シルヴェストリ->@(向けられた黒い切っ先から。鋭さを増していく眼光から。そして、全 身から放たれる威圧から…先程までとは、同じ空間であるはずなのに。まるで別の空間に 移動したような空気が張り巡らされていく… シルヴェストリ->…(鋭く、鋭く…眼光が冷たくなっていきながら)…アミュレットのことが あるから、手加減した。などと、言ってくれるなよ… ケイニー->冗談。前回物足りなかった分、おつりが来て有り余りそうだよ シオン->手加減などする気は毛頭ありません ルーク->むしろ本気で戦うつもりだ シルヴェストリ->……(@その答えに、口の端が歪むかのように曲がり、笑みを作ると…… ごぉっ!! 威圧の風が、妖気の風と混ざり合い。竜巻のように空間を満たす) シルヴェストリ->さあ……来い。(ぎしりと柄を握り締めると、軽く首を傾げて見せた…風 で、髪が揺れる) ケイニー->じゃあ遠慮なく、行きますか! (相手の破壊力からして固まっていては不利に なる、先ずは瞬動を使いシルヴェストリの右手方向に走る) シオン->まずは…(瞬動でシルヴェストリの左へ回り)ウインドカッター! ルーク->(瞬動を使い、シルヴェストリの左手方向へ走る。今までの戦闘でコツを覚えたよ うだ) シルヴェストリ->(ゆっくりと、切っ先を上げながら…)……左右同時…否、左がメインか …?(左腕の、一振り。瞬動に匹敵する速さで剣を振り、ウィンドカッターにぶつけた) シルヴェストリ->(その一撃で、風の刃を砕き、ただの風に引き戻す…)…いい風だ。魔力が、 しかと練れてある。(まだ、自身は動かない…) ケイニー->(間合いを詰めながら自身に<軽量化>を掛け、更にスピードを倍加する。その 速さはもはや突風ではなく打ち出された矢すら追い抜くが如く)オラオラよそ見してると 大事な所を貫いちゃうよ!! シオン->……(そのまま移動し背後へ回る。左はルークに任せるようだ) シルヴェストリ->……それは困る…そうか…お前は、瞬動≠フ皿に上を言っているな… (軽く、身体をたわめるように倒し…) シルヴェストリ->(ミス 皿に→更に) ケイニー->(言い切った瞬間対応の間を与えるつもりなど無いかのように疾駆し突―――否、 突き出した槍は引いてほんの僅かに身を屈めてその横を過ぎ去る。 ケイニー->その間の停滞はなく、最高速で跳躍反転、横から絡みつくように抜き去り際の斬 撃を首筋へと奔らせた!) ルーク->(ウィンドカッターだった”ただの風”を突き抜け…)もらったぁぁぁぁぁ!(シ ルヴェストリの首目掛けて横に斬っていく!まるで死神が人の首を切り落とすように…) シルヴェストリ->……ただまあ。1人、馬鹿なのは変わっていないようだが…(後ろから声 を掛けられて気付かぬ馬鹿は居ない…取った行動は、さらに身体を撓めるように。大きく、 しかし光が線を描くような速度で屈み込む!) シルヴェストリ->(そのせいで、抜き去り際に放たれた一撃や。後ろからの一閃で、髪が何 房か散ってしまうが…首を跳ねられることを思えば、どうということもない) シオン->アップハーヴァル!(屈み込んだその瞬間に地面を隆起させバランスを崩そうと試 みる) シルヴェストリ->…連携は、見事。(みしぃっ!! 隆起してきた地面を踏み潰すかのよう に、足に力を入れ…真上へと、弾丸の如く飛翔!) ルーク->ちっ!(ストッと魔法の範囲外で着地…) シルヴェストリ->(@その速度で真上へと…伸び…伸び…体勢を変え。ドンッッ! と音を 立てて、高い天井へと着地≠オた) シオン->まだですっ!!(その動きを予想していたかのように、エアーボムで飛翔) シオン->(更に回転をつけキリモミ状にシルヴェストリへ蹴りを放つ)はあぁっ!! シルヴェストリ->(そして、くる、と振り向いた…天井が地面と化したように。