ウシアブ

牛虻 (アブ科)


林縁で静止する♂
2002/7/10 千葉市緑区
ウシアブ (アブ科 アブ亜科)
Tabanus trigonus  Coquillett, 1898
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では八重山を含む沖縄諸島全域で記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 現在のところ日本特産種
変異 形態: 地理的変異、個体変異共に知られていない。
季節:
性差: 異型。一般に♀は♂より大型。複眼後縁は♂では接触するが、♀では離れている。
生態 環境: 各種樹林とその林縁、社寺境内、公園、人家の庭、放牧場、畜舎周辺など。幼虫・蛹は土中性で、湿地や水田周辺に多い。
発生: 年1回。6月~8月に見られる。幼虫期間は比較的長く、1年~3年程度といわれている。
越冬: 幼虫
行動: 昼行性。活動はあまり活発でないが、飛翔はきわめて敏速。移動性は比較的強く、一度の飛翔で15㎞以上を移動した例があるという。刺されると非常に痛いが毒はなく、一般に予後は良好である。ウシやウマを襲う場合は背中、ヒトの場合は上半身を狙う傾向がある。産卵は湿地の植物表面などに行われる。幼虫は湿地土中で暮らし、蛹化も土中で行われる。
食性 幼虫: 捕食性/生体。土中でミミズ土壌性小昆虫貝類などから捕食吸汁する。
成虫: 食植性/樹液(♂♀)・吸血性(♀)。コナラやクヌギ、ヤナギ類など各種広葉樹を利用するほか、♀はウシウマヒトなどの哺乳類から吸血する。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種で個体数も多い。刺傷により牛白血病を機械的に媒介することある。
天敵 捕獲: 成虫は樹上性カマキリ類、大型トンボ類、大型ムシヒキアブ類などの捕食性昆虫のほか、造網性クモ類など。
寄生:


メイン