ケイニー->@砕かれた巨大な石版。それは爆心地より奥に、粉々に吹き飛ばされるようにし て砕かれていた。 それが、小さな瓦程度ならまだ分かる…… ケイニー->@壊された石版の直径は、少なく見積もっても20mはある。厚さで言えば1m を下るまい………それは、侵入者を尽く阻む扉。 ケイニー->@――――だった ケイニー->@複雑な幾何学模様で描かれた円が4つ、四方に存在するそれはレベル4の魔法 までなら完全に遮断し。レベル5の魔法ですら1度や2度では破壊されない。 ケイニー->@――――筈、だった ケイニー->@一撃だ。 ケイニー->@魔法で加工されたその扉の強度はもはや言わなくても想像通り、それを一発の 爆発力で通過してある。実際に見て分かる。その光景は、話に聞くよりもよほど信じられ ないものだった、と ケイニー->@扉の脇に添えられた小さな墓は……。その扉を代々管理していた家計の者の物 だろう、報告では皆殺しだったと有る。………綺麗に、頭だけ砕かれて打ち棄てられてい たと ケイニー->@そこに小さな花を添え。一行は派手に風穴の開いた遺跡へと侵入していく……。 切り立ったがけにポッカリと空いた大口に入っていくその行為は、自ら、何かに食われに 行くような感覚だった ケイニー->@遺跡の内部は、当然ながら暗い。最初こそ陽光が届くがそれも十数mのことだ ケイニー->@暗闇の中に飛び込む前にランプへと明かりを灯し、先へと急ぐ……。しかしそ の潜入はあまりにも容易で、静かだった ケイニー->@通常ダンジョンへの突入は紛れもない緊迫感に溢れ、臨場感に富、そして刻一 刻と迫る危険を肌で感じる。それは生々しく、正にモンスターの巣窟に相応しい感覚だ ケイニー->@しかしこの暗闇の遺跡。 ケイニー->@延々と通路ばかりが続くようなこの第一遺跡には、何の感慨も沸かない。そこ はどこかに到るまで完全に安全だと、本能が伝えるから ケイニー->@壁画も無ければ罠も無く、飾りも無ければ明かりも無い、モンスターも居なけ れば人気も無く。 ケイニー->@ただ延々と続く通路の中で、思い出したように罠が壊されている ケイニー->@先を照らすランタンの明かりは意外にもよく通る―――直線の通路が多いか らだろう、カツカツ鳴り響く足音も異常なほど響いた。 ケイニー->@その静寂の探索ともいえる道程は、これから待っているものに反してあまりに も容易で。………それが返って、否応無しに緊張をかき立てる ケイニー->@間違いなくその先に居るのは自分よりも強い、確実に自分を殺す。”敵”であ る ケイニー->@気を抜けないと言うストレスが、不安が。押しつぶすように静寂を膨張させ… ……圧するような時間の並が。やがてその終わりを告げる ケイニー->@明かりが、【出口】を指差した ロア->@(…その、『出口』…) ケイニー->@いや、それは入り口と形容するべきだろう。明かりに照らされたのは蹴り壊さ れた壁に、その向こうに広がる空間だったのだから―――― ケイニー->なーんか居るね………。(明かりを翳して、その入口に目をやり) フィア->……(無言で頷く) ロア->@(――広い。ただ広い。広い広い広い広い広い広い。灯りに照らされた空間は、た だ、広かった。) シオン->敵…でしょうか… ケイニー->ボス、……っぽい、場所では。あるね ロア->@(――かの塔を髣髴させる、ただただ広い空間。しかし、ただただ、広いだけ。通 路と同じく、罠もなければ壁画もない。ただ、広い。) ロア->@(――その出口であり、入り口であり、戻れるターニングポイントである皆の居る 場所。その、向こう側――) ケイニー->(躓きそうになった瓦礫を適当にどかし、ヒョイとその先に身を踊り出す。その 先の怪しさは分かっていたが、このような入り口に罠は先ず無い) ケイニー->(明かりを、その中でグイと掲げる)………さぁて、お邪魔しまーす ロア->@(――瓦礫がところどころを侵食するような、そんな広い空間――光に映し出され るソレは、闇に紛れて見えなかったモノを照らし――) ロア->@(向こう側。