落ちない… …そのせいで、凄まじい筋肉量を誇る右腕で、その重い蹴りを受け止め…!) シオン->くっ…! シルヴェストリ->(みしみしみし…、と音を立てて。天井に皹が入る…)…凄い蹴りだ…が… ケイニー->リース>(腕に……、しかも、両腕だ。双方に赤く輝く光の集合体、もはや火球 とは言えない極悪の爆発物を浮かべて立っている。攻撃力が高過ぎて乱戦中の現在は使え ないのだろう) シルヴェストリ->蹴りとは、こう撃つのだ。(足首から捻りを入れ、腰を回転させ…爪先で の、流星のような速度と威力を持った前蹴りを。シオンの腹目掛けて放つ!!) ケイニー->(即座に着地地点を予測して走る) シルヴェストリ->@(しかも、利き足の右……この一撃さえ凌げば、シルヴェストリはバラ ンスを崩すだろうが…凌ぎ切れる威力では、無い…!) シオン->(咄嗟に魔力を腹に集中させる、が)あうっ!? ルーク->シオン!!(吹っ飛ばされるシオンをルーク自身で受け止めた!) シルヴェストリ->(天井から、まだ落ちず……ふと、周りに誰も居なくなってから。魔力の 流れを感じ、その紅色の瞳をリースへと向けた) シオン->(威力を殺しきれず、ルーク共々壁に叩き付けられる)うぐっ… シルヴェストリ->……マズイな。吹っ飛ばさなきゃよかった…… ルーク->ぐっ…!!(当然ルークの方がダメージは大きい) シオン->ルーク…さん。すみ、ませ…ん シオン->(でも…時間稼ぎには、なった筈…です) シルヴェストリ->天目。アレ、防げるか…?(避けられないだろうから、と苦笑しながら…) ケイニー->リース>残念でしたね、もう遅いようですよ。(既にマグマボム2発………受止 めなければこの塔を瓦解させそうなほどのエネルギー質量を持つそれは放たれている。高 速に、敵に) ケイニー->クラロ>彼の、ヒューアの仇よ……。吾は汝を大敵と認め、斬る!(小さく祈り の言葉を呟き、そして同時に悪魔の復活を許さぬ聖剣――魔法的な治癒を不可能にするソ レイユ第三級宝物具の剣を抜く) シルヴェストリ->『申し訳御座いませぬ……あの質量、あの魔力を受け止めるには…完全体 でなければ、不可能かと』(迫ってくる火の玉を前に、冷静に…) ルーク->いっ…気に、するな…(少々やせ我慢しているようにも見える) シルヴェストリ->………まだ完全体じゃ無かったのかぃ(ハハ、と軽く苦笑し…)……(@ズッ ッッッドォン!!!! マグマ・ボム二発が、天井に突き刺さった!!) ケイニー->クラロ>私多少ですが時間を稼ぎます、その間に体勢を立て直してください、で は……!(リースの一撃では死なぬとでも思っているのか、吹っ飛んだ方向に走り出す) シオン->ヒール…オブライト…(ルークを回復させる) シルヴェストリ->阿呆かっ、なんだっ、この威力……!!(@みしぃぃぃぃぃ…!!! 天 井が軋む…横にも上にも吹っ飛んでいない…両方とも、天井で受け止めている…ッ。勿論、 受け止めているのは剣だが。) シルヴェストリ->@受け止める剣も剣だが…持ち応えてる方も、持ち応えている方だ。化物 云々以前に、生き物とは思えぬ力だ) シオン->(自分の回復は後回しにして)けほっ…今が、チャンス、です…行って下さい>ル ーク ケイニー->リース>(自身の腕を見やり)……く、やはり同時発動は反動が大きい。アレを 発動させるには、次の行動は自粛させねばなりませんね……(このまま砕けろとばかりに、 冷徹な視線をシルヴェストリに向けつつ) シルヴェストリ->……!!(大きく足を開き……片手は柄に、片手は剣の腹に…。