<ラップ分析とは? その2>

 

楽になったと感じるのは,何も先行馬だけではありません。

本質的には,差し馬の場合でも前走でわざと先行して,今回は,後ろから行って,

になったなぁと感じさせる

というようなこともあります。

なので,差してくる馬を狙う場合,前走は,指してきた馬でない方がいい場合が多いです。

 


 

助走というかラップ(ここでは,スタートから3F手前までのハロンラップとします)ですが,実は,競馬場ごとに微妙に異なっています。

 

 

このグラフは,たぶん1998年 あたりで,研究を始めたころに作ったものなので,現在の実際の値と少し異なるんですが, 当時は,自分で作っておきながら,出来上がった時に,衝撃を受けました。

このようなものを発表した人は,たぶん私が始めて? になると思います。 研究している人が他にいたとしても,たぶん発表したくないでしょう ... 。 それだけ,貴重なものだと思います。 眺めているといろいろなことが見えてきます。

中山のラップを見るとわかると思いますが,コース形態(外回り・内回り)を反映する結果となっています。 下り坂の外回りは,ラップが速くなっています。 あたりまえと言えば,あたりまえですが,データが後押ししています。

東京コースが滑らかなのが,印象に残ります。 1600mでは,東京が1番タフなコースなのがわかります。 向こう直線で下り上りがあるので,それが影響しているのでしょう。 ※ 現在では,2000mのラップがかなり遅くなっています。

東京が一番タフという意味は,ラップを  11.70 で刻んだ場合,中山では, 0.11差しかないが,東京は, 0.33差 もあるということです。それだけ疲れます。 東京では意識して遅いラップを刻まないと前の馬は辛いということになります。 ということで,

1600m芝は,

        1600mより長い距離に適性のある馬に有利        1600mより短い距離に適性のある馬に有利
        差し馬,追込み馬に有利,逃げ馬に不利            先行馬,逃げ馬に有利,追込み馬に不利
         <-------------------------------------------------------------------------->
                    東京                       京都                          阪神                         中山

と言えます。 こんなことぐらい競馬を長くやっている人ならば誰でも経験則で知っていることですが,理由まで説明できる人はいないと思います。

阪神の 2000m や 2200m が京都の 2400m のレースに近いのが,このラップからわかります。 以前から,阪神の距離は少し長めの距離と考えた方がいいという意見が主流ですが,ラップを見てみるとそれを後押ししています。 全体的に馬場が重いのでなく 1600m と 1400m では,東京や京都より走りやすいのがわかります。1200mは,他の競馬場に較べて前半が走りにくいようです。

 

で,なにを言いたいのかというと,走破タイム全体をマルッと比較するとこの違いを反映できないということです。
つまり,上がり3Fとは別々に評価する方が競馬場の違いを反映できそうです。

 


 

 

競走馬を三つのパターンに分けましたが,

2. 助走もスパートも平均的に速いペースだったか?

のような評価に値する馬を考えて見ます。

このような視点から見た時,評価が高くなる競走馬は,人気でもなく人気薄でもないような時に,2着にくる時が多いので注意が必要です。特に,1600mや2000mでは,注意が必要です。

 

以下,作成中