暗い、昏(くら)い、闇(くら)い、その空間に尚。黒く、漆黒(くろ)く、 純暗(くろ)く見得ざる光を放つ、人型――) ケイニー->リース>(何事も無いようにその瓦礫の上を乗り込んで入り口を潜り……。踏み 入れた瞬間、フードの下の眉を顰める) ロア->@(――その姿は、黒かった。髪も。目も。パーカーもシャツもボタンもベルトもジ ーパンも靴も、肌や歯までも――) フィア->(ぐ、と手に力を込め、前を見据え、入り口を通る) ロア->@(見た目は、二十代前半の美丈夫だろう。しかし、その漆黒の光は、その外見を裏 切る――) ケイニー->リース>………吐き気が、します。(途轍もない異物感を、魔法を感じやす過ぎ るその体を今日こそは呪うかのように。呟く) ロア->@(瓦礫を、組み木の様に組み立て。そこに。向こう側に通じる扉を背に。手を組み 合わせ。座る、ただ漆黒い、人――。――否、人なのか。) ケイニー->リース>(心を落ち着けるように紫の帯を巻いた杖。蛇杖を胸に翳し)そこに居 るのは間違いなく、人ではありません。そして友好的でも、ありませんね。 シオン->(ナックルを嵌め、二人に続き入り口を通る) ロア->カース->相変わらずだねェ……(リースに言っているようにも。ソレに言っているよ うにも取れる口調で、皆の後ろに続いてきた) ケイニー->リース>これだけ空間を汚し尽くす魔力は、初めてです………。ここまで、とは。 (―――予想外。その言葉を、飲み込む) ロア->@(一〇〇〇年の歳月を経す、人外であり。しかし、人成らざるモノではない、モノ。 禁を破りし、最凶に位置す魔術師――) ロア->@(死徒二十七祖、不動の五位。『混沌の寵愛者』――ロア・フォン・ヘイムダル=カ オス――) ロア->……やあ。(その声に、皆に見せていた陽気さはない。否、感情など篭ってはいない。) ケイニー->お久しぶりー。ちょっと用事を片付けに、来たよ(光が通るのを確認すると。そ の場にランタンを置き) シオン->あまり会いたくはありませんでしたけど ケイニー->リース>同感です。……しかしこれも、義務でしょう フィア->覚悟だって、してきた ロア->……。(座ったまま。その。人には理解されぬ、真の『魔』眼を皆へと向ける。) (@ ――それだけで。生物としてのランクが違うと、知らされる――) ロア->…全く。仕方のない子達だ。感じ取れぬとは言え、この遺跡はまずいと本能で解るだ ろうに。 ケイニー->ハハハ、今言っても仕方の無いことだね。それは シオン->その「まずい」遺跡に何故貴方がいるのです? ロア->…まずいからこそ……かな。(そうだね、と。ケイニーに、溜息がてらに応答しなが ら。肩を竦め…) ロア->キミ達が、来るからだろう。オレとて、此処にはあまり居たくないよ。巻き込まれた くは無いし。 ロア->ただし。巻き込まれることより、暇潰しに今消えてもらっちゃ困る。困るよ。 ロア->(ゆっくりと。本当にゆっくりと、億劫そうに立ち上がる) ケイニー->んー……、オレたちも先に進む理由があるからさ。困っても、悪いけど進むよ。 元より逃げ出す選択肢は無いからこそ此処に居るのだし ロア->(@同時に、魔力すら、うねる。本人が、無意識に放出しているであろうソレ。本人 が動いただけで、うねるほどの密度があることを知らさせる穢れ…) フィア->(遺跡に来たときから鳥肌がおさまらない。もう寒気よりも酷い感覚が身体を襲っ ている) ロア->少し。強くなったネ。(カースや、リースに。キミ達の仕業か、と。目線を向け… ロア->カース->(むぅ…。 不機嫌気な顔のまま、ぷいっと。眼を向けられて、顔を反らす) ケイニー->リース>(魔力の通路……、右手の甲を強く。左手で押さえ)………お褒めに預 かり、光栄です シオン->…(少し、ですか…) ロア->……ク。(可笑しそうに、笑い) フィア->何が可笑しいんだか… ロア->…いや、何。嬉しくてネ。 