シルヴェ ストリ自身は、魔力を発していない…剣自体が魔法耐性のようだ) シルヴェストリ->…さ、流石に…コレは、辛いな…!! 熱いし!(歪んだ笑みを浮かべな がら…)『このままでは、体力の消耗になるだ――』わかっとるわ!! ルーク.->(シルヴェストリが魔法を受け止めている、その隙を狙ってルークが突っ込んで いく!) シルヴェストリ->しっかし…逸らせないし…(@びき、みし…! 天井が、溶け始め。皹が …)…このままじゃ、吹っ飛ぶし… シルヴェストリ->『主…敵が…』……更に、拙いか… ルーク.->(狙いは奴の心臓、それ目掛けて剣先を向ける) ケイニー->クラロ>(その下から更に魔法を詠唱している………)火力付与! (ルークの 剣に高熱の炎が景気付けとばかりに灯る) シルヴェストリ->…くそが…(動くに、動けず…その火力は、筋肉の壁を突き破り。純粋な 剣力は、心臓を大きく、大きく、突き抜けるほどまでに突き刺さった!) ケイニー->クラロ>ルークさん、まだ油断なりませんよ! シルヴェストリ->……(口から、ごぼ…と大きく黒い血を吐き…がくん、と足が折れると…) …やはり、馬鹿だ。(マグマ・ボムを押さえていた手を、離した…) シルヴェストリ->@(離されたマグマ・ボムは勿論。進行を開始する…無論とばかりに、ル ークもその威力の範囲内に入っているというのに) ルーク.->(マグマボムを受けることをわかっていながら、それでも突き刺した剣を離さな いでいる…) シオン->……(事の成り行きを見ているしかない) ケイニー->………ちぃ(このまま行けば巻き込まれる、だがしかし近づけば道連れ。何も出 来ない事に葛藤する……) シルヴェストリ->チッ(舌打ち一つ…最後の抵抗とばかりに、おもいっっっきり!! バラ ンスが崩れるのも構わず、ルークが吹き飛ぶように。右の、前蹴り!!) ケイニー->っ! ……ライズウィンド!!(ルークの着地地点に強烈な上昇風を吹かせ、も しもの時のクッションにする) シルヴェストリ->@(ただでさえバランスが崩れ、さらに支えるのが軸足一つならば。堪え ることも出来るわけもなく、ルークが吹っ飛ぶ間だけ置き。マグマボムは、天井へと吸い 込まれるように…ドォン!!! 叩き込まれた ルーク.->っ!?(まともに吹っ飛ぶ!その時に握っていた剣の柄が手から離れた。) シオン->ルークさん! シルヴェストリ->@ひゅんひゅんひゅんひゅん……風を切る音と共に。相変わらず黒いが、 焦げた痕一つつかない、あの剣が…すかぁん! 回転しながら、床に突き刺さる ルーク.->(ライズウィンドの上昇風で壁に激突するのを免れ、そのまま地面へゴロゴロ転 がっていく) シルヴェストリ->@(シルヴェストリの姿は、ない…白い天井には、マグマ・ボムで刳り貫 かれた巨大な穴と…空間の境目なのだろうか。空は無く、黒い空間だけがある シルヴェストリ->剣->――突き刺さった音の余韻を響かせながら。長い刀身の、半分ぐらい が地面へと埋まった)『…………………』 ケイニー->よっしゃ生きてるねっ! 上々――っ!(と言いつつも自分は槍を構えたまま動 かない、救助はシオンに任せ、自分は不測の事態に備えるつもりだ。行き成り固まれば狙 うには絶好の機会となる) ケイニー->クラロ>………。(無言でその黒い剣に歩み寄る、引き抜こうとはしないが) ルーク.->(壁に当たる付近で止まり、ゆっくりと起き上がる…) シオン->ヒールオブライト(すかさずルークに回復呪文を唱える)…大丈夫ですか? ルーク.->何とか、な。(頭を押さえつつ…) シオン->(安心すると自分の怪我の治癒にかかる) シルヴェストリ->剣->『………………………』 ケイニー->うーん、戻ってくるなら早くして欲しいな……(ポリポリと頭を掻きながら) ルーク.