライト.->んー……師匠の家は遠すぎるからなぁ……あたしの好きな場所って言った ら、言ったら…… ネフライト.->……やっぱ遠すぎる(笑う シオン.->シルさんが一番寝心地が良いのは『ネフさんの腕の中』でしょうけれど。流石に それは出来ませんからね(苦笑) ネフライト.->腕疲れるよ、それ ネフライト.->知らない土地にいかせるのも……それはそれでいいけど、遠いって問題があ るから無理で、近くは……あーう゛ー .ケイニー->髪くらいは忍ばせてても良いとは思うけどね。……ん、郊外で良いところとか ネフライト.->ケイニー任せた、文句は言わせないし? .ケイニー->何か今、シルの突込みが聞こえた気がした(苦笑 .ケイニー->OK、それじゃあ…… .ケイニー->港町サイド、その港とは反対側に有る丘の上とか ネフライト.->ん、馬鹿となんとかは高いところが好きって言うからねーナイスケイニー! .ケイニー->場所として通いやすいし、見晴らしも良いから迷うことが無い。ま、何より近 くまで行けば丘の下から墓の位置が分かるからね、文句を良いやすい(少し笑みを含み .ケイニー->此処からも近いしね、そこで良いなら……行こうか? ネフライト.->行こう?あたしの体力の限界が見えるような気がしてきた シオン.->そこは根性でカバーですよ(微笑) .ケイニー->今回ばかりは頑張ってリミットブレイク(限界突破)さ フィア.->うんうん、ファイトだべ! ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― <感想> PLサイドのキャラが亡くなったのは……厳密には今回が初めてではないでしょうか。 私が言うのもなんですが……お悔やみ申し上げます。 出来ることは、やりました。 なので胸に秘め、これから出切ることをやりましょう。 黒斗さんは次回より、動かすキャラを考えて置いてくださいね。 因みに、地面を突き破って放たれた光の衝撃派。 アレはシルが最後の力を全てぶち込んだ魔法だったりします。アレによって、今まで大き な傷を負っていなかったウルフが片腕を持っていかれたのです。