シオン->嬉しい? ケイニー->だったら普通に誉めて欲しいよねー ロア->……キミ達は、やはり、まだまだ伸びる。伸びる。伸びる。オレの見込んだとおりだ。 ロア->…いや、最初に見込んだのは十二位か。兎も角。良かった。 ロア->止まってしまったら、どうしようかと思った ロア->…折角の。暇潰しなのに。(小首を傾げ、やはり笑む) ケイニー->ロアの暇つぶしの為に生きてる気は、毛頭と無いけどね シオン->貴方の暇潰しのために強くなったわけではありません ロア->ク。クク…… フィア->失礼な奴だべな ロア->(さて、と。かるーく、首を回して……) ケイニー->リース>口上は無駄でしょう。ストレスを溜める前に行動を取ることを勧めます ……(フード上げ。毅然と杖を構え) ロア->この先へ、進ませはしない。死なせたくないからね。それに…… ロア->……彼等の邪魔したら、あとが恐いし。それこそ、カースのご飯取り上げたあとくら いに。 ロア->カース->…………………。キミ。減らず口も変わらないね。 ケイニー->似たようなこと、ウルフにも言われてたよ ロア->カース->………………………。何時カ殺ス。必ズ殺ス。 ロア->カース->ボクがウルフと一緒だ何てー…!!(がくぅ、と。何やらダメージ入った模 様) ロア->キミの、そのテンションも変わらないと。オレは、思うよ。(肩を竦め) シオン->これは精神攻撃? フィア->さぁ… ケイニー->突っ込みのレベルは同じぐらいなのかもね? ロア->カース->……(隅っこのほうに行ってしまった。元々、ハナから戦う気はないから正 しい選択だが、何か行きたくなったらしい) ケイニー->あっち(ロア)の印象が誰が見ても変らないだけだと思うけど (ひゅ、っと背 中からランスを取り出すと。2,3回転させて右手でパシリと掴む) ロア->(…ふむ、と少し考え…) フィア->(す、とファイティングポーズをとり、たん、たんと足でリズムをとる。) ケイニー->よーく見といてねーーっ。後で改善点教えて欲しいからーー(カースに軽く手を 振り、1歩。皆の前に出る)さぁて…… ロア->ところで。(ふと、首を傾げ。行き成り出端を挫く、黒いの) シオン->…何です? ロア->一人。知らないのが混ざってるネ? ロア->(目線は、リースに向けられている。どうも、そういうのは気になる性質らしい) ケイニー->リース>……………(目線を天井に向け、右手と左手の指を複雑に交差し、それ を離し、また複雑に交差させる。それは何らかの魔術………その目線をロアに向け) ロア->……。(ふむ) ケイニー->リース>……申し送れました。私はリース………リース・ゼナルディア。ソレイ ユの魔法研究員です、気が向けばお見知りおきを ロア->……そういや忘れてたな。オレの名は、まあ、知っての通りだから省くけど。(礼儀 正しいのネー、と。感心したように頷き) ロア->成る程。ゼナルディアの系譜か…… ケイニー->リース>(口調に焦りも無く、恐怖も無い。しかし冷静に計算して勝てる見込み が少ないことを、いつもより更に冷たい口調から察せられる。それは切羽詰っていた) ケイニー->リース>やはり知っていますか……。(感心したように言い、されどどうでも良 いと言うニュアンスを含んでいる) ロア->有名どころは知らないけれどね。因縁のあるモノなら、覚えているのだよ。いやはや。 (す、と。掌を開き…魔力がさらにうねる) ケイニー->リース>名乗りは結構です。知りたいとも思いませんし、忘れることも有りませ んから……(目は閉じない。それは魔術行使の続いている証である。しかしその気配は無 い) ケイニー->リース>因縁ですか……、あまり嬉しくはないですね ロア->さらに、キミにとっては嬉しくないことに。オレは、キミの母君を、知っているらし い。 ロア->いやはや。業は深いな、ゼナルディア。(掌を、返し……) シオン->……(リースを見る) ケイニー->リース>ええ、それは確かに。つくづく縁が深い上に嬉しくは有りませんね…… ロア->……。(@うねる。