->………倒した…? いや、それとも…(剣が刺さっている辺りを中心に警戒して いる) シルヴェストリ->剣->『……ッッ』(何か、堪えるような…恐らく、人間で言うところの歯 を食い縛ってる辺り…) シルヴェストリ->剣->『……〜〜ッッ』(怒りで、震えているような…空気が、震えている …) ケイニー->ほーれほれ、喋っちゃいけないんじゃなかったのかなぁ〜〜?(剣の周りをグル グル走って遊んでる/ぁ) シルヴェストリ->剣->と、次の瞬間――)『オォオオオオおぉぉぉぉォぉォオオアァァアア ァアア!!!!!!!!!!!』(空気が張り裂け、地面が砕け…絶叫一つで既に兵器) ケイニー->ああ、切れたっ!?(パッと飛び去り) ルーク.->いっ!?(耳がキィーンとなった) シオン->っ!(魔力でガード) ケイニー->クラロ>(衝撃で飛ばされるが、難なく着地しつつ、盾を持つ左手で耳を押さえ る) シルヴェストリ->剣->『アァァァァァァァァァァアアァァ――――!!!!!!』絶叫一つ で兵器レベルのその剣の周りを、黒い炎が地面から噴出し、螺旋を描く) ケイニー->リース>そんなに熱かったのでしょうか? シオン->…主人を殺され怒っているのでは? ケイニー->リース>ふむ、だとしたら排除しなければいけませんね。 ケイニー->(避難しつつ)……今はちょっと無理っぽいけどね。この部屋ごと崩す気かな シルヴェストリ->剣->『主……!!!!』(黒い炎が螺旋を描き…燃え上がると、黒い穴へ と吸い込まれていく…本当なら天井にぶつかるはずだが、穴が開いていたから吸い込まれ たようだ、が――) シルヴェストリ->@ドゥッ!!! 炎が吹き上がる音と共に。黒い穴の方から、紫の炎螺旋 が飛び出し、黒と交じり合い…)『……は?』(予想外の出来事に、声が止まる) シルヴェストリ->@この紫の炎……このテメンニグルという塔に満ちる、魔力と同質だ。勿 論、内包した魔力は空間に霧散しているものとは桁違いだが…) シオン->…どうなっているのですか? ケイニー->さぁ? 取りあえず近づかない方が良いのは見て分かるけど ルーク.->………(今起こっている状況をただ見ていることしかできない) シルヴェストリ->@黒と紫が混じりあい、気持ちの悪い炎が螺旋を描いているが……)『… …二式。バイヨネット』(@パキィン――! 硝子が砕けるような音と共に。剣が砕けた… 螺旋はそのまま置き去りにして) シルヴェストリ->@それに間髪居れず、まるで、古い時計の螺子巻きのようなものに剣の刃 がくっ付いた、バイヨネットと呼ばれる剣が。黒い、剣が。無数のバイヨネットが、今だ 空間を包む風に沿うように。部屋を覆う) シオン->まさか…完成体? シルヴェストリ->@――残された気持ちの悪い炎は、温度の無い炎は。漸く止まり…色合い そのまま、巨大な火の玉と化し。中空に浮いた) ケイニー->いよいよもって人智の外の出来事だね、やんなっちゃうよ(肩をすくめてそれを 見上げ) シルヴェストリ->@――それが。ゆっくり、下に下りると…灼熱の、紅蓮へと変化する。先 程のマグマボムか、それ以上の熱量を持って床を溶かし…) シルヴェストリ->@(爆ぜた――。炎の巨大弾丸が、パンッッ、と音を立て。風船のように。) ケイニー->リース>暫く息は止めておいた方がいいでしょう。この床は石灰質を多く含みま す、炭素ガスが発生しますよ ケイニー->………。(言わずとも、息を呑んでいる) ルーク.->(リースに頷いた後、口と鼻を手で押さえる) シオン->(口を手で覆う) シルヴェストリ->@その炭素ガスも、発生はするものの…すぐに、それにひれ伏すように身 を潜める…右頬から、上を。