ニホンカブラハバチ

日本蕪葉蜂 (ハバチ科)


スズメウリで吸蜜する個体
2002/9/21 千葉市緑区
ニホンカブラハバチ (ハバチ科 ハグロハバチ亜科)
Athalia japonica  (Klug, 1815)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~低山地を中心に、山地まで汎く分布する。島嶼では佐渡、奄美諸島、沖縄諸島で記録されている。
県内: 市街地を含め、県北部~県央部に汎く棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸、東シベリア、千島、樺太、台湾に分布する。
変異 形態: 地理的変異、個体変異共に知られていない。
季節: やや不明瞭。♂は不明瞭だが、♀には春型と秋型が知られ、秋型は頭盾と上唇、顔面の下縁中央部が黄褐色となる。
性差: ほぼ同型。♂は脛節末端と跗節第1~3節の先半、第4・5節が黒色、♀は腿節末端と脛節背面、跗節の大半が黒色。
生態 環境: 水田周辺、畑地、公園、各種樹林の林縁、人家の庭など。
発生: 年2回。5月~7月、9月~10月に見られる。
越冬: 幼虫?
行動: 昼行性。活動は比較的活発だが、飛翔は緩やか。第2世代は前蛹態で夏眠し、秋に蛹化・羽化する。
食性 幼虫: 食植性/アブラナ科タネツケバナ属各種を中心に、栽培種にもつく。
成虫: 食植性/花蜜。クサギ、キランソウのほか、多くの花で吸蜜する。
類似種: 同属のカブラハバチに酷似するが、本種の中胸背板は赤みが強い。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種で個体数も多い。
天敵 捕獲: 成虫はカマキリ類、トンボ類、ムシヒキアブ類などの捕食性昆虫のほか、造網性クモ類、ハナグモ類。幼虫はクチブトカメムシ類、サシガメ類、アシナガバチ類のほか、徘徊性クモ類など。
寄生: 幼虫はヤドリバエ科のVibrissina turrita  (Meigen)が知られる。


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