うねる。うねる。魔力が、一気に。それも、矢の如き速度で掌に 集まる。ソレは、あの城では、皆に見えなかったモノ。今は、見得るモノ) ケイニー->リース>しかしそれは故人のこと。どうでも良いことです……(魔力のうねりを その肌で感じ取り、内心で精神が乱れないように懸命に補正する) ケイニー->………うーん、スンゴク突っ込みにくいんだけど? ロア->では、出端を挫いた侘びに。 フィア->(ああ、この魔力…きもちわりぃ…/微かに顔を顰める) ケイニー->リース>お構いなく、今の会話は忘れて下さい ケイニー->よっし、取り直して頑張ろう……!(自分に、そして周りにかけるように声を捻 り出し) ロア->それじゃ、行くぜ?(@軽く、声を掛ける。つまり、コレは、先の先を取られたこと に繋がる。会話の内容が思わぬ方向に行ったが、目論見は成功、ということ。) ロア->(@ぐんっ! 拳を、握り締める。同時に、十メートル四方八方から出現し皆を取り 囲む、黒氷の槍。その、群れ、群れ、群れ……) ケイニー->リース>………(リースの左腕に小さな金色の輪が浮かび上がり。しかしそれは 淡い輝きを宿したまま何も起きない)…………。っ(そして更なる詠唱は続き、結ぶ印は また別の体系に変る) ロア->(@そのドレもが、名品と詠われる鎧を砕き貫く業物の性能を誇る槍である。その数、 実に300……!) フィア->やば……っ! ロア->『アストラル――』 ケイニー->………いきなり? うっわ、なんだかなぁ……こんな馬鹿な時間稼ぎに乗せられ ると落ち込んじゃうよ。(辺りを見渡すが、どこも平面である。唯一出入り口が近いが――) ロア->@(槍の穂先が。皆へと照準を合わせる。どれも、本当に生かす気があるのかという ぐらいの急所狙いでは在るが――) ケイニー->リース>………構いません、この陣形を維持したまま。動かないで下さい。(そ の目が、ロアを見据える) ロア->『――バィト』(@その目線を気にかけながらも。言霊を、称え―― ロア->@(文字通り。槍が、降る。頭に、首に、肩に、背中に、腹に、足に。全てに目掛け て、降る降る降る降る降る!) ケイニー->リース>………ィン、ルシ、イデア。 ―――移送方陣 (左腕を地面へと向け、 そこに宿した光の輪をそのごつごつした床に投射する。それは正に投射の速さで魔法陣を 描き……) シオン->っ! ケイニー->リース>(リースの睨む場所。それはロア………彼が立つ位置の5歩後ろ、皆を 忽然と消し去り―――その場所に皆を出現させる。移動時の発行など、ロスは完全に切り 捨てている) ロア->(@どどどどどどどど!!!!!! 轟音を立て、地面を砕き空気を切り裂き飛来す る槍はしかし。どれ一つとして、その場から消え去った皆には届かない…) ケイニー->リース>………これはチャンスでも何でもなく、回避です。そして次も無いでし ょう。……ご武運を祈ります ロア->成る程。(眼が、おいつかない。呪文が、おいつかない。皆が背後に居るのがわかっ ているのに、目線はまだ動かず…) ケイニー->―――じゅうぶんっ!!(5歩の距離、それは槍にとって1歩埋めれば楽に届く 間合いである。―――そこに遅滞無く槍を滑らせ、ロアの背中目掛けて付きたてる) ロア->(@其の手もあったか、と。隙だらけの背中を皆に、見せたまま、思考の渦の中。混 乱の陰りすら無く。察し…) ロア->@(バァン!!!!! 何が、起こったというのだろうか。突き立ったであろう瞬間、 まるで、音の壁にぶつかったかのような衝撃が、ケイニーの槍に伝わる) ケイニー->リース>……氷力付与(エンチャントフローズン)@(詠唱時間を殆ど賭けずに 次の魔法へと移っている。それは効果を拡大した付与、両手に宿した凍て付く魔力をシオ ンとフィアの武器へと宿す) ロア->@(煙は無いし、音も一瞬。しかし、その、向こう。十五メートルほど向こうだろう か。そこに、両足と右手で地面を擦り、そこから白煙を上げている、ロアの姿…) ロア->…あっ、つつ……!