紅蓮の劫火に包まれ、今だ輪郭が定まらないが…) シオン->……(やはり、そう簡単には倒せないようですね) シルヴェストリ->@銀髪に、左目は。右頬から上を覆う劫火と同じ色を灯し。同色のコート を纏った…)……全く。完全体が、よりによってバイヨネット? あの男が使ってた? ふ ざけるなよ。(…シルヴェストリ。) シルヴェストリ->二式なんて言うもんだから、まだ続きがあるのかと期待したオレも馬鹿だ った…(右頬から上の紅蓮の炎が、さらに大きく燃え上がる) ケイニー->(……やれやれ、元気そうで何より) シルヴェストリ->『この方が、一式よりも小回りが…』…解った解った。(す、と手を出す と。壁に添えられた一本が、回転しながら飛んで来る…それを、ぱし、と受け取り) ルーク.->安物を買わされたような顔つきだな シルヴェストリ->いや?(その剣自体は、確かに短くも無く長くも無く。シルヴェストリの 上半身ほど…)…バイヨネットという名前の割には、いい剣だが?(でも気に入らなさそう ルーク.->(……やっぱり、まだ倒れてなかったか) シルヴェストリ->(喋りながら、ザッ、ザッ、と皆に向かって歩き始める…炎をくゆらせな がら。どうも、治らないらしい) シルヴェストリ->(@さらにモウ一本、空中から飛んできて。左手で受け止める…今度は二 刀流。その剣は、厚みも有り、細さも有り…確かに、使い勝手は悪くなさそうだ) ケイニー->あー、暑苦しい……(額に浮いた汗は暑さによる物では無さそうだが……それを 拭いて、槍を向ける) シオン->リースさん。水系の術はないのですか? シルヴェストリ->@近づくごとに、増す存在感…先程よりもデカイ。遥かに……力を解放し ているのではなく、上がっている…) シオン->これでは近付く事すら出来ません ルーク.->何度でも相手して…(だが、手元には剣がない…) シルヴェストリ->流石に、先程は拙かった…心臓に剣が刺さった状態で、しかもあの熱量。 流石に復活出来るとは思わなかった(ザッ、ザッ…!) ケイニー->リース>そうですね、冷やしましょうか。ああ、でも離れていてくださいね? 恐 らく水蒸気爆発が起こりますから、この部屋が無事な保障は有りませんので……(小さく、 そして素早く謳うように詠唱を開始する) シオン->(壁際に避難する) ケイニー->(クラロと一緒にシオンの隣まで避難)……ほんとスケールでかいね シルヴェストリ->(歩く速度が速いわけではないが、歩幅が大きいせいで。リースとの距離、 あと十メートルあるかないか……) ケイニー->リース>現に復活しているでしょう、拙かったとは説得力の無いお言葉ですね。 (魔法の完成まで、このレベルでも3秒と掛っていない) ケイニー->……聖睡蓮<セイント・アスファテル>!(この近距離だというのに躊躇わず放 った) シルヴェストリ->…(ザッ、ザッ……コ――――――――ン…そのバイヨネットの刃で、地 面を軽く叩くと。遥か上から落ちてきた小石が、硬い壁を叩くような音が木霊し――) ケイニー->リース>(今回は魔法の凝縮は行われていない、成されているのは威力の拡大の みである。……超高熱の炎を迎え撃つは召喚されし大渦。それは爆発的な水蒸気の発生を 物ともせずシルヴェストリの周囲に存在するもの全てをバクリと飲み込んだ、龍が獲物を 胃袋の放り込むかのように。そう、ならばそのあとは強烈な胃液の押収。 シルヴェストリ->『開け』(@力ある言葉が、発せられ…) ルーク.->(壁際で待機している) シルヴェストリ->(その強大にして巨大な渦が見えていないかのように、全く意に介さぬよ うに。足が水に突っ込み…回転している筈の激流の中、さらに一歩踏み出した) ケイニー->豪流となったそれば信じられない規模のミキサーのように部屋を掻き回す!!  そう、教会は竜巻のような速度で渦巻く水。空気とは質量において比では無い破壊的な渦 に収まる!!) シルヴェストリ->……(@辺りの水が水蒸気と化そうが、教会が巻き込まれ。長椅子が流さ れようが、激流に壁に皹が入り壁画が削れようが…ザッ…ザッ…) ケイニー->(断続的に響く爆発音は炎によって強烈な水蒸気爆発が起きている証拠だろう。 だがそのエネルギーすらも大渦は容易く飲み込んでしまう、大きいものに些細な爆発など 意味を成さない) ケイニー->リース>(彼女はその渦の中心に立っている。……なるほど、その位置ならシル ヴェストリを巻き込みつつ自身は無傷となる) シルヴェストリ->(@激流に足も取られない。バランスも崩れない。俯き気味の顔は、やは り紅蓮が照らし…照らされた影の中、紅い眼が不気味に輝いている) ケイニー->リース>水は本来私が司る陣術、やはり使うと落ち着きますね……(誰かに向け て言うように佇み)ですが、今一単体への破壊力に欠けます(シルヴェストリを鋭く見据 える) シルヴェストリ->(水蒸気爆発の飛沫を蒸発させ、足は大幅だが。水の中を歩いているとい うのに、速度は止まらない…) ケイニー->………あー、もしかして効いてない? シオン->…そのようですね シルヴェストリ->(ゆっくり。ゆっくりと腕を、複雑に組む…そして、歩きを速足に、速足 を疾走に…! 渦の中心へ。リースへと…ッ) ケイニー->俺が出てったら洩れなくぐちょぐっちょのミンチになっちゃうような場所をよ く歩くもんだねー、助けに行きたくても行けないし ケイニー->クラロ>(剣を手にしつつ、その腕が震えている。助けに行けないことを悔やん でいるようだ) シルヴェストリ->(ザンザンザンザンッッッ! あと三メートル…複雑に組んだ腕で剣を握 り。逆十字のように…) ケイニー->リース>効いて無いなら仕方ありません、退き時ですね。(―――パチン、小さ く指を鳴らしたかと思うと、その瞬間さっきまでの大渦が眼の錯覚か何かのように一滴の 水滴も残さずに消える) ケイニー->リース>(この距離では満足な魔法の発動は不可能。――彼女は強力な魔力を帯 びた蛇杖を構える。しかしその姿はあまりに、対峙する相手が悪いとしか見えない) シルヴェストリ->…消えて助かった。足が痛かったんでな。(僅かに、炎を揺らし…ぐんっ …身体を獣のように撓め…身体ごと一閃。最後の加速は、眼にも留まらぬ…何故か剣を手 放し、手を開き。リースの素っ首引っ掴もうと――!) シオン->リースさん逃げて! シルヴェストリ->(しかも、利き手ではなく左手……だが、膂力・速度共に捕まえる程度な らば十二分であろうと踏んだ上での、左だ) ケイニー->リース>(彼女は小さく笑った)……それは不可能で(――しょうと続くのだろ う。彼女の運動能力は運動神経のいい子供程度なのだから、物理的な防御力も同じ、熟練 の戦士でさえ交せぬであろうそれを避けられるはずも無い) ケイニー->リース>っ……(続く言葉は無い。何故なら息をするべき喉は、今使い物になら ないのだから) シルヴェストリ->(左腕で素っ首引っ掴み……焼き殺さぬよう、熱を押さえると。そのまま、 持ち上げる) シルヴェストリ->(この膂力なら、鋼さえ砕けそうなものだ。人間の首など、それこそ赤子 の手を捻るより簡単かもしれないが。あえて持ち上げ、これ以上力も入れない。必要最低 限の呼吸も出来るよう、力も緩める) ケイニー->クラロ>リース様っ!!!!! (黙ってはいまい。クラロにとって彼女を失う ことは半身を失うに等しい。フューアを失って既に半身は無い、だからクラロにとってリ ースを失う事は死に等しい) シオン->……?