(手から上がっている白煙を振り払い)吃驚した。まさか、そう来 るとは。(再び、立つ) フィア->……今、何が…… ロア->カース->(眼を、僅かに、見開いている) ケイニー->……うーん、言葉ほど吃驚してないように見えるけど。(槍を引き、再び間合い を観る) ロア->カース->……。チ…ッ…(僅かに舌打ちし…) ロア->カース->…魔術じゃ、ない…… フィア->むー…意味がわがんねーだよ。 ケイニー->常識の範疇で戦いたいよね。いや無理だとは分かってるけどさ(肩すくめ ロア->カース->…今、コイツ。自分の身体能力だけで、あの、間合いで! タイミングで!!  緊急離脱したの! 誤算!!(慌てたように立ち上がり) ロア->おぉっと、カース。十二位。手出し無用だろ。ていうか、口出しも駄目だろ。(すっ、 と。手で静止し…) シオン->(何が起きたのか…一度では把握できませんね) フィア->だぁぁ!原理がわがんねー!! ロア->カース->……(むぅぅぅぅ、とさらに不機嫌そうな顔になる) ケイニー->分かっても対処できるもんじゃないでしょ、オレの速さでも追いつかなかったん だからさ。……なら、余分な思考はカットカット、考えないのが一番だよ ケイニー->悩めば、隙になるからね ロア->カース->(だんだん、と苛立たしげに地団太踏み) ロア->カース->だぁぁぁぁ! 腹立つ!! キミ、何時の間に!! シオン->確かめましょう…(カースに気を向けているロアの懐へ…瞬動) フィア->変な思考はカットー!(心機一転といったように再度構える) ロア->(@瞬動――それは、文字通り、瞬間の移動術。シオンの目の前には、無防備な、ロ アの胸元……) シオン->(氷を纏った拳をみぞおちに放ち─) ケイニー->そうそ、カットカットカットォォー!!! フィア、同時に回り込もう………て ことで左行くねオレ! (瞬動……、シオンの左側からロアの右側へと飛び込んでいく) ロア->@(……が。) っと。いけないな。(次の瞬間には、掌がシオンの額に置かれている。 丁度、拳が届かない間合いから……) フィア->でぇぇい!(ケイニーと同時に右側に回り込む!) ロア->@(さらに、次の瞬間には姿は消えている。) ロア->@(そして、さらにもう一瞬の後。フィアの肩に、置かれる、黒い、右手……) ケイニー->(次に出現したのは体の向きを全く反転させ、腰を屈めながら左手で地面を引っ かきブレーキをかけつつ)………何処行った? (辺りを素早く見渡し、フィアへと目を 留める) シオン->(ゾクッ…背筋に悪寒が走り、本能で身を引く) フィア->(どくん、と大きく鼓動が鳴る) ロア->(@後ろから――) ロア->『暗・勁』(血が沸騰するかと思うような、熱を持った衝撃――) フィア->(改めて感じる死の恐怖―――) ケイニー->―――動くな、フィア!! (そのまま左手を地面に叩きつけるようにして体を 一回転させ、槍を、そのフィアのギリギリ首筋に向かって投げつける) フィア->――――――っ!!(熱いとか、痛いとか、感じられない衝撃に、声すら出ない) ケイニー->リース>火力付与(エンチャントフレイム)@その槍に、更に灼熱の魔力が宿る ロア->(@――が、完全にではなく。本来の、半分ほどフィアの身体に叩き込まれた後。緋 の槍が、フィアの横を通り過ぎ。衝撃が消える) シオン->フィアさん!?(瞬動でフィアの元へ) フィア->(がく、と片膝をつく) ロア->(@ざざざざざざざざぁぁぁぁぁ!!!! 再び、手や足から白煙を上げて。地面に、 引きの痕を残しながら、皆の間合いから十分離れたところに顕れる) ケイニー->リース>……スティック(それを見届けた瞬間に槍は回収し、シオンに目を向け る)彼女の回復をお願いします、私は出来ませんので…… シオン->(身体を支え)はい。ヒールオブライト…!フィアさん、しっかり。 ケイニー->リース>(槍をケイニーに放り投げ、自分はロアを見据えたまま動かない) フィア->(異常に鼓動が早い。カタカタと手が震えている) ロア->カース->……。 フィア->(それがふ、とおさまり。ゆっくりと立ち上がる) ロア->(僅かに、息を乱しつつも。白煙を振り払い…)…いやはや。専門外の肉体労働など、 するものじゃないな ケイニー->………くっそ。(駆け寄りたいが、出来ない。それではロアに背中を向けること になる) フィア……… シオン->軽治療では間に合いませんね…子守唄(ララバイ)…〜♪(フィアを眠りへと誘う) フィア->危なかった。死ぬかなーとか思っちゃったよ(小さな軽い口調で。眠りを振り払う) ケイニー->だったら遠慮なく怠けてくれて結構だけどね、頑張って避けなくてもいいよホン ト シオン->大丈夫、なのですか? フィア->僕は、ね。回復してくれたし。まだ動けそうだよ。この身体 ロア->……。 ケイニー->……うーん、あのダメージはそうは見えなかったけど。現に立ってるし……? ロア->カース->あー、手、出したい! ボコりたいー!!(うがー!) ケイニー->散々オレたちをボコったくせにー ロア->カース->やかましい!(ケイニー一喝)何時の間に、キミ! そんな身体能力手に入れ たの!! あーーーー、腹立つぅぅぅぅぅぅ!!!(一人外野から大荒れ) シオン->(僕「は」?) ロア->三百年ほど前に、キミに、ボコられたときにね。いや、オレもそろそろ魔術だけじゃ 駄目かなーって。(さらっ) フィア->(実際精神力だけで何とかしてるような状態なんだよな。やばそー…) ケイニー->おお怖っ(肩をすくめ) ……大事な体だからね、無理はしないでよ。(再び槍 を、肩に担ぐかのように右手で構える) ロア->カース->…………………………(瞬間鎮火) シオン->まあ、いいです。今は敵を倒さなくてはいけませんから…(倒されるのは私達かも しれませんけど…) ロア->カース->……………………ボクのせい……………(どよーん、と一人しょぼくれな外 野) ロア->アレだけ完膚なきまでに叩きのめされれば、そりゃ体術の勉強もするっての。(はぁ、 と溜息一つ。再び、皆へと目線を向け) ケイニー->誰彼なくボコるからー、情けは人の為ならず。回り回って悪行も自分に帰って来 るんだね ロア->回り回って…。…ふむ。 ケイニー->いや、参っちゃうよホント……(そのお陰でこうして攻めあぐねているんだから、 と。先方を考えつつ唸るように言う) ケイニー->@ミス、先方→戦法 ロア->『廻り廻りて其は刃なり。転じ転じて其は盾となる』 ロア->『灰燼羅刹(ヴェディ・ディルガード)』 ロア->() ロア->(@ぼぅっ、と音を立て。黒い炎が、二つ。右に、剣の容。左に、盾の容となり顕れ …) ロア->そういやこんな術も、あったネ。いやはや、ちょっとのことで思い出すものだ。 ケイニー->そりゃどういたしまして…。(実際満足に動ける前衛はオレ1人か。じゃあシオ ンお姉さんとリースに援助してもらって……) ロア->(人差し指を立て…) ロア->『崩れろ』(ピッ。そんな音を立てて、指を降った直後。まるで、その炎が、砂と化 したかのように。瞬時に、消え去る) シオン->…一体何を? ロア->@同時に。槍が。鎧が。ナックルが。杖が。凡そ、皆の持つ全ての攻撃と防御を司る モノの重さが、ずしりと。倍増、する…!) ロア->何を? つまりは、こういうこと。 ケイニー->重いって? ……ホント多芸だね フィア->お…(ナックルとレガースの重さが倍増し、ふらつく) ケイニー->(さっさと革鎧の留め具を外して、ポーイと地面に転がす) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― <感想> 勝てないー。 正直な感想を申しますと、そんな感じ。ザコ戦が恋しいです。(苦笑) もう少し人数が欲しかったですね。 前衛がもう少し居れば戦略も練りやすいのですけれども……。 次回に期待です。 ロアを倒せれば恐らく次にはドラマな展開が待ち受けている……はず。(ぉぃ 心の準備、台詞の準備を宜しくです。