(何故殺さないの?今なら簡単に出来るのに) シルヴェストリ->動くな。この細く儚い素っ首圧し折られて、縊り取られて炉にくべられた くはあるまい。(リースに脅しは効かないだろうと判断し、クラロへと言葉を掛け) ケイニー->クラロ>卑怯者が……っ!!(冷静な判断などもう無いだろう、考える力すら全 て脚力に変えて彼女は突っ込みたいに違いない。されど彼女は、一番にリースを案じてい る) シオン->どういうつもりです? シルヴェストリ->卑怯とは、心外だ…一つの作戦といってもらいたいが…(リースに、眼を 向け…) ケイニー->リース>(呼吸は出来るが声は出ない様子。声が出たら自分のことは気にするな と言うつもりだが、それも無駄と彼女は理解していた……) シルヴェストリ->(紅蓮の揺らめきは、今だ衰えないが。それでも熱は押さえ、炎も小さい …) シルヴェストリ->……私自ら、女子供を進んで殺す趣味…というか、殺人狂ではないのでな。 殺す気は無い。(軽く、この状況で笑いながら…) シオン->その言葉。信じろと? ケイニー->今更取引するようなモノは何も持って無いつもりだけど……? まさか自害し ろとか言わないでよ シルヴェストリ->自害もさせぬ…。…信じろとも言わんが…(持ち上げていた手を、下ろし …自分の目線まで下げ) シルヴェストリ->(リースに視線を向けると)聞きたいことがある。 ケイニー->リース>ケホッ、………こんな状況です。話せることなら何でも話しましょう シルヴェストリ->……あぁ。お前なら、知っているはずだ。必ず…(ゆっくり、笑みを深く し…)…奇跡の残り香(ティルスト・セイク)=c(呟くように…) シルヴェストリ->……エレナの聖釘(ティアー・フェイト)≠ヘ何処にある……?(…そして、 静かに…) ケイニー->リース>……なるほど、ソレイユ魔法具管理省の管下ですね。……確かに、知っ ていますよ シルヴェストリ->………何処だ?(クラロにも、軽く眼を向け) ケイニー->リース>国宝とはまた違う聖遺物……、最高位のものですから。十中八九、盗難 にでも有っていない限りはソレイユの龍の護る『蔵』に有るでしょう シルヴェストリ->…………ソレイユの龍が守護する『蔵』……そうか…(ふむ) シルヴェストリ->……龍と闘り合うのは嫌なんだがな。近道は? ケイニー->リース>黄金律の支配者、――金龍ゴールド・ケルケスの住処は、ソレイユより 北方の山の頂上に有ります シルヴェストリ->(隠しもせずに嫌そうな顔をする)………面倒な… ケイニー->リース>目立ちたがり屋……いえ、伝説を語らせるのが好きな方ですからね。迷 宮はあれど近道は無いでしょう、『飛んでいかない限りは』 シルヴェストリ->…………ほう? ケイニー->リース>聖遺物に関する情報はこの程度ですね、わたしが勤めているのは魔法陣 研究所ですし、これ以上聞くのは無駄ですよ シルヴェストリ->……解った。有難う。(礼は言うが、まだ手は離さず…剣を持った左手を 持ち上げ)……其処の。(クラロを指差す) ケイニー->クラロ>………何ですか?(飛んでる虫も落ちそうなほどとんでもなく剣呑な声 で応じる) シルヴェストリ->フューア……だったかな?(クラロを呼んでいるわけではなく、何か思い 出すように)友達。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーー <感想> 熱いっ!(何 熱いですよこのバトルはっ!(くわっ 命を握られているリース、突如聖遺物の在り処を聞き喪われた命を語るシルヴェストリ。 果たしてこの先の展開はっ? 彼らは勝てるのかっ? 乞うご期待っ!